【米国株】2026年5月11日週 トレード戦略

投資戦略

3行まとめ

  1. 市場は高値圏だが、中身は弱い。
    SPX は 7,398.93、NDX は 29,224 と ATH 圏。ただし Breadth 200MA は 60.01%、Uptrend Ratio は 25.31% RED。指数の強さに対して、参加銘柄の広がりはかなり細い。

  2. 今週の分岐点は、CPI・PPI・Retail Sales・AMAT。
    CPI が上振れれば 10Y 4.50% が意識され、AMAT が弱ければ AI capex への警戒が再燃しやすい。Fed 関連では 5/14 の Barr 理事 “Balance Sheet” 講演だけを確認しておく。

  3. 方針は、軽めのディフェンシブ・ピボット。
    QQQ を 3% から 1% に落とし、XLP と GLD を少し増やす。現金・短期債は 37%。CPI と AMAT の結果を見るまでは、無理にリスクを戻さない。


今週のアクション

モデル配分

今週は、株式・コモディティを 63%、現金・短期債を 37% にする。
前週からの変更は小さく、主な調整は QQQ を減らし、XLP と GLD を少し増やす こと。

以下はモデル配分例です。実際の売買判断は、各自のリスク許容度、税務状況、保有銘柄を踏まえて調整してください。

カテゴリ 前週 今週 変化 実行タイミング 意図
コア指数 28% 26% -2% 月曜寄り QQQ を 3%→1%。NDX の急騰後なので、短期過熱を少し落とす
防御セクター 19% 20% +1% 月曜寄り XLP を 9%→10%。金利上昇・イベント週への守り
テーマ/ヘッジ 17% 17% 0% 月曜寄り GLD を 11%→12%、XLE を 6%→5%。原油より金ヘッジを優先
現金・短期債 36% 37% +1% 月曜寄り CPI / PPI / Retail Sales / AMAT 前のバッファ

合計: 100%

0K ポートフォリオ例

資産 配分 金額
SPY 15% $15,000
DIA 10% $10,000
QQQ 1% $1,000
XLV 10% $10,000
XLP 10% $10,000
GLD 12% $12,000
XLE 5% $5,000
BIL / Cash 37% $37,000

売買レベル

対象 買いレベル 上値目安 防衛ライン
S&P 500 7,018 7,500 / 7,600 7,018 終値 2 日連続割れ
Nasdaq 100 26,233 30,000 25,275 終値割れ
Russell 2000 2,800 2,918 / 3,000 2,700 終値割れ
WTI 原油 $88.53 付近 $100 $88.53 終値 2 日連続割れ
金先物 / GLD GC $4,415、GLD 約 $405 GC $5,071、GLD 約 $465 GC $4,415 終値割れ

データ時点: 2026/5/8 終値
SPX 7,398.93 / NDX 29,224 / SPY $737.62 / QQQ $711.23 / GLD $433.77 / VIX 17.18 / 10Y 4.36% / WTI $94.67 / GC $4,730.7


セクター配分

ETF 配分 方針
SPY 15% 維持。指数は高値圏だが、Breadth がギリギリなので追加は急がない
DIA 10% 維持。コア指数の中では比較的バランス役
QQQ 1% 減額。NDX の週 +5.65% は急すぎるため、一度リスクを落とす
XLV 10% 維持。弱いセクターだが、ディフェンシブ枠として保持
XLP 10% 増額。イベント週の守りとして 1% 追加
GLD 12% 増額。Fed chair transition、インフレ、地政学リスクへのヘッジ
XLE 5% 減額。原油は急落後で反発リスクもあるが、まずは $88.53 の確認待ち
BIL / Cash 37% 増額。CPI と AMAT の前に余力を残す

