3行まとめ
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市場は高値圏だが、中身は弱い。
SPX は 7,398.93、NDX は 29,224 と ATH 圏。ただし Breadth 200MA は 60.01%、Uptrend Ratio は 25.31% RED。指数の強さに対して、参加銘柄の広がりはかなり細い。 -
今週の分岐点は、CPI・PPI・Retail Sales・AMAT。
CPI が上振れれば 10Y 4.50% が意識され、AMAT が弱ければ AI capex への警戒が再燃しやすい。Fed 関連では 5/14 の Barr 理事 “Balance Sheet” 講演だけを確認しておく。 -
方針は、軽めのディフェンシブ・ピボット。
QQQ を 3% から 1% に落とし、XLP と GLD を少し増やす。現金・短期債は 37%。CPI と AMAT の結果を見るまでは、無理にリスクを戻さない。
今週のアクション
モデル配分
今週は、株式・コモディティを 63%、現金・短期債を 37% にする。
前週からの変更は小さく、主な調整は QQQ を減らし、XLP と GLD を少し増やす こと。
以下はモデル配分例です。実際の売買判断は、各自のリスク許容度、税務状況、保有銘柄を踏まえて調整してください。
| カテゴリ | 前週 | 今週 | 変化 | 実行タイミング | 意図 |
|---|---|---|---|---|---|
| コア指数 | 28% | 26% | -2% | 月曜寄り | QQQ を 3%→1%。NDX の急騰後なので、短期過熱を少し落とす |
| 防御セクター | 19% | 20% | +1% | 月曜寄り | XLP を 9%→10%。金利上昇・イベント週への守り |
| テーマ/ヘッジ | 17% | 17% | 0% | 月曜寄り | GLD を 11%→12%、XLE を 6%→5%。原油より金ヘッジを優先 |
| 現金・短期債 | 36% | 37% | +1% | 月曜寄り | CPI / PPI / Retail Sales / AMAT 前のバッファ |
合計: 100%
0K ポートフォリオ例
| 資産 | 配分 | 金額 |
|---|---|---|
| SPY | 15% | $15,000 |
| DIA | 10% | $10,000 |
| QQQ | 1% | $1,000 |
| XLV | 10% | $10,000 |
| XLP | 10% | $10,000 |
| GLD | 12% | $12,000 |
| XLE | 5% | $5,000 |
| BIL / Cash | 37% | $37,000 |
売買レベル
| 対象 | 買いレベル | 上値目安 | 防衛ライン |
|---|---|---|---|
| S&P 500 | 7,018 | 7,500 / 7,600 | 7,018 終値 2 日連続割れ |
| Nasdaq 100 | 26,233 | 30,000 | 25,275 終値割れ |
| Russell 2000 | 2,800 | 2,918 / 3,000 | 2,700 終値割れ |
| WTI 原油 | $88.53 付近 | $100 | $88.53 終値 2 日連続割れ |
| 金先物 / GLD | GC $4,415、GLD 約 $405 | GC $5,071、GLD 約 $465 | GC $4,415 終値割れ |
データ時点: 2026/5/8 終値
SPX 7,398.93 / NDX 29,224 / SPY $737.62 / QQQ $711.23 / GLD $433.77 / VIX 17.18 / 10Y 4.36% / WTI $94.67 / GC $4,730.7





セクター配分
| ETF | 配分 | 方針 |
|---|---|---|
| SPY | 15% | 維持。指数は高値圏だが、Breadth がギリギリなので追加は急がない |
| DIA | 10% | 維持。コア指数の中では比較的バランス役 |
| QQQ | 1% | 減額。NDX の週 +5.65% は急すぎるため、一度リスクを落とす |
| XLV | 10% | 維持。弱いセクターだが、ディフェンシブ枠として保持 |
| XLP | 10% | 増額。イベント週の守りとして 1% 追加 |
| GLD | 12% | 増額。Fed chair transition、インフレ、地政学リスクへのヘッジ |
| XLE | 5% | 減額。原油は急落後で反発リスクもあるが、まずは $88.53 の確認待ち |
| BIL / Cash | 37% | 増額。CPI と AMAT の前に余力を残す |
今週の重要イベント
| JST | ET | イベント | 重要度 | 見るポイント |
|---|---|---|---|---|
