先週の米国相場は、FOMCがあり0.25%の利上げが発表されました。翌日に金利が急騰し株価が下落する動きが見られましたが、金曜日には持ち直し、株価指数は週単位ではすべて上昇して終えています。決算発表に関しては、GOOGL、METAが予想を上回り上昇、MSFTは予想は上回ったものの下落して終えています。
コモディティは、原油価格は上昇トレンドを継続、銅、金などの金属素材も上昇しています。
セクター動向で注目すべき点は、中国関連銘柄が強い動きとなっていること、また海運関連の銘柄が長く続いていた下落から持ち直してきていることです。
今週は、AMZN、AAPL、AMDなどの注目の決算が続くと共に、雇用統計の発表が予定されています。
それでは、チャートを確認しながら先週の相場を振り返っていきましょう。
先週の振り返り
投資家センチメント
強気な投資家、弱気な投資家共に大きな動きはなく、強気寄りで推移しています。強気に偏り過ぎている訳ではなく、安定した上昇を続けられる可能性のある状況です。
相場環境
米国債10年物の利回りは+2.92%の上昇でした。FOMC後に上昇しましたが、7月初めの高値の4.083%までは到達せずに下落し、上ヒゲをつけて終えています。
VIXは-1.84%の下落です。7週連続で終値ベースで12.67から15.02の範囲で推移しています。
ナスダックの分析
ナスダックの月足チャートです。7月もほぼ終わりに近づいていますが、現時点で月間+3.83%の上昇となっています。3月から始まった上昇は5ヶ月連続となるのが濃厚です。過去に5ヶ月連続で上昇したのは2020年の4月から8月以来です。
ナスダックの週足チャートです。先週は+1.96%の上昇でした。今後、節目となる16000を超えていけるかどうかがポイントになりそうです。
ナスダックの銘柄のうち50日移動平均線を超えている銘柄の割合は、一旦下落した後に反発してきています。
ナスダックの高値–安値銘柄数はプラス圏を維持していますが、移動平均線を割り込み下落トレンドを開始しようとしています。
ダウの分析
ダウの月足チャートです。抵抗線のあった34749の水準を超えた後も上昇を継続しています。
ダウの週足チャートです。先週は+0.65%の上昇でした。2022年の初めに上昇を妨げていた35537の水準を超えた後に下落して終えています。
ダウの銘柄のうち50日移動平均線を超えている銘柄の割合は、10日移動平均線を割り込んで下落を始める兆候が見られます。
S&P500の分析
S&P500の月足チャートです。2022年初頭に上昇の妨げとなっていた4586の水準に到達しています。
S&P500の週足チャートです。抵抗線の4586を一旦超えた後に戻されて、+1.02%の上昇で終えています。
S&P500の銘柄のうち50日移動平均線を超えている銘柄の割合は、上昇が止まり10日移動平均線を割り込んでいます。下落が始まる兆候が現れていますので、今週は注意して見ていきたいと思います。
ラッセル2000の分析
ラッセルの月足チャートです。2022年初めから始まった下落トレンドのラインをブレイクアウトした後にも上昇を継続しています。
ラッセルの週足チャートです。先週は+1.17%の上昇です。今後、2011の水準を超えて上昇を維持していけるかどうかを確認したいと思います。
ラッセルの銘柄のうち50日移動平均線を超えている銘柄の割合は、一旦下落した後には反発してきています。
コモディティ先物の分析
原油は+5.03%の強い上昇です。4週連続で上昇しています。今週以降にこれまで何度も上昇を阻んでいた82の水準を超えていけるかを確認していきたいと思います。
天然ガスは-2.76%の下落です。6月から始まった緩やかな上昇トレンドを維持しています。
銅は+2.84%の上昇です。週単位で上下を繰り返すレンジの動きとなっており、まだ明確なトレンドは出ていません。今週、3.95の水準を超えていけるかどうか確認していきたいと思います。
金は+1.69%の強い上昇です。7月頭から始まった短期の上昇トレンドを継続しています。
小麦は+0.97%の小幅な上昇です。週の前半には大きく上昇しましたが、最終的に下落し、大きな上ヒゲをつけています。
セクター分析
セクター別のパフォーマンスを確認すると、通信サービスが非常に強い上昇となっています。公営事業、不動産、ヘルスケアが下落しています。
業種別のパフォーマンスでは、教育サービス、インターネットコンテンツ、不動産、銅、紙製品、半導体装置、トラック、海運が強い上昇となっています。航空、ソーラーが下落しています。特に景気の動向に大きく左右される海運関連の銘柄が下落から持ち直してきている点は注目です。
個別銘柄の動向
上昇している銘柄は、半導体(INTC、LRCX、AMAT)、インターネットコンテンツ(GOOG、META)、インターネット小売(BABA、PDD、JD)、自動車(LI、NIO、XPEV)、トラック(ODFL、XPO)、銅(FCX、SCCO)です。
下落が大きい銘柄は、ソーラー(ENPH)、航空(DAL、LUV、UAL)、製薬・バイオ(BMY、GILD、NVO、MRNA)、医療機器(EW)です。
今週の戦略
ダウとS&P500の銘柄については50日移動平均線を超えている銘柄の割合が下落し始めており、やや注意して動向を見ていく必要がありますが、相場全体としては上昇トレンドを維持しています。引き続き、決算が予想を超えて上昇していく銘柄、上昇トレンドのコモディティに関連する銘柄(石油、金属素材)を中心にトレードをしていきたいと思います。
また、まだ上昇し過ぎておらず、今後の上昇の余地が大きいと思われる中小型株、中国株についても、最も強く上昇する銘柄を見つけていきたいと思います。
監視銘柄
セクターの動向から上昇するセクターと業種が変化してきていますので、いつもより多めに監視銘柄を入れ替えています。
新しく追加した銘柄はAPP、BA、CMRE、COUR、INSW、IONQ、IOT、LOGI、LRCX、LZ、PDD、RIVN、ROKU、VICR、XPEVです。決算後に上昇している銘柄を中心に選別しています。
監視銘柄のすべてのチャートはこちら。
決算発表予定
今週はAAPL、AMZN、AMD、ABNB、UBER、DKNG、U、ELFの決算に注目したいと思います。
7/31
- CAMT
- L
- ON
- AMKR
- AMRC
- ANET
- DV
- HLIT
- LSCC
- MPWR
- RMBS
- TFII
8/1
- ALGM
- CAT
- IDXX
- IGT
- ITW
- MAR
- NCLH
- MPC
- MRK
- PFE
- SGRY
- SHLS
- SWK
- UBER
- WSO
- AMD
- CWH
- ELF
- EXAS
- MATX
- PAYC
- SBUX
- VRTX
8/2
- ATI
- BLDR
- CCJ
- CVS
- COCO
- DT
- EXTR
- GNRC
- PERI
- RACE
- ACLS
- CFLT
- FROG
- GRBK
- HUBS
- MGM
- MOD
- PYPL
- QCOM
- RELY
- SDGR
- SHOP
- SPG
- U
- WEAV
- WSC
8/3
- CEG
- DGII
- ERJ
- FOUR
- GILD
- IDCC
- LNTH
- PWR
- SHAK
- AAON
- AAPL
- ABNB
- AMZN
- CARS
- COIN
- DKNG
- FTNT
- MCHP
- PCTY
- PGNY
- SQ
- TEAM
- TMDX
- YELP
8/4
- ACMR
- CRBG
- XPO