【米国株銘柄】グロッサリー・アウトレット(GO)は良い投資先か?

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6/10のインフレ率の発表後にブレイクアウトして株価が上昇した銘柄 グロッサリー・アウトレット(GO) を紹介します。

結論としては、グロッサリー・アウトレットは、インフレの進行が止まらず、景気後退の懸念が高まる状況において、その恩恵を受けて成長していける可能性のある銘柄です。2022年から2023年にかけての有望な投資先およびトレード対象の一つと考えます。

それでは、グロッサリー・アウトレットがどのような企業なのか見ていきましょう。

グロッサリー・アウトレット企業概要

ビジネス概要

グロッサリー・アウトレットは、有名ブランドの過剰在庫の処分品や生鮮品を、独立経営の店舗網を通じて販売する小売業者です。創業は1946年です。

販売している商品は、主食、青果、冷蔵・冷凍食品、ビール・ワイン、精肉・水産物、雑貨、ヘルス&ビューティーケアなどの生活必需品が中心となっています。ナチュラル、オーガニック、スペシャリティ、ヘルシーな商品も取り扱っています。

カリフォルニア州、ワシントン州、オレゴン州、ペンシルバニア州、アイダホ州、ネバダ州、ニュージャージー州で415店舗20221月時点)を運営しています。95%の店舗が米国西海岸のエリアに集中しています。

415店のうち411店舗は独立経営のオーナーによって運営されています。いわゆるフランチャイズ経営で、本社と店舗オーナーとの利益配分は、粗利の50%ずつとなっています。

一般の生鮮食品店と比較して40%70%の割引価格で商品を販売しています。これを実現するために、グロッサリー・アウトレットでは商品メーカーが抱えた過剰在庫の処分品を安価に仕入れ、各店舗の裁量で販売商品を決定させて店舗に配送しています。

サプライヤーとは意図的に長期契約は締結せず、柔軟に販売する商品を入れ替えていく戦略をとっています。

3つの配送センターを運営し、第三者が運営する5つの配送センターを利用しています。自社で輸送車両を保有するとともに、輸送パートナーとの提携により、店舗への配送を行っています。

店舗展開

2021年度には、カリフォルニア州24店舗、ワシントン州5店舗、オレゴン州3店舗、ペンシルバニア州2店舗、アイダホ州1店舗、ニュージャージー州1店舗の合計36店舗を新規にオープンしました。

既存市場だけでなく、隣接する地域のホワイトスペースを獲得するために店舗数を増やす計画で、既存および隣接する州では合計約1,900店舗を展開できる可能性があると見込んでいます。

既存の地域や隣接する地域に浸透することによって、毎年約10%ずつ店舗数を拡大していくことを目標にしています。長期的には、全米で4,800店舗を展開できる市場の可能性があります。

提供商品の価格

グロッサリー・アウトレットの特徴は40%70%という割引価格で商品を提供することが特徴ですが、実際に販売されている商品がどれだけ安いのか確認してみました。

グロッサリー・アウトレットで特別割引で販売されていたオートミールの製品をアマゾン、ウォルマートと比較してみたところ、おおよそアマゾンの半額で提供されていました。特価品は破格の割引価格で提供されています。

  • アマゾン $6.79
  • ウォルマート $5.68
  • グロッサリー・アウトレット $3.29(-48%

アマゾン

ウォルマート

グロッサリー・アウトレット

参照URL https://www.groceryoutlet.com/circulars

過去の売上推移

既存店の成長率は年率4.9%、店舗数の拡大ペースは年率で9.5%となっています。注目したいのは前回のリーマンショック後の景気後退の時期(2008年と2009年)に売上が大きく成長している点です。

2008年から2009年の他社の状況を確認すると、通常の小売店が軒並みマイナス成長となっている中、DOLLAR GENERALROSSTJ MAXなどのディスカウント・ストアの中でも最も高い27%を記録(2年間の売上成長率)しています。

2022年から2023年にかけては通常の景気が後退する可能性に加えて、インフレが引き続き高止まりする懸念がありますので、今後の決算で売上の増加だけでなく、どこまで経費を抑えて利益を上げていけるかがポイントになると思います。

直近の決算内容

2022年Q1の決算発表において、既存店の売上は+5.2%、総売上は10.5%で成長しており、過去と同様の成長路線にのっています。2022年は新規に28店舗をオープンする計画です。

株価チャート

日足チャート

202231日に発表した2021Q4の決算で売上、EPS共に予想を上回り上昇トレンドを開始しています。直近の2022Q1の決算発表でも売上、EPS共に予想を上回り、株価は上昇を続けています。

週足チャートと売上、EPSの推移

2021年にコロナ禍の影響で売上の成長率が前年比で低下した後、2022年Q1から売上成長率が10.49%に戻り成長が拡大し始めています。

 

結論

インフレの進行と景気後退の懸念が強まる中、過去の景気後退局面でも売上を増加させた実績のあるグロッサリー・アウトレットは今後1年から2年の間は業績が向上する可能性があります。中期的な投資およびトレードの対象として興味深い銘柄と考えます。

 

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