【米国株】2025年9月29日週のトレード戦略

投資戦略

テーマ:押し目中心の“選別リスクオン”+金・エネルギーを短期で添える


今週のポイント(3行まとめ)

  • 米10年債利回りは4.1%台後半でレンジ内、VIXは15台。株式相場にとっては追い風だが、過度な楽観は禁物
  • 市場の“広がり”はやや弱い(上昇している銘柄の比率が低下気味)。一方で金が力強く上放れエネルギー・公益が相対的に強い。
  • 戦略は 「押し目中心+ブレイクは薄く」。コア指数は維持しつつ、金・エネルギー・天然ガス短期スイングで上乗せ。

先週の振り返り(要点と検証)

先週の記事の方針

  • 「押し目中心・ブレイクは薄く」。
  • 小型株(Russell2000)は2,496の週終値ブレイク確認後に増やす。
  • コモディティは原油65ドル維持なら短期ロング天然ガスは3.20定着なら上値トライ

実際の動き

  • S&P500・NASDAQ100は高値圏ながら伸び悩みRussell2000はレジスタンス付近からやや反落=ブレイクを薄く追う方針が有効。
  • 上昇銘柄の広がりは再び鈍化し、指数は強いが中身は選別的という構図を再確認。
  • 原油は65ドル回復で上向き天然ガスは急反発。短期スイングのシナリオは機能。
  • 金(ゴールド) は週足で力強く上放れ。守りと攻めを兼ねる資産として再評価。

改善点

  • 小型株は 「週終値での明確ブレイク」まで我慢を継続。
  • 金(GLD/GDX) はヘッジ目的から一歩進めて、短期の攻め枠も設定。
  • コミュニケーション・サービスは選別的利確/縮小で回転を意識。

マーケット・ダッシュボード(現状認識)

  • 米10年債利回り:4.17%前後。上は4.36%→4.50%、下は4.12% が目安。

  • VIX:15台。上昇局面では17→20→23が節目。

  • コモディティ
    • 金(GC)3,538を上放れ、3,600〜3,800台で推移。押しは3,538/3,347

    • 銅(HG)4.774.85超で上値トライが加速、4.60割れは様子見。
    • 原油(WTI)65ドルを陽線で回復。上は70.7、下は61.3

    • 天然ガス3.20付近へ反発。3.65が上の目安、2.84は防衛ライン。

  • セクター相場
    • 直近1週間はエネルギー・公益・素材が上位、コミュニケーション・サービスは弱め。

    • 1か月ではコミュニケーション・サービスとテクノロジーが依然強いが、短期は凹凸が大きい。

今週のトレード戦略(再現性重視/初心者〜中級者向け)

1) 指数ETF(週足ベースのスイング)

  • S&P500(SPY)
    • 押し目 6,548–6,600で分割エントリー。6,488割れ撤退。
    • 6,713ブレイクは薄く追随(出来高が細い場合は見送り)。
  • NASDAQ100(QQQ)
    • 押し目 24,150–24,300、次は 23,747。各レベルで−1.5〜2%の逆指値。
    • 24,846明確突破で半分だけ追加。
  • Russell2000(IWM)
    • 2,496週終値で突破したら初動エントリー(5〜10%枠)。押しは2,388/2,322

2) コモディティ連動・テーマ

  • 金(GLD/GDX、必要に応じてSLV)
    • GLD 5% をコア(守り)。
    • 攻め枠:3,600近辺への押し分割買い3,347割れ撤退。シルバーはポジション半分(ボラティリティ高いため)。
  • エネルギー(XLE/XOP, SLB等)
    • WTIが65ドル維持の間のみ買い70.7到達で半分利益確定、61.3割れで撤退。
  • 天然ガス(UNG)
    • 3.20定着でスイング、3.65で利確、2.84で損切り。
  • 銅(FCX/TECK, COPX)
    • 4.85ブレイクで順張り、4.60割れは見送り。
  • ウラン(URA/CCJ)
    • 46〜47の押し目のみ拾う。51接近は段階利確。

3) 決算トレード(短期・時間をかけない運用)

  • 今週は PAYX(火・寄り前)/NKE(火・引け後)/CAG(水・寄り前)/RPM(水・引け後) など。
  • ルール:寄り付き5分のレンジ上抜けで成行買い(5分オープニングレンジブレイク)。+3〜4%で半分利確VWAP割れで撤退。逆方向の下抜けは同様に売りで対応。


今週のポートフォリオ配分(例)

バケット 目安比率 運用の考え方
コア指数 40〜45% VOO/QQQ。20週移動平均線を割れたら比率を落とす。
テクノロジー(大型) 10〜12% 押し目限定(50日移動平均線基準)。
エネルギー 8〜10% XLE/XOP、SLB。WTI 65ドル維持中のみ。
金・貴金属 6〜8% GLDをコア、GDX/SLVは攻め枠。
素材・銅 8〜10% SCCO/TECK/COPX4.85ブレイク時に増量。
ウラン 4〜6% URA/CCJ。押し目限定。
キャッシュ&ヘッジ 10% SH or 短期債。VIXが23を超えたら増やす。

デイリー運用ルーティン(兼業でも回る仕組み)

  • 寄り前の10分:米10年債利回り/VIX/Breadth/先物を確認→レジーム判定→ロット調整
  • 引け前の15分:翌日の指値・逆指値(OCO)とヘッジを更新。決算銘柄がある日は5分オープニングレンジブレイクの準備。

価格アラート(推奨)
10Y: 4.12 / 4.36 / 4.50 / 4.60VIX: 17 / 20 / 23 / 26SPX: 6,548 / 6,713NDX: 24,150 / 24,846RUT: 2,388 / 2,496WTI: 65 / 70.7 / 61.3GC: 3,538 / 3,347HG: 4.85 / 4.60URA: 46.3 / 42.8 / 51


リスク管理(シンプルに)

  1. 1銘柄あたりの口座リスク=0.5%(逆指値で固定)。
  2. VIXが23超インバースETF(SH/SDS)0.5〜1.0倍の指数ヘッジ導入。23→20で段階的に外す。
  3. 決算当日の新規はロット半分VWAP割れで撤退

まとめ

  • コアは維持押し目中心ブレイクは薄く
  • 金・エネルギー・天然ガスの強さを短期スイングで取りにいく。
  • 判断は数字(米10年債利回り/VIX/Breadth) で機械化。時間の限られる兼業でもブレずに回せます。

免責:本記事は情報提供であり、投資助言ではありません。売買の最終判断はご自身でお願いいたします。

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