今週の重要イベント

JST ET イベント 重要度 見るポイント
毎日 Iran / Hormuz 動向 最重要 WTI $88.53 割れなら緊張緩和、$100 超なら再噴火警戒
5/11 23:00 5/11 10:00 CEG Q1 call AI データセンター向け電力需要
5/12 23:30 5/12 10:30 PBR webcast 原油急落が収益見通しに与える影響
5/12 21:30 5/12 8:30 CPI 最重要 Core +0.4% 以上なら金利上昇・株安リスク
5/13 20:30 5/13 7:30 BABA call 中国消費と AI クラウド
5/13 21:30 5/13 8:30 PPI CPI と同方向に上振れると警戒
5/14 05:30 5/13 16:30 CSCO Q3 call AI 関連注文の継続性
5/14 21:30 5/14 8:30 Retail Sales 消費の減速有無
5/15 05:30 5/14 16:30 AMAT Q2 call 最重要 半導体設備投資とガイダンス
5/15 08:00 5/14 19:00 Fed Barr 講演 バランスシート政策、QT 議論
5/15 21:30 5/15 8:30 NY Empire State 景況感
5/15 22:15 5/15 9:15 Industrial Production 製造業・生産動向


シナリオ別プラン

Base: 指標は想定内、AMAT も無難

筆者推定: 45%

CPI、PPI、Retail Sales が大きく崩れず、AMAT のガイダンスも無難なケース。
この場合は、今週のモデル配分をそのまま維持する。

維持配分: コア 26% / 防御 20% / テーマ 17% / 現金 37%


Risk-On: CPI 下振れ、AMAT 強気、原油落ち着き

筆者推定: 25%

VIX が 16 未満を 2 日連続で維持し、SPX が 7,500 を週足終値で超える。さらに AMAT が AH +8% 以上で反応し、Uptrend Ratio が 30% を回復するなら、少しだけリスクを戻す。

カテゴリ 変更
コア 26%→29%。QQQ を 1%→3% に戻す
防御 20%→18%。XLV、XLP を各 1% 減らす
テーマ 17% 維持。GLD +1%、XLE -1%
現金 37%→36%

Caution: CPI 上振れ、AMAT 弱い、または地政学再燃

筆者推定: 25%

10Y が 4.50% を終値で超える、VIX が 23 を 2 日連続で超える、AMAT が AH -10% 以下、または WTI が $110 を 2 日連続で超える場合は、防御を一段強める。

カテゴリ 変更
コア 26%→23%。QQQ は 0% まで縮小
防御 20%→22%。XLV、XLP を各 1% 追加
テーマ 17%→18%。GLD を 14% へ増やす
現金 37% 維持

ザラ場で VIX 26 超、または 10Y 4.55% 超まで進む場合は、Tail Risk Defensive Mode として即時リスク削減を検討する。


Tail Risk: CPI 上振れ + AMAT 弱い + Hormuz 悪化

筆者推定: 5%

複数の悪材料が同時に出るケース。VIX 26 超、SPX 6,800-7,000、WTI $130、Gold $5,000 が目安。

モデル配分: コア 18% / 防御 24% / テーマ 20% / 現金 38%
テーマ枠は GLD 16%、XLE 4% を想定する。


マーケット状況

指標 現在値 判断
VIX 17.18 低位だが、内部劣化に対して楽観的すぎる可能性
10Y 4.36% Warning ライン。4.50% が次の重要ライン
Breadth 200MA 60.01% 健全境界ギリギリ
Breadth 8MA 57.24% 200MA を下回り、デッドクロスが深まっている
Uptrend Ratio 25.31% RED 15-25% 弱気帯の入口。最重要の警戒シグナル
S&P 500 7,398.93 ATH 圏。7,018 を守れるか
Nasdaq 100 29,224 週 +5.65%。短期過熱
Russell 2000 2,859.9 ATH ブレイク目前
金先物 / GLD GC $4,730.7 / GLD $433.77 ヘッジとして継続保有
$6.30/lb 強いが、追いかけ買いは控えめ
WTI $94.67 $88.53 が重要サポート

