【米国株】2022-06-13週の振り返りと次週の戦略

週間振り返り

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先週はFOMCで事前のリーク報道に沿って0.75%の利上げが発表されましたね。

これを受けて、米国の株価指数は軒並み下落し、S&P500の高値からの下落率が-20%を超えて弱気相場入りとなりました。原油や天然ガス、銅などのコモディティの先物価格も下落し、それと共に昨年から上昇を続けてきたエネルギー関連の株も下落を開始しました。

また、この記事を書いている6/18時点でビットコイン、イーサリアムなどの価格も1週間-30%の下落の真っ最中です。

すべての金融資産の価格が下落しているようですが、FRBの金融政策により需要の減退と金融資産やコモディティの価格が下落し、実際に手にする商品やサービスの価格が下がってインフレが沈静化に向かう可能性があると考えれば、金融引き締めの効果が出始めてインフレ退治に向けて良い方向に進み始めたと見るべきでしょう。

インフレも弱気相場もいずれは終わりが来るものですので、相場の底打ちを待ちながら次の上昇相場に向けてしっかり準備をしていきましょう。

それでは、先週の米国相場の動向を振り返っていきましょう。

先週の振り返り

相場環境

米国債2年物金利は6/15FOMC0.75%利上げの発表の後に3.5%をつけた後に3.185%まで下落しています。チャート上は上ヒゲを付けて天井をつける時の動きになっています。7月のFOMCまでしばらく横ばいか下落方向で推移するものと思います。

VIXは先々週の反発からさらに上昇し、一旦35まで上昇しました。週後半に下落し、最終的に31.12で終了しています。新しい上昇トレンドが始まったと捉えられますので、今週も上昇する可能性が高いと考えています。

NASDAQは一週間で-4.87%の下落で安値を切り下げています。$10,000を割り込むあたりまで下落トレンドが続くと想定しています。

原油価格は一週間で-8.5%の下落となり3月末以来の大きな下落幅となっています。週足チャートでは上昇トレンドは維持していますが、景気後退の懸念もあるなか上昇はしづらい状況です。今後、数週間でサポートラインまで下落したときに反発できるかを監視していきたいと思います。

天然ガスは週足のトレンドラインを割り込んで21.54%下落しました。1週間の下落幅では20211129日の週以来の下げ幅です。

米国のLNG生産施設が火災で停止し、その完全な復旧が年末までかかるとの報道を受けて下落しましたので、LNGの生産施設の復旧に動きがあるまで横ばいもしくは下目線で推移する可能性が高いです。

銅価格は5月の安値を切り下げて-6.54%下落しています。景気の先行指標として見られる銅価格は、インフレと金融引き締めによる景気後退の懸念から下落していく可能性が高いと思います。

金価格は一週間で-1.86%の下落となりました。5月の安値は割り込んでおらず、安値を切り上げようとしているところです。

 

小麦は1週間で-2.24%の下落となりました。ダブルトップのチャートとなっており、チャート的には下方向と思います。来週はサポートラインを割り込んで下落するか、反発して上昇に転じるのかを見ていきたいと思います。

バルチック海運指数はサポートラインで反発 して+11.12%の上昇で終えています。コンテナ船の運賃の低下と共に下落していくものと思っていましたが、予想に反して上昇してきました。

コンテナ船の価格は下落が続いており、先週は-2%下落して$7,098となっています。今のところ反発らしい動きは見られず3月頭から開始した下落トレンドを継続しています。

セクター分析

セクター毎の週間パフォーマンスです。先週はすべてのセクターが下落しました。年初から上昇を続けてきたエネルギーの下落が特に大きく-15.16%となっています。下落幅が小さかったのはディフェンシブ、ヘルスケア、通信サービスです。

業種別のパフォーマンスを見てみると、不動産サービス、教育サービス、バイオだけが上昇しています。不動産サービスと教育サービスの中で上昇しているのは主に中国の銘柄です。

下落幅が大きいのは石油ガス関連の業種で、これまで良いパフォーマンスを見せてきた石油ガス精製・マーケティングについても大きく下落しました。

「オニールの成長株発掘法」に記載されている弱気相場の典型的な動きですね。

弱気相場の初期段階では、特定の主導株が下降トレンドに抵抗するかのように強く、上昇できるという印象を与える。しかしこれは単に、避けられない下落という運命に逆らっている姿にすぎない。やがて本格的な下落が始まると、そこから逃れられる銘柄はなく、いずれは主導株ですら例外なく売り局面に屈する。

個別銘柄分析

個別株を見てみると、上昇している銘柄の多くは中国企業で、JD、XPEV、NIO、LI、LU、DIDI、BEKEのパフォーマンスが良かったです。米国企業の銘柄では、FDX、BABA は力強く上昇しています。その他の傾向として、バイオ、ヘルスケア情報の小型株に上昇している銘柄が集中しています。

週間で10%以上上昇した銘柄を見ると半分以上がバイオテクノロジーの銘柄でした。時価総額で見ると小型株が60%を占めています。国別で見ると米国に次いで比率が高いのは、18%弱を占める中国、香港の銘柄となっています。

今週の戦略

先週のFOMCによる大幅な利上げ、週末の仮想通貨の急落から、今週の相場は不安定な動きとなることが予想されます。

VIXが下落して相場が落ち着いてくるまで現金比率を高めたまま様子見に徹するのが良いと思います。

先週の振り返りの結果、石油ガス、石炭関連のセクターも下落トレンド入りして、セクターが上昇トレンドのものは無くなっており、コモディティも軒並み下落している状況です。

何の銘柄を監視していくのか悩ましいところですが、先々週から上昇が目立ち始めたバイオ関連の小型株を中心に監視し、相場全体が落ち着きをとり戻すのを待ちながらエントリーのタイミングを伺っていきたいと思います。

保有銘柄

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監視銘柄

  • VRTX バイオ製薬(嚢胞性線維症)
  • HALO バイオ製薬(注射薬)
  • KDNY バイオ製薬(腎臓)
  • SGEN バイオ製薬(癌治療)
  • ADMA バイオ製薬(免疫不全)
  • VIVO 診断・検査機器開発
  • HQY 医療情報
  • HDSN 化学素材(冷媒)
  • SAFM 食品(鶏肉)
  • TWI 重機向けタイヤ
  • TRMD 石油プロダクトタンカー
  • EQNR 石油ガス生産(ノルウェー)

監視銘柄のチャートはこちら。

Stock Screener - Charts VRTX,HALO,KDNY,SGEN,ADMA,VIVO,HQY,HDSN,SAFM,TWI,TRMD,GO,EQNR ticker
Stock screener for investors and traders, financial visualizations.

決算発表予定

今週は決算発表の数は少ないですが、LEN(住宅)、FDX(物流)、ACNITサービス)の決算発表を確認して、各業種の動向を確認していきたいと思います。

  • 6/21 LEN
  • 6/23 ACN、DRI、FDX
  • 6/24 KMX

 

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