【米国株】2026年11月2日週 トレード戦略

投資戦略

3行まとめ

  1. 金曜の急落で、SPX が先週決めた防衛ラインを終値で割りました。
    下げは AI・通信の大型株に集中し、値上がり銘柄の広がりを示す内部指標はむしろ改善しています。
  2. 中間選挙・AI 決算・10月雇用統計が5営業日に重なる週です。
    夏時間は 11/1 に終わり、今週の日本時間は米東部時間 + 14時間です。
  3. 月曜寄りでリスク資産を 32% から 28% へ1段階下げます。
    割れが浅いため、3つの条件がすべてそろえば 32% に戻します (→ 配分を戻す条件)。

今週のアクション

モデル配分

今週は株式・コモディティを 28%、現金・短期債を 72% にします。先週決めた「SPX 7,590.1 の終値割れ」が 10/30 に起きたため、予定どおり1段階縮小します。

以下はモデル配分例です。実際の売買判断は各自のリスク許容度で。

区分 ETF 前週 今週 変化 実行タイミング 意図
コア SPY 4% 3% -1% 月曜寄り SPX が 7,590.1 を終値で割った
コア QQQ 1% 0% -1% 月曜寄り NDX は4指数で最も弱い
コア DIA 1% 1% 0 執行なし 据え置き
防御 XLV 10% 9% -1% 月曜寄り 先週決めた縮小の内訳どおり
防御 XLP 5% 4% -1% 月曜寄り 同上
テーマ GLD 7% 7% 0 火曜寄り (条件付き) 月曜終値が GC 3,989.1 未満なら 7→6%
テーマ XLE 4% 4% 0 執行なし WTI の水準では売買しない
現金 BIL 68% 72% +4% 月曜寄り 3ヶ月金利 4.16%
  • 合計: コア 4% / 防御 13% / テーマ 11% / 現金 72% = 100%。GLD 条項が成立すると 4 + 13 + 10 + 73 = 100% で、リスク資産は 27%
  • $100K ポートフォリオ例: SPY $3K / DIA $1K / XLV $9K / XLP $4K / GLD $7K / XLE $4K / BIL $72K。月曜の売買は SPY・QQQ・XLV・XLP を各 -$1K、BIL を +$4K

先週決めた条件の結果 (10/26〜10/30)

先週決めた条件 結果 判定
SPX 7,590.1 を終値で割る (1日で確定) 10/30 終値 7,580.07。割れ幅は -0.13%、日中安値 7,527.56 成立 → 32%→28%
10年債 5.228% を終値で上抜け (1日で確定) 4.94% 不成立
VIX 20超 / Dow 50,544.1 割れ / NDX 28,245.3 割れ (いずれも終値2日連続) VIX 最高終値 19.42。NDX は日中 28,093.24 まで下げたが、終値は 28,384.85 不成立
日次データ3項目で2本以上 (Breadth 50.0% / Uptrend 14.94% / 50日線上 35.8% 割れ) 週の最安でも 60.6% / 24.43% / 58.8% 3つとも未達
最悪ケース (株の条件と金利・原油の条件の両方) VIX 23 超はザラ場 23.93 のみ。WTI $104.12 で金利・原油の条件だけ成立 不成立
先週の 37% への引き上げ (NDX 30,000 の終値2日連続など4条件) NDX は週足チャートの高値 30,015.8 で触れただけで、終値では 30,000 に未到達 不成立
GLD 条項 (GC 3,989.1 を終値2日連続割れ) 10/29 は 4,031.4、10/30 は 3,898.9 で1日目 月曜終値で2日目を判定

日次データは改善していますが、先週は「価格の条件1本、または日次データの条件2本で縮小」と決めており、改善で価格の割れを打ち消す決まりはありません。予定どおり縮小し、だましに備えて戻す条件を置きます。

