先週の米国相場は、先週末のトランプ政権によるカナダ、メキシコに対する関税の発表を受けて下落して始まりましたが、最終的には開始時の価格付近まで戻して一週間を終えています。
GOOG、TSLA、AMZN、AAPLなどの大型ハイテク銘柄が下落しています。
相場全体としては横ばいで方向性が定まっていない中、PLTR、AFRM、NET、DOCS、PM、EXPEなどの中規模の銘柄が決算発表のポジティブサプライズを受けて力強く上昇しています。
コモディティでは金と銅が強く上昇し、原油が下落しています。
今週は2/12にCPI、2/13にPPI、2/14に小売売上の発表があります。
今週も多くの銘柄の決算発表が予定されています。注目銘柄はMCD、SHOP、SMCI、VRT、RDDT、APP、HOOD、DDOG、COIN、TWLO、AMAT、PANWです。
決算発表後に強く上昇する銘柄を探してスイングトレード仕掛けていきたいと思います。
それでは、チャートを確認しながら先週の相場を振り返っていきましょう。
先週の振り返り
相場環境
米国債10年利回りは小さく下がり4.493%となっています。年初から始まった下落トレンドを維持しています。ただし、先週は一度4.4%付近まで下げた後に上昇に転じて下ヒゲを付けています。今後の数週間でトレンドが変わる可能性が出てきました。
VIXは+0.79%上昇して16.55で終えています。週の初めに20付近まで上昇してその後は下落しています。
上昇トレンドの銘柄の割合は先週は停滞して横ばいの動きとなっています。現時点ではどちらの方向に進むかトレンドがはっきりしていない状態です。
ナスダックの分析
ナスダックの月足チャートです。12月から横ばいの動きになってから3ヶ月目になります。上から押さえつけられているような印象です。
ナスダックの週足チャートです。先週は+0.12%の上昇でほぼ横ばいでした。21759付近の抵抗線に何度も跳ね返される動きが続いています。
ナスダックの高値-安値銘柄数はプラス圏で推移しています。強さは見られませんが、少し下がるとすぐにプラス圏に復帰する動きとなっていて、少しでも割安になったら買いたい勢力と売り手が拮抗している状態です。
ダウの分析
ダウの月足チャートです。11月につけた高値を超えられずに上下を繰り返す動きが4ヶ月目に入りました。
ダウの週足チャートです。先週は-0.55%の小さな下落でした。2週連続で上下にヒゲをつけて同じレンジの範囲で推移しています。
S&P500の分析
S&P500の月足チャートです。他の指数と同様に昨年の11月以降は5766〜6129のレンジで推移しています。
S&P500の週足チャートです。先週は-0.16%の小幅な下落でした。今のところ、上昇トレンドは崩れておらず、一時的な小休止のように見えます。
ラッセル2000の分析
ラッセル2000の月足チャートです。今のところ1月の安値と高値の範囲内で推移しています。方向性が定まらず様子見という感じです。
ラッセル2000の週足チャートです。先週は週の初めに大きく下落した後に上昇して元の位置まで戻っています。2320の抵抗線で3週連続で跳ね返されています。
コモディティ先物の分析
原油は-3.78%の大きめな下落でした。陰線が3週間続いています。まだ下落が止まる兆候は見られません。
天然ガスは+8.71%の上昇でした。1月末の大きな下落から一旦は反発する動きが見られます。
金は+1.86%の上昇でした。6週間連続で上がっています。金利が上がっても下がっても上昇を続けており、金利との連動する動きが見られなくなってきています。
銅は+7.24%の大きな上昇で4.476の抵抗線を力強くブレイクしています。今後の数週間で抵抗線の水準を維持して上昇トレンドを開始できるかを確認したいと思います。
セクター分析
先週はディフェンシブ、素材、不動産などが上昇し、一般消費財、通信サービス、工業が下落しました。
業種別のパフォーマンスではタバコ、銅、金、食料品店が大きく上昇した一方で、靴、自動車、飲料(ワイン)、石炭が大きく下落しています。
個別銘柄の動向
先週はGOOG、TSLA、AMZN、AAPLなどの大型ハイテク銘柄が弱いなか、NVDAには強い上昇が見られました。その他には、決算発表のポジティブサプライズを受けてPLTR、NET、FTNT、TMUS、LLY、PM、IBKR、SPOT、FIが上昇し、先物価格の上昇と共に金鉱株(NEM、AEM)、銅(SCCO、FCX )が上昇しています。
今週の戦略
株価指数は下落すると買われ、上昇すると売られる動きでどちらに進むのかはっきりしていない状況です。上昇トレンド銘柄数の割合も横ばいを続けています。
このような状況においても、決算発表でポジティブなサプライズがあった銘柄、特に中型株には力強く上昇する動きをするものがあります。買い手は割高になった大型ハイテク株を避けながらも中小型株の決算を見て厳選しながら買いを続けているように見えます。売り手は指数が抵抗線や高値付近まで上昇すると売りの圧力を強めるような動きがあるように思います。
今のところ、相場全体がどちらに進むのかは分かりませんが、決算発表でポジティブなサプライズがあった銘柄は良い動きをしているものがあります。先週はAFRM、DOCS、EXPE、NET、TTWO、AMSCに小さなポジションを作っています。今週も決算後に力強い値動きの銘柄があれば、上昇の勢いに乗ってスイングトレードを仕掛けていきたいと思います。
スイングトレード監視銘柄
先週の決算発表後に強い上昇が見られたAFRM、AMSC、DOCS、EXPE、NET、TTWOを監視対象に加えています。
監視銘柄のチャートはこちら。
長期保有の高配当銘柄は、先週に続きPEP、LMT、TXN、CVXをコツコツ買い増していく予定です。
今週の決算発表
今週はMCD、SHOP、SMCI、VRT、RDDT、APP、HOOD、DDOG、COIN、TWLO、AMAT、PANWの決算発表に注目です。
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