「狭いラリー」から「広がるラリー」へ:循環物色の波に乗る
はじめに
米国市場は「狭いラリー」から徐々に「広がるラリー」へと移行しています。大型テック主導だった相場が、中小型株や景気敏感株へと波及し始めています。
今週は重要な決算が控え、市場の動向を注意深く見ながらリスクを管理しつつチャンスを掴みましょう。
今週の相場環境
米10年債利回りは現在4.39%付近で推移。4.50%を超えない限りは株式市場には比較的好ましい環境ですが、超えた場合は調整リスクが高まります。
VIXは年初来の低水準で推移しており、過度な楽観ムードの警戒も必要です。
マーケットブレス
マーケットブレスの8日MAは0.6台へと急回復し、「広がるラリー」の初期段階に入ったことを示唆しています。Russell2000指数も50週線・200週線を回復し、中小型株への資金流入が明確になっています。


セクター・テーマ別戦略
注目すべきは、ヘルスケア、素材、産業資本財、ウラン関連です。特に銅価格が史上最高値を更新し、インフレや電化テーマの銘柄が好調です。
一方、原油や半導体設備関連は弱含みが継続し、慎重なスタンスが必要です。

決算発表注目銘柄
今週はAAPL、AMZN、MSFT、META、V、PYPLなど、マーケットを大きく動かす可能性がある企業が多数決算を控えています。
決算後の動きには特に注意し、ギャップアップ後のエントリーや利益確定のタイミングを計画的に行いましょう。

具体的な行動プラン(兼業投資家向け)
- 米国西海岸06:00〜06:30(日本時間22:00〜22:30):先物・債券利回り・VIXのチェック
- 米国西海岸06:30(日本時間22:30):米国市場オープン、プレマーケットや板の動向をチェック
- 米国西海岸12:00〜12:10(日本時間04:00〜04:10):昼休憩時にポジション調整やOCO注文の確認
- 米国西海岸12:30〜13:00(日本時間04:30〜05:00):引けにかけて出来高やVWAP乖離を見てエグジット判断
リスク管理
- 10年債利回り4.50%とVIX17.5をリスクシグナルとして監視
- マーケットブレスの8日MAが再び0.5を下回れば、循環物色の失速として注意
- 大型決算ミスが複数続いた場合、市場の急落に備えてキャッシュポジションを増やす
まとめ
米国株市場は循環物色が本格化する局面にあり、適切なリスク管理のもと積極的なトレードが可能です。
資金の裾野が広がるこの好機を逃さないためにも、決算動向と市場環境の変化に機敏に対応し、リスクを抑えながらチャンスを掴んでいきましょう。

