【米国株】2023-07-31週の振り返りと今週の戦略(監視銘柄)

週間振り返り

先週の米国相場は米国債の長期金利が上昇したことを受けて、VIXが急上昇し、株価指数は軒並み下落を開始しています。まだ、株価指数の中期の上昇トレンドが崩れた訳ではありませんが、今週は少し注意して金利と株価指数の推移を見守る必要がありそうです。

先週の決算発表では、好決算のAMZNが大きく値を伸ばしたのと対照的に、AAPLは製品の売上成長が鈍化していることを受けて2022年以来の下げ幅となっています。また、ネットワークセキュリティの製品・サービスを提供しているFTNTが製品売上のガイダンスを大きく見直したことから26%を超える下落となり、他のセキュリティ関連株も下落しています。他の銘柄についても決算の良し悪しによって急騰、急落する銘柄が多く見られ、相場全体で変動が大きくなってきています。

コモディティ先物価格を見ると、銅、金等の金属素材、天然ガス、小麦の価格は下落、原油価格だけは5週間連続で上昇しており、それに伴ってエネルギー関連の銘柄は値を伸ばしています。

今週はPLTRDDOGSMCICELH等の中規模の銘柄の決算発表が多数予定されていると共に、CPIPPIが発表されます。原油価格の上昇に伴ってカリフォルニアのガソリン価格も少しずつ上昇に転じており、先月まで続いたインフレ率の低下の勢いが止まる可能性も出てきています。CPIPPIの発表後に長期金利と株価がどのように反応するのかをしっかり確認していきたいと思います。

それでは、チャートを確認しながら先週の相場を振り返っていきましょう。

先週の振り返り

投資家のセンチメント

先週、株価指数はやや下落して調整中ですが、強気な投資家が49% 、弱気な投資が21.3%となっており、引き続き強気派が優勢な状態です。

米国債10年物利回りは+2.20%上昇しました。2週間連続で上昇していますが、先週は後半に下落して上ヒゲをつけて終えています。今週のCPI、PPIの発表後の反応をしっかり確認していきたいと思います。

VIX+28.11%と大きく上昇し、17まで上昇しています。20移動平均線を上抜けており、3月中旬から続いてきた下落トレンドをブレイクしています。

ナスダックの分析

ナスダックの月足チャートです。8月に入ってから下落し始めています。まだ7月の安値は割り込んでおらず、月足レベルの上昇トレンドは維持しています。

ナスダックの週足チャートです。先週は-2.91%の下落です。前の週の安値を割り込んでいます。今後の数週間は下落もしくは横ばいの可能性が出てきました。

ナスダックの銘柄のうち50日移動平均線を超えている銘柄の割合は、短期的な下落トレンドを開始しています。このチャートが上向きに転じるまでは株価は上昇しずらい状態が続くものと思われます。

ナスダックの高値安値銘柄数は安値を切り下げながら下落しています。終値ではかろうじてプラス圏に留まっていますが、トレンドは下目線です。

ダウの分析

ダウの月足チャートです。8月に入ってから-1.45%の下落です。

ダウの週足チャートです。先週は-1.08%の下落で、ナスダックと同様に前週の安値を割り込んでいます。

ダウの銘柄のうち50日移動平均線を超えている銘柄の割合はMACDがクロスして短期的な下落トレンドを開始しています。

S&P500の分析

S&P500の月足チャートです。8月に入ってから-2.48%の下落です。まだ7月の安値には到達していません。

S&P500の週足チャートです。ナスダック、ダウと同様に前の週の安値を大きく割り込んで-2.25%の下落となっています。

S&P500の銘柄のうち50日移動兵器線を超えている銘柄の割合は、大きく下落し短期の下落トレンドを開始しています。

ラッセル2000の分析

ラッセル2000の月足チャートです。8月に入ってから-2.39%の下落です。

ラッセル2000の週足チャートです。先週は-1.21%の下落です。前の週の安値と同じ水準までの下落で、他の指数と比較すると最も下げ幅が小さいです。

ラッセル2000の銘柄のうち50日移動平均線を超えている銘柄の割合は短期の下落トレンドを開始しています。

コモディティ先物の分析

原油は+2.43%の上昇で5週間連続の上昇となりました。2021年末から2022年前半にかけての上昇依頼です。20234月の高値に到達しており、この水準を超えてさらに上昇を継続できるか注目したいと思います。

