【米国株】2023-07-03週の振り返りと今週の戦略(監視銘柄)

週間振り返り

先週は雇用関連の指標の発表を受けて長期金利が強い上昇となり、株価指数は全体としては下落傾向となりました。そのような中、石油ガス銘柄、自動車、旅行関連銘柄は比較的強い動きとなり上昇しました。また、ドル指数が下落傾向を強めており、金、銅の先物価格に上昇の兆候が見られます。

今週はCPI、PPIの発表と、JPM、WFCなどの大手銀行の決算発表が始まります。指標の発表後の相場の動きをしっかり確認していきたいと思います。

それでは、チャートを確認しながら先週の相場を振り返っていきましょう。

先週の振り返り

投資家センチメント

前週と比較して強気の投資家が増加し、弱気な投資家が減少しています。過去1年間で最も強気な投資家が増えています。

相場環境

米国債10年物利回りが+5.91%と大きく上昇し、2022年10月から始まった下落トレンドをブレイクアウトしています。チャートだけ見ると、ここからさらに上昇していく可能性がありそうです。

短期金利が横ばいの動きの中、長期金利が上昇したことで長短金利差(10年-2年)の下落が止まり、反転を始めています。2023年の3月初めに反発したのと同じ水準で反発して上昇を開始しています。

VIXは週の前半に上昇し、後半に下落し大きな上ヒゲを付けて終えています。最終的には週間で+9.05%の上昇で14.82となっています。中期的には2023年3月から始まった下落トレンドを維持しています。

ナスダックの分析

ナスダックの月足チャートです。抵抗線のある15280の手前で足踏みしています。

ナスダックの週足チャートです。今週も15280の水準にトライしましたが、越えられずに-0.74%の下落です。この抵抗線の付近にまだ強い売り手がいるようです。2023年1月から始まった上昇トレンドを維持しています。

ナスダックの銘柄のうち50日移動平均線を超えている銘柄の割合は上昇の勢いがなくなり、下落トレンドを開始しています。しばらく横ばいか下落が続く可能性が高くなっています。

ダウの分析

ダウの月足チャートです。2022年11月から始まったレンジの動きを継続しています。

ダウの週足チャートです。先週は-1.83%の下落です。5月の後半から週単位で上昇と下落を繰り返す動きとなっており、方向性が定まっていません。

ダウの銘柄のうち50日移動平均線を超えている銘柄の割合は、かろうじて上昇トレンドを維持しています。

S&P500の分析

S&P500の月足チャートです。4450の水準を超えられずに下落しています。

S&P500の週足チャートです。先週は-0.92%の下落となっています。2023年3月から始まった上昇トレンドは維持しています。

S&P500の銘柄のうち50日移動平均線を超えている銘柄の割合は、まだ上昇トレンドを維持しています。上昇するセクターが入れ替わりながら上昇を維持している状態です。

  • 先週上昇したセクター:エネルギー、素材、金融
  • 下落したセクター:ヘルスケア、ディフェンシブ
  • 横ばいのセクター:情報技術、工業

ラッセル2000の分析

ラッセル2000の月足チャートです。2022年初から始まった下落トレンドを維持しています。

ラッセル2000の週足チャートです。先週は-1.23%の下落です。週の後半に盛り返して比較的大きな下ヒゲをつけて終えています。

ラッセル2000の銘柄のうち50日移動平均線を超えている銘柄の割合は、高値と安値を切り下げながら下落しています。

コモディティ先物の分析

原油は+4.63%と強い上昇となっています。直近の4週間のレンジをブレイクして上昇しています。今週、上昇を維持できるのか、再び前週までのレンジに戻るのかを確認していきたいと思います。

天然ガスは-7.72%の下落です。今週に安値を切り上げて上昇していけるかを確認していきたいと思います。

銅は+0.60%と小幅な上昇です。2週続けて3.70の付近まで下落すると買われる動きを繰り返しており、やや買い手が優勢になりつつあるように見えます。

金は+0.16%の小幅な上昇です。銅と同様に2週連続で大きめの下ひげをつけて終えており、2023年5月から始まった下落トレンドをブレイクする可能性が高くなってきました。

小麦は-0.23%の小幅な下落です。今週、下落トレンドライン付近で反発が見られるかを確認していきたいと思います。

セクター分析

先週は一般消費財が強く上昇した一方で、ヘルスケアが大きな下落となっています。

業種別のパフォーマンスを確認すると、石油ガス採掘・装置が強い上昇です。自動車、自動車部品、航空、旅行サービスなども強い動きを継続しています。靴、ウラン、住宅建築、半導体装置、製薬が弱い動きとなっています。

業種のパフォーマンスの推移を確認すると、石油ガス採掘・装置サービスが2週連続で非常に強い動きを見せています。

また、鉄鋼が安値を切り上げてきており、上昇トレンドを開始しようとする動きが見られます。

個別銘柄の動向

先週に強い動きを見せたのは、半導体(NVDA)、通信サービス(META、BIDU)、自動車(TSLA、LI、XPEV)、インターネット小売(BABA、JD)、石油ガス(SLB、BKR、PSX)です。

半導体装置(ASML、AMAT)、製薬(AZN、MRK)、靴(NKE)、住宅建築(LEN、DHI)のパフォーマンスが悪いです。

今週の戦略

今週はCPI、PPIなど重要な経済指標の発表があります。発表を受けて金利上昇の流れが続くようであれば、直近の2週間で強い動きを見せているエネルギーセクター、素材セクターの銘柄を中心にトレードしていきたいと思います。

逆にCPI、PPIの発表をきっかけに金利が下に動くようであれば、ハイテク成長株の反応も確認してトレードしていきたいと思います。

監視銘柄

監視銘柄は以下の通りです。

石油ガス銘柄のDO、TDW、決算、ガイダンス、生産台数の発表後に強い動きを見せたKRUS、PERI、RIVN、チャートから上昇開始の兆候が見られるLTH、MBLYを追加しています。

監視銘柄のチャートはこちら。

Stock Screener - Charts ACAD,ADBE,ANET,CELH,CLS,CMC,COIN,DDOG,DKNG,DO,ELF,EXTR,FLEX,HQY,HXL,ISRG,JPM,KMX,KRUS,LTH,MBLY,MRVL,NOW,NU,NVDA,OLLI,ON,PERI,PSTG,RCL,RIVN,SDGR,SMCI,SNPS,STRL,TDW,TSLA,UBER,WFRD,XPO
Stock screener for investors and traders, financial visualizations.

今週の決算予定

今週から第二四半期の決算発表が本格的に始まります。今週はDAL、AEHR、JPMの決算に注目したいと思います。

7/10
  • HELE
  • PSMT
7/13
  • CTAS
  • DAL
  • PEP
  • AEHR
  • CAG
7/14
  • JPM
  • WFC

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