相場の信号の段階

信号は「強気・平常・警戒・悪化」の4段階で、今は一番下の「悪化」です。次の条件が2つ以上そろえば「警戒」に戻します。先週は①だけが成立しました。

信号を「警戒」に戻す条件 先週の結果
① Uptrend Ratio が GREEN かつ 15.52% 以上 (日次データで2日分連続) 成立中
② Breadth 64.0% 以上 (日次データで2日分連続) 10/29 の 65.4% の1日だけ。10/30 は 61.6%
③ SPX 7,833.4 超と VIX 17 未満がそろう (各終値2日連続) SPX 最高終値 7,743.98。VIX 16.91 は1日のみ

信号の呼び名が戻っても、配分は動かしません。10年債 4.708%・30年債 5.30%・WTI $93.50 を終値で上回っている間は「警戒」より上に戻さず、今は3つとも上回っています。

配分を戻す条件

次の3つがすべてそろえば、リスク資産を 28% から 32% に戻します。先週の「32% → 37%」の引き上げ条件は、起点が 28% に変わったため廃止しました。

条件 基準 現在
① SPX 7,784.2 を回復 (SPY ≈ $776.07) 終値2日連続 未達 (+2.69%)
② Breadth 60.0% 以上 日次データで2日分連続 成立中 (10/29 65.4%、10/30 61.6%)
③ VIX 20 未満 確認日の終値 19.42
  • 基準値: 7,784.2 は時間外取引を含む CFD (差金決済取引) の週足チャートの高値。判定は FMP の終値で行う。FMP の現物指数の週高値は 10/28 の 7,758.43
  • 7,590.1 の回復だけでは戻さない: 0.13% 割れた水準を数ポイント戻しただけで買い戻すと、月曜の売りと往復になる
  • 戻すときの配分: シナリオ②と同じ 32%
  • 執行: 条件①の2日目の終値を確認した翌営業日の寄り想定。その時点の最新データで②が崩れていないことを確かめ直す。最短は 11/4(水) の寄り
  • 日次データの注意: 引け後に修正されることがある。基準との差が 1pt 以内の日は、翌営業日のデータで値が変わっていないことを確かめてから数える
  • 追加縮小と重なったら: 同じ週に両方が成立したら縮小を優先

売買レベル

対象 買い/下方水準 上値目安 防衛ライン
S&P 500 7,527.56 (10/30 日中安値、SPY ≈ $750.48) 7,590.1 (SPY ≈ $756.72) / 7,784.2 (SPY ≈ $776.07) 7,527.56 を終値2日連続割れで追加縮小。次は 7,232.1 (SPY ≈ $721.03)
Nasdaq 100 28,245.3 (QQQ ≈ $687.10)、7月安値帯 30,000 (QQQ ≈ $729.78) 28,245.3 を終値2日連続割れで追加縮小。次は 26,233.2 (QQQ ≈ $638.15)
Dow 50,544.1 (DIA ≈ $504.88) 52,359.0 (DIA ≈ $523.01) 50,544.1 を終値2日連続割れで追加縮小
Russell 2000 2,719.2 2,883.0 (週足終値で上抜けなら反転確認) モデル未保有、監視のみ (IWM $279.33)
米国債 10年 4.806% (支えの水平線) 5.0% 再上抜け / 5.15% (最悪ケースの金利条件) / 5.228% (追加縮小) 2年債が雇用統計後に 4.69% 超なら、12月利上げの織り込みが強まる
金先物 / GLD GC 3,989.1 (GLD ≈ $364.01) の下 / 3,879.3 (週足安値、GLD ≈ $353.99) GC 4,095.0 (GLD ≈ $373.67) 3,989.1 を終値2日連続割れで GLD 7→6% / 4,095.0 を終値2日連続回復で 7→8%
WTI / 銅 WTI $100 / $93.50 / 銅 6.3765 WTI $105.83 (9月高値) / $111.29 / 銅 6.8035 XLE 4% は WTI の水準では売買しない
VIX 17.00 20.00 (終値2日連続で追加縮小) / 23.00 (最悪ケースの株の条件) 26.00 はザラ場で即時扱い。それ以外のザラ場の振れは判定に使わない
2026/10/30(金) 終値 (FMP API) 値
主要 ETF SPY $755.72 / QQQ $690.49 / DIA $517.13 / IWM $279.33 / GLD $355.78 / SLV $44.60 / TLT $81.84 / BIL $91.70
セクター ETF XLE $70.02 / XLP $89.42 / XLV $184.87 / XLK $179.51 / XLC $99.90 / URA $33.73
金利・その他 3ヶ月 4.16% / 5年 4.71% / 2年と10年の差 38bp / GC/GLD 10.96倍

