【米国株】2024-02-26週の振り返りと今週の戦略（監視銘柄）

先週の米国相場はPCEの発表でコンセンサス予想に近い数字が発表されたことで金利が低下し、株価が上昇する結果となり、ナスダック、ダウ、S&P500は4ヶ月連続の上昇で2月を終えています。

2023年11月から始まった上昇は5ヶ月目に入ります。過去の株価指数の動きを振り返ると、強い上昇が5ヶ月以上続くと5ヶ月目から6ヶ月目には調整に入ることが多かったです。これまで大きく上昇してきたセクターや銘柄には利益確定の動きが出てくるかもしれません。3/6 ADP雇用統計、3/8 雇用統計の発表後の相場の反応を確認していきたいと思います。

一方で2月の後半から小型株がアウトパフォームし始めていますので、上昇を始めようとしている小型株に注目してトレードのチャンスを探していきたいと思います。

それでは、チャートを確認しながら先週の相場を振り返っていきましょう。

先週の振り返り
今週の戦略

先週の振り返り

米国債10年物の利回りは-1.60%下落しました。小幅ながら2週連続で下落しています。

VIXは-4.51%の下落でした。2023年末から始まっていた緩やかな上昇トレンドを下にブレイクしています。

ナスダックの分析

ナスダックの月足チャートです。2月も上昇で終えて11月から4ヶ月連続の上昇となっています。過去のチャートから5ヶ月以上連続して上昇したのは、最近では2018年4月〜8月、2019年9月〜2020年1月、2020年4月〜8月、2023年3月〜7月で、いずれも6か月目に上昇が止まり8〜15%程度の下落となっていました。今回の上昇がどこまで続くか分かりませんが、5ヶ月目以降は調整が入ることも想定して慎重に相場の動きを観察していきたいと思います。

ナスダックの週足チャートです。先週は+2.08%の上昇でした。今のところはまだ上昇が止まる兆候は見られません。

ナスダックの高値–安値銘柄数です。先週は大きく上昇しており、プラス圏内で上昇トレンドを維持しています。

ダウの分析

ダウの月足チャートです。ナスダックと同様に2月もプラスで終えて4ヶ月連続の上昇となりました。

ダウの週足チャートです。先週は-0.16%と横ばいでした。

S&P500の分析

S&P500の月足チャートです。ナスダック、ダウと同様に4ヶ月連続の上昇でした。2023年11月からの上昇率は20%を超えてきました。

S&P500の週足チャートです。先週は+0.94%の上昇でした。

ラッセル2000の分析

ラッセル2000の月足チャートです。2月の上げ幅は+5.19%で株価指数の中では最も強い上昇でした。

ラッセル2000の週足チャートです。先週は+2.72%の上昇でした。2023年12月の高値を超えてきました。

コモディティ先物の分析

原油は+4.19%と強い上昇でした。2023年12月から始まった上昇トレンドを維持しています。

天然ガスは+14.47%と大きな上昇でした。2週連続の上昇となっています。

金は+2.26%の上昇で短期の下落トレンドを力強くブレイクしてきました。

銅は-0.48%の小幅な下落でした。まだ、3.65〜3.95のレンジを抜けられていません。

セクター分析

先週は情報技術、一般消費財、不動産が強く、通信サービスが弱い傾向となっています。ディフェンシブ、公益事業、ヘルスケアなどのディフェンシブもやや弱い動きです。

業種別で見ると、コンピューターハードウェア、公益事業（再生エネルギー、電力）、電子機器、半導体装置が強く、繊維製造、健康保険が下落しています。

時価総額別のパフォーマンスでは、小型株が非常に強い結果となっています。

個別銘柄の動向

先週は半導体（NVDA、AVGO、AMD ）、半導体装置（ASML、AMAT、KLAC）、コンピューターハードウェア（ANET、DELL）、自動車（TSLA、TM）、不動産（AMT、DLR）、建築資材（CRH、MLM）、電子機器（VRT、ATKR）が強く、GOOG、AAPL、UNH、KO、PFE、BRK-Aなどが弱い動きでした。

今週の戦略

3月に入り、2023年11月から始まった上昇は5ヶ月目に入ります。過去の株価指数のチャートを確認すると、6ヶ月以上の上昇が続くことは稀で5ヶ月目もしくは6ヶ月目で上昇が止まって調整に入ることが多かったです。これまで大きく上昇してきた銘柄やセクターは3月に利益を確定する動きから一旦下落、もしくは横ばいとなる可能性が高くなってきていると思います。

一方で、小型株については2月の後半からアウトパフォームする傾向となっており、大型株から割安感のある小型株への資金の移動が続く可能性がありますので、上昇を始めようとしている小型株に注目してトレードのチャンスを探していきたいと思います。

今週は3/6 ADP雇用統計、3/8 雇用統計の発表後の相場の反応、小売（TGT、COST、ROST、ANF）、半導体（AVGO、MRVL）、ソフトウェア（CRWD、MDB、IOT）の各銘柄の決算発表に注目です。