Uptrend Ratio は 4/17 の 38.54% から低下し、5/7 時点で 25.31% RED。
指数が ATH 圏にいる一方で、参加銘柄はかなり限られている。これが今週のディフェンシブ・ピボットの主な理由。


 

コモディティ・セクター戦術

資産 方針 コメント
GLD 12% へ増額 インフレ、Fed chair transition、地政学リスクへのヘッジ
XLE 5% へ減額 原油は $88.53 のサポート確認待ち
銅 / COPX 様子見 強いが、今から追うより $6.50 付近の反応を見る
URA 回避 $58.88 ブレイクまで再評価待ち
天然ガス 回避 トレンドが弱く、優先度は低い

兼業運用ガイド

朝チェック

  • WTI が $88.53 を割るか、$100 を超えるか
  • VIX が 17 台にとどまるか、19 を超えるか
  • 10Y が 4.40%、4.50% に近づくか
  • S&P 先物が 7,300 を守るか
  • Uptrend Ratio の次回更新で 25% を割るか

夜・早朝チェック

JST イベント 判断ポイント
5/12 21:30 CPI Core +0.4% 以上なら防御優先
5/13 20:30 BABA 中国消費と AI クラウド
5/13 21:30 PPI CPI と同方向なら金利に注意
5/14 05:30 CSCO AI 注文の持続性
5/14 21:30 Retail Sales 消費減速の有無
5/15 05:30 AMAT 半導体設備投資の温度感
5/15 08:00 Barr 講演 QT・バランスシート政策

リスク管理

今週は、現金 37% と GLD 12% が主なヘッジ
個別株を触る場合は、通常の ATR 1.6 倍より少し浅く、ATR 1.2 倍程度で損切りを考える。CPI と AMAT の週なので、損切りを遅らせない。

主なリスク

リスク 想定インパクト
CPI Core +0.4% 以上 10Y 4.50% 突破、NDX -2.5〜3.5%
AMAT ガイダンス弱い SOX -5〜8%、AI capex 警戒再燃
Hormuz 悪化 WTI $130、Gold 上昇、VIX 26 超
Russia-Ukraine 停戦崩壊 原油上昇、株式には限定的だがリスク要因

上級者向けオプション補足

オプションは補助的なヘッジ。基本は GLD、BIL、XLV、XLP を優先する。

対象 目的
QQQ put $660、6/18 満期 CPI / AMAT 複合ヘッジ
VIX call 23、5/19 または 5/27 満期 急落イベント用
SPY put $700、6/18 満期 広範な株式下落への保険
GLD call $450、6/18 満期 地政学・Fed chair transition ヘッジ

まとめ

今週は、指数の強さをそのまま信じるより、内部指標の弱さを重視したい。
SPX と NDX は高値圏にあるが、Breadth と Uptrend Ratio はかなり弱い。とくに Uptrend Ratio 25.31% RED は、リスクを戻す前に確認しておくべきシグナル。

モデル配分では、QQQ を 1% まで落とし、XLP と GLD を少し増やす。現金・短期債は 37%。
CPI、PPI、Retail Sales、AMAT を通過するまでは、焦ってコアを戻さない。

リスクを戻す条件は明確にする。
VIX <16、AMAT AH +8%以上、Uptrend Ratio 30% 回復。このうち 2 つ以上が揃えば、次の週に QQQ を少し戻す余地が出てくる。


免責: 本記事は情報提供を目的としたモデル配分例であり、個別投資助言ではありません。売買タイミングに関する記述は、モデルポートフォリオ上の想定です。実際の判断は、ご自身のリスク許容度、税務状況、保有資産に応じて行ってください。必要に応じて資格あるアドバイザーに相談してください。シナリオ確率は筆者個人の推定値です。


Sources

金融政策

経済指標

決算 IR

ニュース・市場データ

シナリオ確率は筆者推定。報道ソースは事実確認用であり、確率予測の出典ではありません。

 

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