WTI は FMP のスポット系の値で、TradingView の CFD 週足終値 $102.94 とは $1.18 ずれます。報道の「約 $113.58」などは検証できないため、判定は FMP の終値を使います。

重要イベント

JST ET イベント 重要度 見るポイント
11/3(火) 00:00 11/2(月) 10:00 ET ISM 製造業 PMI (10月) 高 前回 54.5 は報道ベースで未検証 ISM
11/3(火) 04:00 11/2(月) 14:00 ET SLOOS (上級融資担当者調査) 中 AI 向け融資の厳格化が数字に出るか Fed
11/3(火) 07:00 11/2(月) 引け後 AAPL IR 決算発表 (release): 引け後、時刻非公表 / 説明会 (call): 17:00 ET 最高 NDX 28,245.3 の攻防
11/3(火) 07:00 11/2(月) 引け後 PLTR IR 決算発表 (release): 引け後、時刻非公表 / 説明会 (webcast): 17:00 ET 高 10/30 に -6.27%、50日線割れ
11/3(火) 終日 11/3(火) 米中間選挙 (株式市場は通常取引) 最高 大勢判明は 11/4(水) の日本時間朝以降
11/3(火) 22:30 11/3(火) 寄り前 SHOP IR 決算発表 (release): 寄り前、時刻非公表 / 説明会 (call): 8:30 ET 中〜高 10/30 に -5.63%
11/4(水) 00:00 11/3(火) 10:00 ET JOLTS 求人 (9月) 中〜高 BLS
11/4(水) 06:30 11/3(火) 引け後 ANET IR 決算発表 (release): 引け後、時刻非公表 / 説明会 (call): 16:30 ET 高 10/30 に -8.34%。AI ネットワーク需要
11/4(水) 07:00 11/3(火) 引け後 AMD IR 決算発表 (release): 引け後、時刻非公表 / 説明会 (call): 17:00 ET 最高 10/30 に -10.88%。粗利率 56% が分かれ目
11/4(水) 時刻未確認 11/4(水) 時刻未確認 財務省 四半期定例入札 (Refunding) 声明 中〜高 長期債の増発なら 10年債 5.0% 再上抜けの材料 Treasury
11/4(水) 22:15 11/4(水) 8:15 ET ADP 雇用報告 (10月) 中〜高 金曜の雇用統計の前哨。2年債の反応 ADP
11/5(木) 00:00 11/4(水) 10:00 ET ISM サービス業 PMI (10月) 高 ISM
11/5(木) 06:45 11/4(水) 引け後 QCOM IR 決算発表 (release): 引け後、時刻非公表 / 説明会 (call): 16:45 ET 高 10/30 に -11.12%
11/5(木) 07:00 11/4(水) 引け後 ARM IR 決算発表 (release): 引け後、時刻非公表 / 説明会 (call): 17:00 ET 高 10/30 に -9.97%
11/5(木) 時刻未確認 11/4(水) 引け後 APP IR 決算発表 (release): 引け後、時刻非公表 / 説明会 (webcast): 時刻未確認 中 10/30 に -10.36%
11/6(金) 22:30 11/6(金) 8:30 ET 10月雇用統計 最高 12/9 FOMC の利上げ判断に直結 BLS
11/7(土) 02:15 11/6(金) 12:15 ET Bowman 副議長 討論 (金融監督担当) 中 Fed

Fed の予定: 今週はブラックアウトの対象外で、次回 FOMC は 12/8(火)〜12/9(水)、ブラックアウトは 11/28(土)〜12/10(木) ET です (FOMC Blackout Calendar PDF)。
公式に確認できた当局者の予定は、Goolsbee 総裁 (11/3(火) 01:15 JST = 11/2 11:15 ET、Chicago Fed) と Bowman 副議長だけです。報道では 11/5〜11/6 に他の地区連銀総裁の講演予定もありますが、各連銀の公式ページで確認できないため載せていません。