| 毎日 | — | Iran / Hormuz 動向 | 最重要 | WTI $88.53 割れなら緊張緩和、$100 超なら再噴火警戒 |
| 5/11 23:00 | 5/11 10:00 | CEG Q1 call | 中 | AI データセンター向け電力需要 |
| 5/12 23:30 | 5/12 10:30 | PBR webcast | 中 | 原油急落が収益見通しに与える影響 |
| 5/12 21:30 | 5/12 8:30 | CPI | 最重要 | Core +0.4% 以上なら金利上昇・株安リスク |
| 5/13 20:30 | 5/13 7:30 | BABA call | 高 | 中国消費と AI クラウド |
| 5/13 21:30 | 5/13 8:30 | PPI | 高 | CPI と同方向に上振れると警戒 |
| 5/14 05:30 | 5/13 16:30 | CSCO Q3 call | 高 | AI 関連注文の継続性 |
| 5/14 21:30 | 5/14 8:30 | Retail Sales | 高 | 消費の減速有無 |
| 5/15 05:30 | 5/14 16:30 | AMAT Q2 call | 最重要 | 半導体設備投資とガイダンス |
| 5/15 08:00 | 5/14 19:00 | Fed Barr 講演 | 中 | バランスシート政策、QT 議論 |
| 5/15 21:30 | 5/15 8:30 | NY Empire State | 中 | 景況感 |
| 5/15 22:15 | 5/15 9:15 | Industrial Production | 中 | 製造業・生産動向 |

シナリオ別プラン
Base: 指標は想定内、AMAT も無難
筆者推定: 45%
CPI、PPI、Retail Sales が大きく崩れず、AMAT のガイダンスも無難なケース。
この場合は、今週のモデル配分をそのまま維持する。
維持配分: コア 26% / 防御 20% / テーマ 17% / 現金 37%
Risk-On: CPI 下振れ、AMAT 強気、原油落ち着き
筆者推定: 25%
VIX が 16 未満を 2 日連続で維持し、SPX が 7,500 を週足終値で超える。さらに AMAT が AH +8% 以上で反応し、Uptrend Ratio が 30% を回復するなら、少しだけリスクを戻す。
| カテゴリ | 変更 |
|---|---|
| コア | 26%→29%。QQQ を 1%→3% に戻す |
| 防御 | 20%→18%。XLV、XLP を各 1% 減らす |
| テーマ | 17% 維持。GLD +1%、XLE -1% |
| 現金 | 37%→36% |
Caution: CPI 上振れ、AMAT 弱い、または地政学再燃
筆者推定: 25%
10Y が 4.50% を終値で超える、VIX が 23 を 2 日連続で超える、AMAT が AH -10% 以下、または WTI が $110 を 2 日連続で超える場合は、防御を一段強める。
| カテゴリ | 変更 |
|---|---|
| コア | 26%→23%。QQQ は 0% まで縮小 |
| 防御 | 20%→22%。XLV、XLP を各 1% 追加 |
| テーマ | 17%→18%。GLD を 14% へ増やす |
| 現金 | 37% 維持 |
ザラ場で VIX 26 超、または 10Y 4.55% 超まで進む場合は、Tail Risk Defensive Mode として即時リスク削減を検討する。
Tail Risk: CPI 上振れ + AMAT 弱い + Hormuz 悪化
筆者推定: 5%
複数の悪材料が同時に出るケース。VIX 26 超、SPX 6,800-7,000、WTI $130、Gold $5,000 が目安。
モデル配分: コア 18% / 防御 24% / テーマ 20% / 現金 38%
テーマ枠は GLD 16%、XLE 4% を想定する。
マーケット状況
| 指標 | 現在値 | 判断 |
|---|---|---|
| VIX | 17.18 | 低位だが、内部劣化に対して楽観的すぎる可能性 |
| 10Y | 4.36% | Warning ライン。4.50% が次の重要ライン |
| Breadth 200MA | 60.01% | 健全境界ギリギリ |
| Breadth 8MA | 57.24% | 200MA を下回り、デッドクロスが深まっている |
| Uptrend Ratio | 25.31% RED | 15-25% 弱気帯の入口。最重要の警戒シグナル |
| S&P 500 | 7,398.93 | ATH 圏。7,018 を守れるか |
| Nasdaq 100 | 29,224 | 週 +5.65%。短期過熱 |
| Russell 2000 | 2,859.9 | ATH ブレイク目前 |
| 金先物 / GLD | GC $4,730.7 / GLD $433.77 | ヘッジとして継続保有 |
