【米国株】2023-10-16週の振り返りと今週の戦略(監視銘柄)

週間振り返り

先週の米国相場は、月曜日には株価指数が上昇して始まりましたが、週中から長期金利が大きく上昇し、株価指数は軒並み下落する結果となりました。そのような中で、金、原油、ビットコインは価格が上昇しています。株価指数は短期的には売られ過ぎの水準に達していますが、先週は出来高の増加を伴って下落の足を強めており、下落が止まる兆候は見られません。特にラッセル2000が弱い動きとなっており、2022年の安値に迫る勢いで下落しています。

今週はMSFTGOOGLAMZNMETAの決算発表があります。各社の決算発表を受けて株式相場がどのように反応するのかしっかり確認してきたいと思います。

それでは、チャートを確認しながら先週の相場を振り返っていきましょう。

先週の振り返り

相場環境

投資家心理を確認すると、強気派が40.0%から34.1%に減少し、弱気派がやや優勢となっています。

米国債10年物の利回りは+6.63%の上昇で高値を更新しています。上昇トレンドを継続中です。

VIX+12.38%の上昇で21を超えています。下ヒゲをつけて上昇するローソク足となっており、前週の高値を更新しています。VIXは上昇が続く可能性が高いチャートとなっています。

ナスダックの分析

ナスダックの月足チャートです。このまま月末を迎えると3ヶ月連続の下落となります。下げ幅は小さいですが、3ヶ月連続の下落は20226月以来です。

ナスダックの週足チャートです。先週は-2.88%と大きな下落となりました。前の週に続き週の前半に上昇した後に週末に向けて下落する動きとなっています。7月後半から短期の下落トレンドとなっています。2週連続で上ヒゲをつけており、弱気相場が始まった20221月末や20223月末と同じようなチャートパターンを形成しており、直近は下目線で推移する可能性が高そうです。

ナスダックの銘柄のうち50日移動平均線を超えている銘柄の割合は安値を切り下げて下落トレンドを継続しています。週足でこの水準まで下落するのは2022年9月以来です。

ナスダックの高値安値銘柄数は下落を継続し、-200を下回っています。週足で見ると2023年に入ってから-200を下回るのは3月以来です。2022年の弱気相場に近い動きになってきています。

ダウの分析

ダウの月足チャートです。ナスダックと同様に3ヶ月連続の下落が濃厚となってきています。

ダウの週足チャートです。先週は-1.58%の下落でした。週の前半に上昇して週末に向けて下落する傾向が見られます。7月後半から短期の下落トレンドを続けています。

ダウの銘柄のうち50日移動平均線を超えている銘柄の割合は前週の上昇から反落しています。

S&P500の分析

S&P500の月足チャートです。他の株価指数と同様に3ヶ月連続の下落が濃厚となってきました。

S&P500の週足チャートです。-2.34%の下落で下落トレンドを継続しています。ナスダックと同様に2週連続で上ヒゲをつけており、下目線で推移する可能性が高そうです。

S&P500の銘柄のうち50日移動平均線を超えている銘柄の割合は、前週に反発の動きが見られましたが、反落して下落トレンドを継続しています。

ラッセル2000の分析

ラッセル2000の月足チャートです。3ヶ月連続で5%前後の下落となっており、株価指数の中で最も弱い動きとなっています。2022年の安値に迫っています。

ラッセル2000の週足チャートです。先週は-2.06%の下落でした。大きな上ヒゲをつけて、7月末から始まった下落トレンドを継続しています。

ラッセル2000の銘柄のうち50日移動平均線を超えている銘柄の割合は下落トレンドを続けています。過去に短期的な底打ちとなる水準に達しています。

コモディティ先物の分析

原油は+0.68%と小幅な上昇なりました。安値を切り上げて20236月から始まった上昇トレンドを継続しています。

天然ガスは-10.41%と大きな下落でした。20234月から始まった緩やかな上昇トレンドのラインまで値を戻しつつあります。

金の月足チャートです。10月は+6.88%と非常に強い上昇となっています。過去に3回上ヒゲをつけていた2064の水準に近づいています。カップ・アンド・ハンドルのチャートパターンからブレイクアウトしそうな値動きとなっています。諸々のチャートの中で金が最も上昇する可能性が高そうです。

金の週足チャートです。先週は+2.72%の上昇でした。20235月から始まった下落トレンドを出来高の増加を伴って力強くブレイクアウトしています。

銅は-0.22%の小幅な下落でした。20235月につけた安値の水準に達しています。ここで踏みとどまって反発する動きとなるか、このまま下落を継続していくかを確認していきたいと思います。

小麦は+1.08%の上昇でした。20237月から始まった短期の下落トレンドをブレイクしようとしています。

セクター分析

先週はディフェンシブとエネルギー以外のセクターは大きな下落となりました。特に不動産と一般消費財の下落が大きいです。

業種別に見てみると、デパート、衣類製造、ウラン、レストラン、食品流通等が上昇した一方で、ソーラー、自動車、医薬品小売が非常に大きな下落となっています。

個別銘柄の動向

決算発表でポジティブなサプライズがあったNFLXTABTが強い上昇となっています。MCDKOMNSTPG等のディフェンシブ銘柄が堅調な動きとなっています。時価総額が大きない銘柄で下落が大きいのはTSLANVDAORCLNVOです。

今週の戦略

10/6から始まりそうに見えた上昇トレンドは、ナスダックとS&P50020日移動平均線を割り込み、短期の上昇トレンドが終了しています。保有していたスイングトレードのポジションはごく一部を除いて損切りラインに到達して撤退し、現金比率を高めています。

VIXが上昇トレンドを開始し、安値を更新する銘柄が増加傾向になっており、2022年の弱気相場の開始時の動きに近くなってきています。ラッセル2000の小型株が下落を先導しており、2022年の安値を更新する勢いで下落の足を強めていますので、相場全体に下落が広がる可能性もあり注意が必要です。

ただし、各株価指数は短期的に売られ過ぎの水準に達していますので、何かのきっかけで短期の上昇が発生する確率は高くなってきていると思います。次の上昇の波を待ちたいと思います。

今週はMSFTGOOGLMETAAMZNの重要な銘柄の決算発表が予定されています。決算の結果と共に発表後の相場の反応にも注目したいと思います。

監視銘柄

先週の下落でチャートが崩れた銘柄を取り除き監視銘柄を絞り込んでいます。

監視銘柄のチャートはこちら。

Stock Screener - Charts ACMR,ANET,ANF,AVAV,AXON,CBOE,CCJ,CEIX,CLS,COUR,CRWD,ESTC,FICO,FRO,GOOG,GSHD,NTNX,NU,PRDO,RELY,UNH,VRT,WFRD,WSM,ZS ticker
Stock screener for investors and traders, financial visualizations.

今週の決算発表の予定

今週はMSFT、GOOGL、META、AMZN、VRT、CLSの決算に注目したいと思います。

10/23

  • HLX
  • CDNS

10/24

  • GE
  • PCAR
  • SPOT
  • KO
  • PHM
  • V
  • MANH
  • MSFT
  • GOOGL
  • WFRD

10/25

  • ADP
  • CME
  • GBX
  • BA
  • CLS
  • FLS
  • GSHD
  • TMUS
  • GD
  • URI
  • KLAC
  • VRT
  • NOW
  • META
  • OII

10/26

  • CRS
  • TXT
  • AMZN
  • SKX
  • NOC
  • MA
  • CMG
  • DECK
  • INTC

10/27

  • PSX
  • CVX
  • XOM

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