前週の結果: FOMC (10/27-28) は政策金利を 3.75〜4.00% で据え置きました (FOMC 声明)。票決は 10-2 で、Cook 理事と Hammack 総裁が 0.25pt の利上げを主張して反対しています。10/30 には Logan 総裁が「少なくとも2回の追加利上げが必要」と発言しました (Reuters)。

9月の総合 PCE 価格指数は前年比 +3.6%、前月比 +0.5% でした。物価の基調を示すコア PCE は前年比 +3.1%、前月比 +0.3% で、どちらも 10/29 公表の BEA の一次資料で確認しました。Q3 GDP 速報 +3.4% は報道ベースです (Seeking Alpha)。

シナリオ別プラン

確率はすべて筆者個人の推定で、見方が分かれたため複数の見立ての平均をとっています。前週は ① 37% / ② 16% / ③ 34% / ④ 13% でした。

① 様子見 (Base)

筆者推定: 30% — 選挙はねじれ議会の予想どおりで、反応は小さく終わります。AI 決算はまちまちで NDX は 28,245〜29,000 で推移し、資金はヘルスケアや小型株へ移り続けます。

トリガー: 次がすべて満たされる週です。③の条件が1本でも成立した週は③を優先します。

  • SPX 7,527.56 を終値2日連続では割らず、7,784.2 の終値2日連続回復にも届かない
  • VIX 20 超、NDX 28,245.3 割れ、Dow 50,544.1 割れのいずれも終値2日連続で起きない
  • 10年債 5.228% の終値上抜けがなく、日次データの条件も2本そろわない

配分: 月曜寄りで 32% → 28% を執行し、以降は据え置き。内訳はモデル配分の表のとおりです。

② 金曜の割れがだまし (Risk-On)

筆者推定: 12% — AAPL と AMD が期待の下がった水準から好反応し、選挙で不確実性が消えて VIX は 17〜18 に下がります。Breadth が次の日次データで約 62.22% 以上になれば、短期の平均線が長期の平均線を上回り、弱気のサインであるデッドクロスが消えます。62.22% は 10/30 時点から求めた翌営業日分の計算値で、その後は新しいデータで計算し直します。

トリガー: 「配分を戻す条件」の3つがすべてそろうこと。中心は SPX 7,784.2 の終値2日連続回復です。Breadth 64.0% 以上や 10年債 4.806% 割れは補強材料で、単独では動きません。

配分: 28% → 32%。執行のタイミングは「配分を戻す条件」のとおりです。

  • コア 4→6% (SPY 3→4 / QQQ 0→1 / DIA 1 維持)
  • 防御 13→15% (XLV 9→10 / XLP 4→5)
  • テーマ 11% 維持 (GLD 7 / XLE 4)、現金 72→68%

③ AI 売りの拡大 (Caution)

筆者推定: 41% — AAPL か AMD のどちらかが崩れて NDX が 28,245.3 を終値2日連続で割り、強い雇用統計で12月利上げの観測が固まります。SPX は 50週線 (約1年の平均線) と 7,232.1 の支えを試しにいきます。41% にとどめたのは、Breadth が 61.6% で日次データの条件も3つとも未達と、下げが構成銘柄全体には広がっていないためです。

トリガー: 11/2 以降に、次のどれかが新たに成立した場合です。日次データの 1pt ルールは「配分を戻す条件」と同じです。

確定の仕方 条件
1日で確定 10年債 5.228% を終値で上抜け (FMP 日次終値で 5.23% 以上)
終値2日連続 (1本で成立) VIX 20 超
終値2日連続 (1本で成立) NDX 28,245.3 割れ (QQQ ≈ $687.10)
終値2日連続 (1本で成立) Dow 50,544.1 割れ (DIA ≈ $504.88)
終値2日連続 (1本で成立) SPX 7,527.56 割れ (SPY ≈ $750.48)
日次データ (2本で成立) Breadth 50.0% 割れ / Uptrend Ratio 14.94% 割れ / 50日線上の比率 35.8% 割れ

