先週の米国相場は、金利が大きく下落し、センチメントも過去数年にないほど弱気に傾き、株価指数は軒並み下落しました。
株式相場全体を見ると、年初からレンジ相場が続いており、明確なトレンドが出ていない状況が続いています。セクター別に見ると、情報技術、通信サービス、一般消費財が弱く、逆にディフェンシブ、不動産、金融が買われています。
景気が低迷する可能性が高くなってきていることを想定しているのか、景気が低迷しても安定した業績が期待されるディフェンシブなセクターや業種に資金が移動しているように見えます。過去1ヵ月ほどこの傾向が続いています。3月になって月が変わり経済指標等の発表を受けて相場関係者の心象が変われば、物色されるセクターが入れ替わっていく可能性もあります。
今週は3/3にISM製造業指数、3/5にISMサービス業指数、3/7に雇用統計の発表があります。また、今週はTGT、CRWD、AVGO、COSTの決算発表に注目したいと思います。
それでは、チャートを確認しながら先週の相場を振り返っていきましょう。
先週の振り返り
相場環境
米国債10年利回り− 5.15%の大きな下落でした。2025年に入ってから下落トレンドを継続しています。4.1%付近に強めのサポートラインがあるので、ここで反発するかどうかが今後の方向性を決めるポイントになりそうです。

VIXは先週は+7.68%の上昇でした。一時は20%付近まで上昇しましたが、その後は下落して、少し大きめの上ヒゲをつけて終了しています。2週間続けて上昇しており、まだ短期的には上昇トレンドが終わってない状態ですので、今週もどちらの方向に進むのか注意して監視したいと思います。

上昇トレンドの銘柄の割合は先週も大きく下落し、10%を割り込む水準まで下がりました。そこから1回目の反発する動きがありました。まだ下落トレンドが終わることが確定しているわけでは無いので、もうしばらく様子を見る必要がありますが、長期保有のポジションに関しては少しずつ買い始めても良いのではないかと思います。

ナスダックの分析
ナスダックの月チャートです。2月は最終的に-2.76%の下落で終えています。昨年の12月から2466から22139の範囲で上下を繰り返しており、方向性の定まっていない状態が続いています。今はまだ買い手と売り手の勢力が拮抗しており、トレンドが出ていない状況です。このレンジを上下のどちらにブレイクするのかで、今後の中期的な方向性が見えてくると思います。

ナスダックの週足チャートです。先週は-3.38%と比較的大きな下落でした。20,400付近にサポートラインがあり、先週はこの水準で反発しました。この20,400の水準割り込むことなく、今週来週を乗り切ることができれば、また上昇トレンドに戻っていく可能性がありそうです。

ナスダックの高値-安値銘柄数は売られすぎの目安となる-200に近づいてきました。過去1年間で見ると、-130から-200の間で下落が止まり、上昇に転換していくことが多かったです。2023年には下落から反発する際には一旦− 200まで下がった相場が反転することが多かったです。いずれにしても相場の反転が近づいている状況と言えそうです。ただ、MACDを見るとまだ反発の明確な兆候は出ていませんので、もう少し時間がかかるかもしれません。

ダウの分析
ダウの月足チャートです。先月は最終的に-1.76%の比較的小さな下げで終えています。1月の上昇幅の上の方で覚えており、比較的買い手の勢力の方が強いような印象を受けます。2月のローソク足だけを見ると、上下にヒゲをつけておりどちらに進むのか定まっていないように見えます。

ダウの週足チャートを確認すると、先週は+0.82%の上昇で終えています。20移動平均で反発をしており、ある程度下落したところでしっかり買い手が現れて反発する動きが見られます。先週1週間は出来高も大きくなっており、明確に反発している様子が伺えます。

S&P 500の分析
S&P 500の月足チャートを確認すると、2月は-1.50%の下落で超えています。上下に大きなひげをつけており他の指数と同様に方向性は定まっていません。月足のチャートを見ると昨年の11月からレンジ相場の動きになっています。2月のローソク足を見ると、上ヒゲの方が長い状態でやや弱い値動きの印象を受けますが、3月に入って相場の雰囲気が変わる可能性もあるので、今週の雇用統計などの発表後の相場の反応を確認していきましょう。

S&P 500の収益チャートを確認すると、5800付近のサポート代まで下落した後反発して上昇しています。先週は-1.13%の下落でしたが、比較的大きな下ヒゲをつけており、反発を開始しようとしているように見えます。ただ明確にレジの上限をブレイクアウトするまでは、最高値付近で売り手が出現することが予想されるため、確実なトレンドが出るまでは慎重に値動きを見ていく必要がありそうです。

