先週は8月のCPIが予想外に高い数字となり、株式相場はネガティブに反応しました。また、週後半にはFedExの暫定の決算数値が発表となり、景気が大きく悪化する見通しを発表したことで、物流、小売を中心に大きく株価が下落しました。
このような相場環境において、ソーラー、バイオ、石油ガス中流などのセクターには高値を更新している銘柄もあり、これらの銘柄は大きく崩れずに持ち堪えています。相場全体が下落する中で大きく崩れずに持ち堪えている銘柄はかなり絞り込まれてきました。
先週は保有銘柄の半分は損切りして撤退し、保有銘柄の入れ替えを行いました。現金比率は先週と変わらず65%で様子見中です。
今週は9/20から9/21にFOMCが開催され、利上げの数字が発表されます。この数字が予想通り0.75%となれば株式相場も少し落ち着きを取り戻してくるかもしれません。可能性は低いですが、仮に1.00%の利上げとなれば株式相場はさらに下落が進むものと思います。
それでは、チャートを確認しながら先週の米国相場の動向を振り返っていきましょう。
先週の振り返り
相場環境
ナスダックの高値–安値銘柄数は金曜日に大きく下げて-229となりました。相場全体の環境としてはまだ注意が必要な状況です。
VIXは+15.5%と上昇しましたが、今のところ30を超えて急上昇するような動きは見られません。
米国債10年物の利回りは+4.13%となり、引き続き上昇トレンドを継続中です。今週、直近高値の3.5%に到達するところでどのような動きとなるのか注意して見ていきたいと思います。
ナスダックは-5.54%下落しました。6月の安値を目指して下落が進んでいますが、金曜の動きを見ると、大きく下落した後に揉み合いとなり最終的に比較的大きな出来高の増加を伴って買い手が優勢となり、下ヒゲをつけて終了していますので、今週はいったん反発する動きが見られるかもしれません。
原油価格は-1.05%と小幅に下落しました。大きな動きは見られず、緩やかな下落トレンドを継続しています。
天然ガスは週の前半に大きく上昇した後に急速に下落し、最終的に-2.90%で終えています。目先は下方向に推移する可能性が高いと思います。
銅価格は-1.44%と小幅な下落となりました。物流を中心に景気悪化を懸念する報道がある中、銅価格は大きな反応は見せていません。
金価格は-2.61%と大幅に下落し、7月の安値を割り込んだところから若干戻して終えています。ここからダブルボトムを形成するような動きとなるか注目したいと思います。
小麦価格は-1.12%と小幅な下落となりました。安値を切り上げてきており、上方向に動く可能性が高いチャートに見えます。
セクター分析
先週はすべてのセクターが下落しました。特に大きく下落したのは素材、通信サービス、情報技術、工業、不動産です。
業種別に見ると、プラスで終えたのは保険、公共電力、ペーパーカンパニーの3つのみ。アルミ、鉄、物流、石炭などの景気に敏感に反応する業種が大きく下落しています。
個別銘柄の動向
全体としてはごく一部の銘柄を除いて大きく下落しています。
時価総額が大きな銘柄では、TSLA、JNJ、ABBV、BMY、HUM、NFLX、SBUXがプラスで終えています。
その他に良いパフォーマンスだったのは、クルーズ船（CCL、NCLH、RCL）、電気自動車（LCID、RIVN、NIO）、ソーラー（ENPH、MAXN、FSLR）、バイオ（ABCM、ASND、CRSP、MOGL）です。
10%以上の上昇が見られた銘柄は先週の241件から14件まで大きく減少しました。バイオが約半数を占めています。
今週の戦略
今週は、9/21に開催されるFOMCの会見後の相場の反応を見て、監視銘柄の見直しとポジションを調整していきたいと思います。
想定されるシナリオ
- 利上げの数字が予想通り0.75%となり現在の株価に十分に折り込まれていれば、FOMC後に株価は持ち直す動きが予想されますので、様子を見ながらポジションを追加していきます。
- 仮に1.00%の利上げとなれば株価はネガティブに反応して大きく下落する可能性が高いためポジションを縮小して現金比率を高めます。
保有銘柄
- ENPH
- AZPN
- WOLF
- SWAV
- CMG
- ALB
- AMPS
- STEM
監視銘柄
- HLIT
- CCRN
- SRTS
- LPLA
- RLMD
- RVNC
- MAXN
保有・監視銘柄のチャートはこちら。
今週の決算予定
今週は小売業の動向と見通しを判断する上でCOSTの決算に注目していきたいと思います。
9/19
- AZO
9/20
- AJG
9/21
- GIS
- LEN
9/22
- FDS
- ACN
- DRI
- COST
- FDX
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