【米国株】2023-02-27週の振り返りと今週の戦略（保有・監視銘柄）

先週の米国相場は金利の上昇が一服し、株式指数、コモディティ価格共に反発してきました。特にアルミ、銅、鉄鋼などの金属素材の銘柄が大きく上昇しています。また、好決算を発表した後に急騰している銘柄がソフトウェア、建築資材、ソーラー等の業種に見られます。

株価指数は2月の短期的な下落から上昇に転換しようとしている最初の段階にあります。

今週は3/7-3/8にパウエル議長証言、3/10に2月の雇用統計が発表されます。1月に続いて雇用が強い状態が続いているのか、発表後に相場がどのように反応するのか、特に金利の動きをしっかり確認していきたいと思います。

それでは、チャートを確認しながら先週の相場を振り返っていきましょう。

先週の振り返り
今週の戦略

先週の振り返り

相場環境

ナスダックの高値–安値銘柄はプラス圏に復帰してきました。今のところ、2023年の相場は2022年とは異なり、マイナス圏に入って下落が始まっても大きく崩れていくことがなく買い手が優勢な相場環境と言えそうです。

VIXは-14.76%下落し、20を下回っています。2月から始まった短期の上昇トレンドを終えて、中期的な下落トレンドに戻っています。

米国債10年物の利回りは+0.23%と小幅な上昇。週後半に大きく下げて上ヒゲをつけて終えています。下落の勢いが強く、週明けは下落で始まる可能性が高そうです。

ナスダックは+2.78%の上昇となりました。株価指数の中では最も強く上昇ています。

ダウは+1.85%上昇しました。2022年12月の安値を割り込まずに反発してきました。

S&P500は+2.00%の上昇です。2022年1月から始まった長期の下落トレンドのラインと、2022年10月から始まった中期の上昇トレンドのラインをサポートに反転してきており、テクニカル的には短期の上昇トレンドに転換する可能性が高くなってきています。

ラッセル2000は+2.22%の上昇です。短期の下落トレンドのチャネルをブレイクしています。

原油は+4.46%の上昇となりました。今年に入ってから下がっても73付近で買われる動きを繰り返しており底堅く推移しています。

天然ガスは+18.09%の上昇で力強く反転してきました。今後の数週間は横ばいから上目線で推移する可能性が高そうです。

金価格は+2.06%の上昇です。2月から始まった短期の下落トレンドをブレイクしています。

銅価格は+2.91%上昇しました。2022年11月から始まった上昇トレンドのチャネルの範囲で推移しています。

小麦は-1.80%の下落となりました。1月の安値を切り下げており、中期の下落トレンドを継続しています。

鉄鋼価格は+14.13%上昇しました。2023年に入ってから力強い上昇が続いています。鉄鋼関連銘柄にポジティブな状況です。

バルチック海運指数は+37.15%上昇し、長期の下落トレンドをブレイクしてきました。この後、高値と安値を切り上げていければ、海運銘柄にはポジティブな状況となります。

セクター分析

セクター別の動向を確認すると、素材セクターが最も強く上昇しています。通信サービス、産業、情報技術、エネルギーについても良いパフォーマンスとなっています。ディフェンシブ、公益事業が弱い動きです。

セクター別のチャートを確認すると、産業、情報技術、金融のセクターは50日移動平均線を割り込まずに上昇トレンドを維持しています。特に産業セクターが安定した上昇トレンドに乗って推移しています。

業種別のパフォーマンスを確認すると、アルミ、石炭、石油ガス採掘、銅、鉄鋼などの素材関連が上位を占めています。ソーラーも強いです。弱い動きとなっているのは、公益事業、REIT、健康保険などです。

個別銘柄の動向

製薬、ディフェンシブ、地方銀行、通信、公益事業を除く銘柄が全体的に上昇しています。

ソフトウェア（ADBE、CRM）、通信サービス（GOOG、META）、ソーラー（FSLR、ENPH）、金属（BHP、RIO）、鉄鋼（STLD）、銅（FCX、SCCO）、石油ガス（EOG、PXD、MPC、VLO）、リゾート・カジノ（WYNN、MGM、LVS）が強く上昇しています。

先週は週間で10%以上の上昇があった銘柄は、180件と前の週の43件から大幅に増加しました。バイオテクノロジー（RETA、GNLX）、石油ガス（DRQ、VTNR、AMPY）、ソフトウェア（DUOL、ASUR、AI、FOUR、IOT、GTLB）、ソーラー（FSLR）、アルミ（CENX、AA）、鉄鋼（ZEUS）に力強く上昇している銘柄が見られます。