【米国株】2025年10月13日週のトレード戦略

投資戦略

今週の結論

  • 姿勢は「守り7:攻め3」→やや保守寄りに強化。10年債は4.06%と低下も、VIX21台市場の広がり(ブレッドス)低下で地合いは不安定。
  • S&P500の下値目安6,400→6,321、ナスダック100は24,150→23,747。ここを終値で割ると二段安リスク。
  • 原油は58ドルへ下放れ/金は4,000台エネルギーをさらに軽量化金をヘッジ枠で厚めハイテク株は押し目限定で短期回転。

先週の戦略の振り返り(結果と見直し)

  • 先週は「押し目のみ攻める+常設ヘッジ」「VIX23/26・10年債4.11/4.60%・ブレッドス0.40をスイッチ」と設定。実際はVIX21台、主要指数は週足で下落“追わない・待ち伏せ”が奏功。
  • 良かった点:原油の下放れを先取りしエネルギー比率を軽量金の比率増も機能。
  • 反省点:VIX20台では短期反発(ショートカバー)が出やすい。出来高を伴う戻りのみ短期で拾うと明文化。

チャート環境

  • 金利(米10年):4.06%。名目上はハイテク株に追い風だが、景気減速を織り込む“悪い低下”の可能性も。
  • VIX:21.7。20超=注意、23超=積極買いを停止
  • ブレッドス(上昇銘柄比率)10〜15%台まで急低下。指数より内部が弱い
  • 指数の関門:S&P500 6,400/6,321、NASDAQ100 24,150/23,747、Dow 45,723/44,830、Russell2000 2,322/2,133
  • コモディティ:WTI 58(弱気継続)、金 4,000台(ヘッジ買い継続)。

環境スイッチ(毎週共通)10年債 4.11% / 4.60%、VIX 23 / 26、ブレッドス 0.40


過去のトレンド転換と“いま”の比較(ブレッドス200日線の傾き検証)

結論:2025年5月以降の反転は“勢いが弱い”。

過去の強い反転

  • 2020年3月(コロナ直後):ブレッドスの200日移動平均(200MA)が急角度で上昇(約3〜6ヶ月で40%→80%・角度≈45°)。→ V字回復
  • 2022年10月(インフレピーク後):200MAが明確な上向き(約6〜9ヶ月で40%→60%・角度≈30〜40°)。→ 継続回復トレンド

現在(2025年5月〜)

  • 青▲後の200MAはほぼ横ばい〜わずかに上向き(約5ヶ月で50%→≈58%・角度<10°)。→ 反転の“勢い”が明らかに不足

何を示唆?

  1. 内部エネルギー不足:200MA上抜け銘柄の増勢が遅く、セクター間のばらつきが大。
  2. 投資家心理は慎重:FOMOが弱く、押し目でも資金が広がりにくい。
  3. 資金流入の幅が狭い大型の限られた銘柄に滞留しやすい。

想定シナリオ

  • S1 だましの反転(確率↑):上昇が失速→再下落→真の底はブレッドス30〜40%帯で形成。
  • S2 時間をかけた反転(確率→):6〜12ヶ月かけて60%→70%へ緩やか上昇。爆発力は弱い。
  • S3 大型株の調整→総洗い後の本格反転(確率→):一旦急落後、出遅れセクターに資金が波及

警戒&確認シグナル

  • 警戒
    • ブレッドス200MAの傾きがさらに寝る/8日線が55%割れ
    • 弱気シグナル(下落日カウント)が2週間以上連続
  • 強気確認
    • 200MAの傾きが月間+3〜5%ペースに加速。
    • 65〜70%超3週間以上維持。
    • 金融・資本財・素材など幅広い上昇が出現。

今週のシナリオ別アクション

シナリオ 条件 行動
A 基本(レンジ下向き) 10年債4.0–4.2%、VIX18–23、SPX 6,400〜6,548 ロット上限65%。ハイテク株は押し目限定。VIX<20ならQQQを小口追加
B 反発(ショートカバー) VIX<20かつSPX 6,548/NDX 24,150回復 +10%だけ攻め(XLK/QQQ)。戻り2〜3%で半益
C 続落(守り最優先) VIX>23 or SPX<6,321/NDX<23,747 総ロット≤50%SH/SDS 1〜2%導入、公益・金を厚め。

具体的な売買計画(価格と撤退ライン)

  • SPY/VOOSPX 6,400で分割打診、6,321終値割れで縮小。
  • QQQNDX 24,150出来高伴う回復で小口。23,747割れは撤退。
  • IWM2,322の反発確認まで新規見送り。2,388回復で軽く。
  • ヘッジ(SH/SDS)VIX≥23 or SPX<6,3211–2%導入、指数が-2%戻りで外す。
  • ウラン(URA/CCJ)51.6上の初押し(49–50)を分割、46.3割れ撤退/55.7手前で利確。

配分モデル(“弱い反転”を織り込んだ保守寄り)

  • 株式合計:50〜60%(前回60〜70%から引き下げ)
  • 現金・超短期債:25〜30%(引き上げ)
ブロック 目安比率 ルール
コア指数 25–30% VOO/QQQ SPX 6,321割れで縮小
ハイテク押し目 8–12% XLK/SMH NDX 24,150回復で追加、戻りは半益
ディフェンシブ 20–25% XLU/XLP + ヘルスケア(XLV) VIX<18で一部利確
金(ヘッジ) 8–10% GLD/GDX 3,748–3,915は押し目、週終値EMA21割れ縮小
ウラン 5–7% URA/CCJ 51.6上の押し目限定/46.3割れ撤退
現金・短期債 25–30% BIL/SHY 次の好機に備える余力
ヘッジ 0–5% SH/SDS VIX≥23 or SPX<6,321で起動

兼業投資家の“2回チェック”

  • 寄り前(PDT 06:30|JST 22:30):10年債・VIX・ブレッドスA/B/C判定ロット/ヘッジ調整
  • 引け前(PDT 12:45|JST 04:45):SPX 6,400/6,321、NDX 24,150/23,747の位置を確認→半益&逆指値更新

決算イベントの扱い

  • 銀行:JPM/GS/C/WFC/BLK半導体:ASML・TSMCなど主力が続く週。
  • 原則:大型決算は寄り後5分のレンジ(ORB)のみ。VWAP割れ撤退/+3〜5%で半益持ち越しは最小限


最後のメッセージ

今回の青▲(2025年5月の下落トレンドからの反発)は、過去の青▲と性質が違う。

  • 200MAの“傾き”が立っていない=勢い不足。
  • したがって、全力・集中投資・レバレッジは厳禁守りを固め、広がりの改善(ブレッドス65〜70%)を待つ
  • それまでは押し目限定・短期回転・常設ヘッジドローダウンを小さく運用する。

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