【米国株】2023-01-03週の振り返りと今週の戦略（保有・監視銘柄）

2023年の最初の週の米国相場は、雇用統計とISMで景気の減速が示される結果となり、金利低下、エネルギー価格低下、株高の動きとなりました。

先週に発表された12月の雇用統計では、失業率は低下して雇用は力強さを残しつつも、賃金については上昇が止まる動きが見えてきました。また、ISM非製造業景況感指数も発表され、2年半ぶりに50を割り込み、サービス業についても景気が悪化していることが明らかになってきました。

これらの発表を受けて長期金利は低下、原油とガス価格は大きく下落しました。金属素材は金、銅を中心に価格が上昇しています。

ナスダック、S&P500は、長期的な下落トレンドの最中であることは変わっていませんが、12月から始まった短期的な下落トレンドは一旦終了し、短期的に上昇する可能性が高くなってきました。

今週は1/12にCPIが発表されます。こちらも発表後の相場の反応をしっかり確認して、短期的な株価の上昇が継続するかどうかを確認していきたいと思います。

それでは、チャートを確認しながら先週の相場を振り返っていきましょう。

先週の振り返り
今週の戦略

先週の振り返り

相場環境

ナスダックの高値–安値銘柄数は10となり、1ヶ月ぶりにプラス圏内に復帰しています。

VIXは-2.40%の下落となりました。週足ではまだ方向性は定まっていませんが、下落が続く確率が高くなってきているように見えます。

米国債10年利回りは-8.25%の下落となりました。10月から始まった下落トレンドのラインに触れたところで下落し、下落トレンドの継続が確定しています。

ナスダックは+0.66%と小幅な値動きとなっています。2週間連続で下ヒゲをつけており、買い手が優勢になりつつあるように見えます。

S&P500は+1.20%の上昇となりました。ナスダックと同様に売り手が減少してきているように見えます。

ダウは+1.35%の上昇となりました。12月中旬から続いてきたレンジを上抜けています。

原油価格は-8.43%と大きく下落しました。2022年6月から始まった下落トレンドのラインで反落して下落トレンドを継続しています。

天然ガス価格は-17.09%の大幅な下落となりました。11月末の高値から1ヶ月程度で50%下落し、2021年末の安値に到達しています。今週は、この水準でサポートされて反発してくるかどうかを見ていきたいと思います。

金価格は+2.38%の上昇で力強い上昇トレンドを継続しています。

銅価格は+2.64%の上昇で2022年3月から始まった下落トレンドをブレイクしています。上昇トレンドを開始する可能性が出てきました。10月の高値を超えて上昇を継続していけるかを確認していきたいと思います。

小麦価格は-6.12%の大幅な下落となりました。10月に始まった下落トレンドのラインに到達したところで下落し、下落トレンドの継続が確定しています。

セクター分析

素材、一般消費財、金融、通信サービスのセクターが強いです。エネルギーと公益事業のみ若干のマイナスとなっています。

業種別に見てみると、銅、金、鉄などの金属素材が特に強いです。リゾート・カジノ、航空、旅行サービスも力強い上昇となっています。健康保険、ソフトウェア、ソーラーが大きく下落しています。

個別銘柄の動向

半導体装置（ASML、AMAT）、電話通信（VZ、TMUS）、インターネット小売（BABA、PDD）、ディスカウント店（COST、TGT）、クレジットカード（V、MA）、金属素材（BHP、CLF、GOLD、FCX）が上昇しています。

下落が目立つのは、ソフトウェア（MSFT、CRWD、SNOW）、自動車（TSLA）、健康保険（UNH、CI）、検査機器（TMO、DHR）、石油ガス（EQNR、APA、AR）です。

先週は週間で10%以上の上昇が見られた銘柄は、184件と先週の43件から大幅に上昇しました。バイオテクノロジー（ZLAB、DCPH、FGEN）、インターネットコンテンツ（BIDU、PERI）、エンターテイメント（WWE、WBD）、ソフトウェア（HKD、GDS）が強い動きです。