ラッセル2000の分析
ラッセル2000の月足チャートです。2月は-5.28%の大きめな下落でした。2100付近のサポートラインでかろうじて踏みとどまっていますが、2月のローソク足で大きな上ヒゲをつけて下落していて、他の株価指数と比べると弱々しい値動きに見えます。

ラッセル2000の州足チャートを確認すると50移動平均線を割り込んだ後、2100付近のサポートラインで反発しています。今週この水準を割り込まずに反発して上昇できれば、短期的なトレンドが下落から上昇に転換する可能性があります。

コモディティーの分析
原油は−0.37%の小さな下落でした。68付近まで下落したところで反発して下ヒゲをつけており、この水準まで下げると買い手が現れるようです。まだ短期的な下落トレンド中ですが、この水準で下げ止まる可能性が出てきました。エネルギー関連株を買い始める良いタイミングかもしれません。

天然ガスは先週は-9.45%の下落でした。3週間前に大きな下落から反発したところから始まった短い上昇トレンドのラインを維持しています。4.3の水準を明確にブレイクアウトできれば上昇トレンドに戻っていく可能性が高まります。

金は-3.55%の大きな下落で、一旦短期的なピークをつけて下落を始めたと見て良さそうです。2025年に入ってから勢い良く上がってきていましたので、短期的なトレードをしている勢力が一旦利確してきているものと思われます。ここから10または20移動平均線まで下がったところで、踏みとどまり横ばいの動きになれば、また上昇トレンドに戻っていく可能性があります。

銅は-0.26%の小さな下落でした。上下に大きなヒゲをつけて終えています。過去2週間の値動きから大きく崩れて下落していく可能性もありましたが、一旦4.45付近でサポートされているように見えます。4.45から4.7のレンジを上下どちらかにブレイクアウトするまでは方向性が定まらないです。

セクター分析
先週は不動産、金融、ディフェンシブ、ヘルスケアが強く、情報技術、一般消費財、通信サービス等のハイテク関連株が大きく下げています。過去1ヵ月のパフォーマンスでも、不動産、ディフェンシブが強く、一般消費財通信サービス情報産業が弱い傾向が見られます。同じ傾向が続いていますので、そろそろ安値と見て買い始める勢力も出てくるかもしれません。

業種別のパフォーマンスを見ると、先週はアルコール飲料、保険、不動産が上位を占めています。大きく下落しているのは、コンピューターハードウェアウ、ソーラー、デパート、自動車メーカー、半導体です。ボラティリティーが小さく安定した値動きのセクターに資金が移動している様子が見られます。

個別銘柄の動向
先週のヒートマップを見ると、左上のハイテク系が弱く、右下側のバリュー系が強い傾向がはっきりと見られます。特に半導体コンピューターハードウェア関連はほぼすべての銘柄の下落しています。バークシャー・ハサウェイが決算発表でポジティブなサプライズを示したこともあり、保険関連の銘柄は軒並み上昇しています。先週は年初から非常に強い動きを見せていた中国株も大きく下落しています。全体として年初からセクターをローテーションしながら下がったものが買われ、上がったものが売られるという動きを繰り返しています。長期的に保有するポジションを安値で買いたい人にとっては買い増しを進める良いチャンスと言えそうです。

今週の戦略
相場全体が売られすぎの水準まで下がり、相場のセンチメントも過度に弱気に傾いている状況です。短期的には落ちるタイミングが近づいていると思います。今週から3月に入り雇用統計の発表も予定されています。相場に影響を与える経済指標の発表の後に、相場がどのように反応するのかによって今後の方向性を見定めていければと思います。
決算発表でポジティブなサプライズがあった銘柄は先週は強く上昇した後に持ちこたえるものが比較的多く見られました。ウォッチリストで監視している銘柄の多くは決算でポジティブなサプライズがあり力強く上昇した銘柄ですが、決算後の大きな上昇から下落せずに持ちこたえている銘柄がそれなりにある印象です。相場全体が下落から上昇に転換するタイミングで、これらの面柄は力強く上昇していく可能性がありますので、相場の転換の際に買い増しもしくは新しくエントリーをしていきたいと思います。
スイングトレード監視銘柄
先週決算発表後、力強く上昇した銘柄を8つ追加をしています。新しく追加した銘柄は、ALHC、ARIS、ATEC、EFC、EVER 、HEI 、NTNX、URBNです。

監視銘柄のチャートはこちら。
今週の決算発表予定
今週は小売系の決算が多く予定されています。TGT、CRWD 、MRVL 、AVGO 、COST、KRの決算に注目です。


