【米国株】2024-07-22週の振り返りと今週の戦略（監視銘柄）

先週の米国相場は大型ハイテク株の下落が続く一方で小型株を中心に好決算の銘柄が力強く上昇しています。株価指数ではダウとラッセルが上昇し、一時20近くまで上昇したVIXも16付近まで下げています。

今週はAAPL、MSFT、AMZN、METAなどの大型株の決算が予定されています。決算発表の後に大型ハイテク株が調整下落から反発してくるのか、下落を継続するのかを確認していきたいと思います。

それではチャートを確認しながら先週の相場を振り返っていきましょう。

先週の振り返り
今週の戦略

先週の振り返り

相場環境

米国債10年物の利回りは-1.11%の下落で4月末からの緩やかな下落トレンドを継続しています。週前半には上昇する場面がありましたが、最終的に下落して上ヒゲをつけて終えています。

VIXは一旦20近くまで上昇した後に下落し、-0.79%の下落で終えています。まだ、上昇が完全に終わったと見るのは少し早いような気がしますので、明確に下落トレンドを開始するまで週明けも注意して監視していきたいと思います。

ナスダックの分析

ナスダックの月足チャートです。7月の騰落率は現時点で-3.53%の下落となっています。

ナスダックの週足チャートです。先週は-2.55%の下落でした。2週連続の下落となっています。18888を割り込んだところで小さな反発が見られます。下落と共に出来高が増加しており、今の水準で反発が見られない場合は18345あたりまで下落する可能性もありそうです。

ナスダックの高値–安値銘柄数は大きく上下しながらもプラス圏で推移しています。大型株の下落により指数は下落していますが、水面下でその他の銘柄は上昇するものが増加していることが分かります。

ダウの分析

ダウの月足チャートです。7月の騰落率は+3.68%でプラスで終える可能性が高くなってきました。安定した上昇トレンドを続けています。

ダウの週足チャートです。先週は+0.82%の上昇でした。前週に大きな上ヒゲをつけていて、週の前半には一旦下落したものの、週後半に盛り返して小さな下ヒゲをつけて終えています。買い手が優勢な状態で推移していると見て良さそうです。

S&P500の分析

S&P500の月足チャートです。現時点の7月の騰落率は-0.20%の下落です。上ヒゲが大きく売り手が優勢で弱気なチャートです。

S&P500の週足チャートです。先週は-0.83%の下落でした。2週連続で下落しています。上下両方にヒゲをつけており、この後、どちらの方向に進むか半々の確率です。

ラッセル2000の分析

ラッセル2000の月足チャートです。7月の騰落率は+10.29%となっており、2023年12月の強い上昇に次ぐ上げ幅となっています。

ラッセル2000の週足チャートです。先週は+3.39%の上昇でした。出来高の増加傾向が続いています。

コモディティ先物の分析

原油は-2.77%の下落で短期の下落トレンドを継続しています。この水準では買い手が現れずに大きな抵抗もなく下落していっているように見えます。75付近まで下げた時に強い買いが入るかを監視したいと思います。

天然ガスは-5.73%の下落でした。6月から始まった下落トレンドを継続しています。なかなか下落が止まる兆候が見られません。一旦、1491を目指して下落が続く可能性が高そうです。

金は-0.75%の下落でした。10日移動平均線に触れたところで反発する動きが見られます。しばらく横ばいの動きを続けて上昇の機会をうかがう展開になりそうです。

銅は-2.66%の下落でした。4.0近くまで下落したところで反発して下ヒゲをつけて終えています。4.0あたりで待っている買い手がいそうです。

セクター分析

セクター毎の週間パフォーマンスでは公益事業、ヘルスケア、工業が強く、通信サービス、情報技術が大きく下げています。月間では不動産、金融が強く、通信サービス、情報技術が下げています。

先週の業種別パフォーマンスを見ると、金属加工、検査、放送、医療施設、木材が強いです。これまでと上位に登場する業種の顔ぶれが変わっています。下落したのはアルミ、廃棄物処理、自動車、旅行サービスです。

時価総額別でパフォーマンスを見ると、週間、月間共に小型株が強く、大型株が弱い傾向が続いています。

個別株の動向

先週はMSFT、AAPL、GOOG、META、NVDA、TSLAなどの大型ハイテク株が弱く、それ以外は上昇している銘柄が多く見られます。先週はGE、LMT、RTXなどの航空・防衛株や、TMO、DHRなどの検査機器、ABBV、BMYなどの製薬、 PM、BTIなどのタバコ、地方銀行とバイオテクノロジーの小型株の多くが上昇しています。

今週の戦略

先週は決算発表でポジティブなサプライズがあった銘柄は力強く上昇し、終日高値を維持できる銘柄が多く見られましたので、大型ハイテク株以外の銘柄にとっては相場環境は悪くない状態のように見えます。今週は決算にポジティブなサプライズがあった銘柄に対して、短期のスイングトレードのポジションを増やしていきたいと思います。

今週はAAPL、AMZN、MSFT、META、CVX、XOM、PGなどの大型株の決算発表が続きます。これらの決算発表の内容によってガラリと相場の雰囲気が変わる可能性がありますので、各銘柄の発表内容と発表後の相場の反応を注意深く観察してきたいと思います。