SPX の条件は、1日の割れから「7,527.56 を終値2日連続で割る」に変えました。浅い割れ1日で2段階目まで進めると、往復の損失が大きくなるためです。

配分: 28% → 24% (今週は1段階のみ)

  • コア 4→2% (SPY 3→2 / QQQ 0 / DIA 1→0)
  • 防御 13→11% (XLV 9→8 / XLP 4→3)
  • テーマ 11% 維持 (GLD 7 / XLE 4)、現金 72→76%。$100K 例では SPY・DIA・XLV・XLP を各 -$1K、BIL を +$4K
  • 執行: 価格の条件なら終値で確認した翌営業日の寄り、日次データの条件ならデータで確認できた後の最初の寄りを想定

④ 対イラン攻撃と株安 (Tail Risk)

筆者推定: 17% — 選挙後に米国の対イラン軍事行動が再開し、WTI が $105.83 を上抜けて $110 超へ向かいます。強い雇用統計と重なり、VIX が 23 超で引ける日が続きます。株と債券が同時に売られれば、10年債も 5.0% を再び超えます。

前週から 4pt 上げたのは、VIX のザラ場 23 超と、選挙後の軍事行動の報道を反映したためです。10年債は下がり、株と債券の同時安は起きていないので、それ以上は上げていません。

トリガー: 株の条件と、金利・原油の条件の両方がそろったときです。片方だけでは成立しません。

  • 株の条件: VIX 23 超を終値2日連続 (26 超はザラ場で確認し即時扱い)、または SPX 7,232.1 を終値2日連続割れ
  • 金利・原油の条件: 10年債 5.15% 以上、または WTI $100 を終値で上抜け

金利・原油の条件は株の条件が成立した日の終値で判定し、株の条件がザラ場で成立した日に限り、10年債は前営業日の終値、WTI は当日のザラ場の $100 超で判定します。今は WTI $104.12 で金利・原油の条件が成立中です。WTI $100 超が維持されたまま VIX 23 超を終値2日連続 (26 超はザラ場で即時) で成立し、ザラ場や単日終値だけでは不成立です。

配分: → 15%。起点が 28%・24%・32% のどれでも到達先は同じです。

  • コア → 0%、防御 → 8% (XLV 5 / XLP 3)
  • テーマ → 7% (GLD 7 維持 / XLE 0)、現金 → 85%
  • 執行: 株の条件が成立した翌営業日の寄り想定。VIX 26 超のザラ場で成立した場合だけ、モデル上はザラ場で即時のリスク削減を検討
  • GLD 条項が成立した場合: どのシナリオでも GLD が 1pt 減って現金が増える。最悪ケースなら GLD 6%・現金 86% (→ リスク管理の表)

選挙後のイラン情勢の筆者推定の分岐は「仲介進展 20% / 現状維持 45% / 米国の攻撃再開 35%」です。報道ソースの CNBC 10/30 と Fox News 10/30 は事実報道で、確率は筆者推定です。

マーケット状況

指標 現在値 判断
10年債 4.94% 2日連続で 5.0% を割った。株安の日に債券が買われる流れが4週目
2年債 4.56% 10/29 4.61%、前週末 10/23 4.69% から低下
30年債 5.31% 5.30% をわずか 1bp 上回る
VIX 19.42 ザラ場では 23.93 まで上昇。終値は2週連続で 20 未満
Breadth (200日線より上の S&P 500 銘柄の比率) 61.6% 健全帯の下端。10/29 は 65.4%
Breadth 短期線 / 長期線 60.51% / 60.88% 短期線が下にある状態が続くが、差は -0.37pt まで縮小
50日線上の比率 61.4% 前週末の 59.0% から改善
Uptrend Ratio (上昇トレンドにある米国株の比率) 24.43% GREEN 10/9 以降 GREEN が続く。9/16 の底 12.09% から反転
S&P 500 7,580.07 10月の週足3本がすべて陰線。レンジ下限を週足で初めて割った
Nasdaq 100 28,384.85 4指数で最弱。週 -1.98%
Dow / Russell 2000 51,770.31 / 2,811.84 Russell は週 +1.29% で唯一のプラス
金先物 / GLD GC $3,898.90 / GLD $355.78 3,962.4 の支えも割れた。株安の日に金も売られる状態が3週連続
WTI / 銅 $104.12 / HG $6.48 原油は4ヶ月連続上昇。銅はレンジ内