| 銅 | $6.30/lb | 強いが、追いかけ買いは控えめ |
| WTI | $94.67 | $88.53 が重要サポート |
Uptrend Ratio は 4/17 の 38.54% から低下し、5/7 時点で 25.31% RED。
指数が ATH 圏にいる一方で、参加銘柄はかなり限られている。これが今週のディフェンシブ・ピボットの主な理由。

コモディティ・セクター戦術
| 資産 | 方針 | コメント |
|---|---|---|
| GLD | 12% へ増額 | インフレ、Fed chair transition、地政学リスクへのヘッジ |
| XLE | 5% へ減額 | 原油は $88.53 のサポート確認待ち |
| 銅 / COPX | 様子見 | 強いが、今から追うより $6.50 付近の反応を見る |
| URA | 回避 | $58.88 ブレイクまで再評価待ち |
| 天然ガス | 回避 | トレンドが弱く、優先度は低い |
兼業運用ガイド
朝チェック
- WTI が $88.53 を割るか、$100 を超えるか
- VIX が 17 台にとどまるか、19 を超えるか
- 10Y が 4.40%、4.50% に近づくか
- S&P 先物が 7,300 を守るか
- Uptrend Ratio の次回更新で 25% を割るか
夜・早朝チェック
| JST | イベント | 判断ポイント |
|---|---|---|
| 5/12 21:30 | CPI | Core +0.4% 以上なら防御優先 |
| 5/13 20:30 | BABA | 中国消費と AI クラウド |
| 5/13 21:30 | PPI | CPI と同方向なら金利に注意 |
| 5/14 05:30 | CSCO | AI 注文の持続性 |
| 5/14 21:30 | Retail Sales | 消費減速の有無 |
| 5/15 05:30 | AMAT | 半導体設備投資の温度感 |
| 5/15 08:00 | Barr 講演 | QT・バランスシート政策 |
リスク管理
今週は、現金 37% と GLD 12% が主なヘッジ。
個別株を触る場合は、通常の ATR 1.6 倍より少し浅く、ATR 1.2 倍程度で損切りを考える。CPI と AMAT の週なので、損切りを遅らせない。
主なリスク
| リスク | 想定インパクト |
|---|---|
| CPI Core +0.4% 以上 | 10Y 4.50% 突破、NDX -2.5〜3.5% |
| AMAT ガイダンス弱い | SOX -5〜8%、AI capex 警戒再燃 |
| Hormuz 悪化 | WTI $130、Gold 上昇、VIX 26 超 |
| Russia-Ukraine 停戦崩壊 | 原油上昇、株式には限定的だがリスク要因 |
上級者向けオプション補足
オプションは補助的なヘッジ。基本は GLD、BIL、XLV、XLP を優先する。
| 対象 | 例 | 目的 |
|---|---|---|
| QQQ put | $660、6/18 満期 | CPI / AMAT 複合ヘッジ |
| VIX call | 23、5/19 または 5/27 満期 | 急落イベント用 |
| SPY put | $700、6/18 満期 | 広範な株式下落への保険 |
| GLD call | $450、6/18 満期 | 地政学・Fed chair transition ヘッジ |
まとめ
今週は、指数の強さをそのまま信じるより、内部指標の弱さを重視したい。
SPX と NDX は高値圏にあるが、Breadth と Uptrend Ratio はかなり弱い。とくに Uptrend Ratio 25.31% RED は、リスクを戻す前に確認しておくべきシグナル。
モデル配分では、QQQ を 1% まで落とし、XLP と GLD を少し増やす。現金・短期債は 37%。
CPI、PPI、Retail Sales、AMAT を通過するまでは、焦ってコアを戻さない。
リスクを戻す条件は明確にする。
VIX <16、AMAT AH +8%以上、Uptrend Ratio 30% 回復。このうち 2 つ以上が揃えば、次の週に QQQ を少し戻す余地が出てくる。
免責: 本記事は情報提供を目的としたモデル配分例であり、個別投資助言ではありません。売買タイミングに関する記述は、モデルポートフォリオ上の想定です。実際の判断は、ご自身のリスク許容度、税務状況、保有資産に応じて行ってください。必要に応じて資格あるアドバイザーに相談してください。シナリオ確率は筆者個人の推定値です。
Sources
金融政策
経済指標
決算 IR
ニュース・市場データ
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シナリオ確率は筆者推定。報道ソースは事実確認用であり、確率予測の出典ではありません。

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