天然ガスは-2.31%の下落です。6月から始まった短期の緩やかな上昇トレンドが終了し、横ばいの動きとなっています。

銅は-1.50%の下落です。7月以降は、週替わりで上昇と下落を繰り返す動きとなっており、方向性が定まっていない状態です。

金は-1.19%の下落です。週の後半は金利が下落したこともあり、金価格はやや上昇して下ヒゲをつけて終えています。かろうじて7月から始まった上昇トレンドを維持しています。

小麦は-10.12%と大きな下げ幅で下落しています。短期の上昇トレンドのラインを割り込んでおり、下落もしくは横ばいとなる可能性が高そうです。

セクター分析

先週はセクター別のパフォーマンスではエネルギーのみがプラスで、その他のセクターはすべて下落しています。特に公益事業、情報技術が弱いです。

業種別のパフォーマンスを確認すると、コンピューターハードウェア、インターネット小売、紙製品、保険、電子機器が強く上昇する一方で、放送、ソーラー、家電が大きく下げています。

個別銘柄の動向

先週は好決算のAMZNCATETNEMR、原油価格の上昇を受けてXOMPXDMPCが上昇しています。

下落が目立つのは決算で製品の売上成長が鈍化しているAAPLが大きく下落しています。その他にはQCOMUBERSHOPTSLAFTNTが大きな下げ幅となっています。特にFTNT26%の下落となっており、PANWZSCRWDなどのセキュリティ関連の銘柄も引きずられる形で下落しています。公益事業はほぼ全ての銘柄が下落する中、CEGだけが力強く上昇しています。

今週の戦略

相場全体としては8月に入ってから調整を開始しており、今後の数週間は下目線で推移する可能性がありそうです。今週は、パフォーマンスの良くない銘柄のポジションを減らして、調整が終わるのを待ちつつ、決算発表後に上昇する銘柄を追いかけて短期トレードをしていきたいと思います。

監視銘柄

先週の決算発表後の株価の反応を反映して、ANET、CFLT、FLS、FROG、PGNY、RELY、VRTを監視銘柄に加えています。

今週はAMPHAPPCELHDDOGIONQINSWLZSMCISTRL等の監視銘柄の決算発表が予定されています。ガイダンスの内容をしっかり確認していきたいと思います。

監視銘柄のチャートはこちら。

Stock Screener - Charts ADBE,AEHR,ALV,AMPH,ANERT,APP,BLDR,BMI,CELH,CFLT,CLS,CMRE,CPS,CRS,DDOG,DKNG,ELF,EXTR,FLS,FROG,INSW,IONQ,JPM,LRCX,LSEA,LULU,LZ,MDB,MOD,NVDA,ON,ONON,PDD,PGNY,RELY,SMCI,STRL,UBER,VRT,WFRD
Stock screener for investors and traders, financial visualizations.

今週の決算予定

今週はPLTRDDOGSMCICELHの決算に注目したいと思います。

8/7
  • PLTR
  • STRL
  • TDW
  • AXSM
  • FIVN
  • ACVA
  • TCD
  • SWAV
8/8
  • DDOG
  • SMCI
  • LZ
  • CELH
  • AMPH
  • GLBE
  • PWSC
  • SQSP
  • CEIX
  • BSY
  • WMG
  • ZTS
  • LLY
  • UPS
  • LI
  • UPST
  • DOCS
  • TTWO
  • DUOL
8/9
  • APP
  • INSW
  • FLNC
  • ARHS
  • BXSL
  • VST
  • MGNI
  • TTD
  • SOVO
8/10
  • IONQ
  • ARLO
  • INOD

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