指数と中身の食い違い: 10/30 は NDX が -3.46% 下げた日でも、Breadth の低下は 65.4% から 61.6% にとどまりました。200日線を上回る銘柄は 500 中 308 で、6割を保っています。先週までとは逆で、指数は下げても構成銘柄の多くは強い状態です。

Uptrend の色は週後半に変わりやすい

Uptrend Ratio は 10/30 CSV 時点。日次更新のため、週後半は色の変わり方に注意してください。色は10日分前の値より高いか低いかで決まり、比較相手は前もって分かるので、GREEN を保つ水準を日ごとに計算できます。

データの日付 11/2(月) 11/3(火) 11/4(水) 11/5(木) 11/6(金)
GREEN を保つ水準 17.27% 超 21.19% 超 22.75% 超 25.33% 超 24.85% 超

今の 24.43% のまま横ばいでも、11/5 には RED に変わります。比較相手の 10/22・10/23 の値が高かったためで、指標そのものの悪化ではありません。RED に変わったら、水準と 14.94% までの距離を合わせて読みます。

11/5 分のデータが日次データ (CSV) に載るのは 11/6 以降で、欠けた日があればこの基準は1日ずつずれます。RED に変わると、信号を「警戒」に戻す条件の①は外れます。

セクター・コモディティ戦術

テーマ 方針 理由
金 (GC / GLD) GLD 7% 維持。月曜終値が GC 3,989.1 未満なら火曜寄りで 6% 株安の日に一緒に売られる状態が3週続く。退避先は 10年債 (TLT $81.84) に移った
エネルギー (WTI / XLE) XLE 4% 据え置き 選挙後の対イラン攻撃なら $110 超もありうる (筆者推定)。$105.83 を超えるまで追加不要
ヘルスケア (XLV) 規定どおり 10→9% セクター別の1週で +3.34% と首位。それでも先週決めた内訳に従う
銅 (HG) 未保有、監視のみ HG $6.48。6.3765〜6.8035 のレンジが5週続く

金は GC 4,095.0 を終値2日連続で回復すれば 7→8% に戻します。下限の 3,989.1 は、2日目の判定が月曜に残るため今週も据え置きます。

テーマ枠 11% は「GLD は退避先、XLE はインフレヘッジ」の2本立てです。最悪ケースで XLE を 0% にするのは、原油高が株安の原因になった段階では XLE も株として売られるためです。

兼業運用ガイド

朝チェック (月曜寄り前)

  1. 月曜の執行 (11/2(月) 23:30 JST の寄り想定): SPY・QQQ・XLV・XLP を各 -1%、BIL を +4%。$100K 例で各 -$1K
  2. 原油の週末情勢: 選挙前の対イラン関連の報道を確認する。WTI が $100 を割れば、最悪ケースの金利・原油の条件が外れる
  3. 10/30 の日次データ: Breadth 61.6%、Uptrend 24.43% が書き換わっていないか確認する

夜・早朝チェック

今週は日本時間 = 米東部時間 + 14時間です。決算の時刻は重要イベントの表を見てください。

JST 確認すること
11/3(火) 06:00 月曜終値。GC 3,989.1 未満なら GLD 条項が成立し、11/3(火) 23:30 JST の寄りで GLD 7→6%
11/3(火) 07:00 AAPL・PLTR の説明会。NDX 先物と 28,245.3 の距離
11/4(水) 07:00 AMD の説明会。火曜終値で VIX 20 超や NDX 割れの1日目が出ていないか
11/4(水) 朝〜昼 中間選挙の大勢と VIX・WTI の反応。上院の確定には数日かかる可能性がある
11/4(水) 22:15 ADP 雇用報告。金曜の雇用統計の前に、2年債と 10年債 5.0% の反応を見る
11/6(金) 22:30 10月雇用統計。2年債 4.69% 超なら利上げ織り込みが強まる。10年債 5.0% 再上抜けなら株債同時安に注意
11/7(土) 06:00 金曜終値。SPX 7,784.2 / 7,527.56 と VIX 20 の終値2日連続のカウントを確定

リスク管理

リスク資産の基準配分 (GLD 条項で調整する前) と、GLD 条項の ±1pt を反映した値です。差は現金で吸収します。

GLD 今週 戻した場合 追加縮小 最悪ケース
7% (基準) 28% 32% 24% 15%
7→6% 27% 31% 23% 14%
7→8% 29% 33% 25% 16%

モデル上のヘッジは、現金・短期債 72% (BIL) です。TLT は配分に含めず、株安の日に債券へお金が逃げているかを見る参考指標として使います。金は退避先として働いていないため、ヘッジの主役にしません。

今週のリスク 想定インパクト
選挙後の対イラン軍事行動 WTI $100 超が続いたまま VIX 23 超が終値2日連続なら最悪ケース成立 (→ シナリオ④)
AI 決算の4連続 (11/2〜11/4 引け後) NDX 28,245.3 まで -0.49%。AAPL・AMD の一方が崩れれば、火〜水曜に終値2日連続割れが成立しうる
雇用統計と Fed の利上げ発言 ブラックアウト外で当局者が自由に話せる週。強い雇用統計で 12/9 利上げ観測が固まる
財務省 Refunding (11/4) 長期債の増発なら 10年債が 5.0% を再び超え、株安の日に債券が買われる流れが崩れる

オプション (上級者向け補足)

兼業トレーダーは上の現金・債券ヘッジで完結し、以下はオプション経験者向けです。

対象 例 目的
QQQ プット $650 ストライク、11/20(金) 満期。現値 $690.49 の -5.9% AI 決算と雇用統計の下振れに備える保険。NDX が次の支え 26,233.2 へ向かう下落に備える

ストップロス: 個別銘柄は通常 ATR (1日の平均的な値幅) の 1.6倍、-6〜8% です。今週の決算銘柄は ATR 1.2倍 (-5〜6%) への縮小を検討してください。指数は終値・終値2日連続の基準で判定し、ザラ場の振れでは動きません。

まとめ

先週決めた SPX 7,590.1 の終値割れを受け、月曜寄りでリスク資産を 28% へ1段階下げます。割れは浅く Breadth や Uptrend はむしろ改善しているため、SPX 7,784.2 の回復など3つの条件がすべてそろえば 32% に戻します。次に近い追加縮小の条件は NDX 28,245.3 と VIX 20 の終値2日連続で、AI 決算・選挙・雇用統計の結果は終値で確かめ、ザラ場の振れには反応しません。


免責: 本記事はモデル配分例・分析であり、個別投資助言ではありません。「月曜寄り想定」「翌営業日の寄り想定」などの記述は、モデルポートフォリオでの想定執行です。投資判断は各自のリスク許容度・ポートフォリオ事情・税務状況を踏まえて行ってください。必要に応じて資格あるファイナンシャル・アドバイザーにご相談ください。シナリオ確率 (① 様子見 30% / ② だまし 12% / ③ AI 売りの拡大 41% / ④ 対イラン攻撃と株安 17%) と地政学の分岐確率は筆者個人の推定値で、客観的な確率ではありません。


Sources

金融政策

経済指標・財務省

決算 IR

市場データ

ニュースソース (事実報道)

市場コンセンサス (予想値)

  • 中間選挙の予測市場: Action Network / DefiRate
  • 12/9 FOMC の利上げ織り込み 75〜86% は報道ベースで未検証。ISM 製造業の前回値 54.5 は PNC 経由の報道ベースで未検証

データソース:

  • 価格・VIX・金利: 10/30 終値 (FMP API、10/31 取得)
  • Breadth / Uptrend Ratio: 10/30 CSV (TraderMonty、日次更新)

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