【米国株】2025年11月10日週 トレード戦略

投資戦略

今週の3行まとめ

  1. 環境判定:10年債利回りは4.09%付近(4.12%の下)、VIXは19台、短期ブレッド(上昇銘柄比率の短期指標)は下向き。=「指数は高値圏だが裾野は弱含み」。
  2. 戦術押し目中心・追いは薄くを継続。ロット上限55–60%(先週は60–70%)に引き下げ、VIX 21 で警戒強化/23 で“停止”、10年債4.17%→4.36%→4.50%は段階的に守備へ。先物や金を薄くヘッジ。
  3. 配分の目安:Core指数 45–50%(VOO/QQQ)。優良ハイテク株 8–10%は押し目限定。エネルギー・ディフェンシブ・一部不動産をクッション、ウランは46–47/51–52の押し目のみ、銅は5.21 上抜け後。先週記事の枠組み(押し目帯・ピボット)を踏襲しつつ、ロットを一段引き締めます。

先週(11/03 週)戦略の振り返りと評価

  • 先週の方針
    • 「押し目中心+追いは薄く」「ロット上限60–70%」「停止条件(ピボット):B200<0.50/VIX≥23/10Y≥4.36%/RUT<2,407」などを明文化。指数の押し目帯(US100:25,023→24,150→23,746/S&P500:6,600→6,530)を提示。コモディティは金=ヘッジ、銅=5.21上抜け後、ウラン=51–52/46–47の押し限定
  • 実際の値動き(週足・提示チャート):VIXは19台まで上昇、テクノロジーが大幅安(半導体・ソフト弱)、一方でエネルギー・ディフェンシブ・一部REITが相対強。ウラン(URA)は急落、金は4,000近辺で下げ渋り、銅は反落、原油は60ドル前後で戻り売り圏。
  • 評価
    • 追随を抑えた「押し目限定」は正解。半導体の急落に対するドローダウンを抑制。
    • ウランは“押し目限定”にしたことで高値掴みを回避。今回の急落は、先週提示の51–52/46–47の押しゾーンに接近する動き(買いは分割のみ)という設計と整合。
    • 金の固定比率ヘッジは機動に劣るとの反省は先週記事どおり。今週は価格位置に応じた可変ヘッジに見直し。

マクロ・内部状況のアップデート(11/08 引け週足ベース)

  • 金利(US10Y):4.09%付近。上は4.17%→4.36%→4.50%が段階的な壁。4.12%の下は株式に追い風だが、下落の“質”(景気減速由来か)には要注意。
  • VIX19台に上昇。20を超えると押し目の難易度が上がり、23 以上は新規押し目の停止がルール。
  • ブレッド(市場の裾野):200日MAベースは中立(≈0.60)だが、短期は下向き
  • イベントCPI(10月分)11/13(木)PPI(10月分)11/14(金)の予定(※BLS公表スケジュール)。CPI/PPI 前後はルールどおりロット縮小+逆指値浅めで。 (Bureau of Labor Statistics)

今週のシナリオ別アクション

採用ベース:選別的リスクオン(守備厚め)/ロット上限 55–60%

トリガーと行動(先週の枠組みを微調整)

  • 強気継続:10Y < 4.12% かつ VIX <17、かつ短期ブレッドが反発 → ロット 60–65% まで。Tech 押し目分割。
  • 現状維持(基本):10Y 3.9–4.17–4.36%、VIX 17–21、ブレッド横ばい → ロット 55–60%追いは薄く、押し目は指数の決め打ち帯(下表)で。
  • 警戒強化VIX ≥21 でロットを -10%、ユーティリティ/低ボラ(XLU/SPLV)をクッションに。VIX ≥23or 10Y ≥4.36% or B200<0.50 or RUT<2,407 到達で新規押し目“停止”+指数ヘッジ(SH 1–2%)開始

指数別トレード・プラン(週足・忙しい方向け)

  • NASDAQ100(US100):25,115 付近。買い帯 25,023 → 24,150 → 23,746。26,233 近辺は利確優先。23,740 割れで撤退
  • S&P500(US500):6,739 付近。買い帯 6,600 → 6,5306,753 定着で小口追加。6,526 割れ撤退
  • Dow(US30):47,047。47,094 支持を観察、目先 47,800–48,200。46,000 割れ撤退
  • Russell2000(US2000):2,438。2,500 週足上抜け確定までは薄く/見送り基調2,407 割れは小型いったん全面撤退

コモディティ/素材・テーマの戦術

  • ゴールド(先物)4,086–4,000 の押しのみ拾い、4,213–4,405 で分割利確。役割はヘッジ。可変 3–5%で。
  • 銅(先物)4.83 維持→5.21 上抜け後に順張り強化(FCX/COPX 中核)。今週は待ちが基本。
  • ウラン(URA/CCJ)51–52/46–47 の押し限定。トレンドは強いが高値追い禁止。今週は出来高と5週MAで下げ止まり確認後、小ロットで試し。
  • 原油(WTI)61→64–65 の戻りは半利確65.3/70.7 が壁59.8 割れ撤退。戻り売り前提の短期回転。
  • 天然ガス:急騰直後は新規非推奨。押し目が来るまで見送り。

セクター配分(11/10 週・目安)

市場の裾野が弱含み/VIX 上向きを踏まえ、先週の配分をやや守備寄りに調整:

  • コア指数 45–50%(VOO/QQQ、20–21 週足EMAより上は維持)。
  • 優良ハイテク株 8–10%(MSFT/GOOGL/NVDAは押し目限定)。
  • 素材(銅・アルミ) 5–7%(5.21 上抜け後に厚み)。
  • ウラン 3–5%(押し目限定)。
  • ユーティリティ/低ボラ 6–8%(クッション用途)。
  • ディフェンシブ(生活必需品) 3–5%(需給悪化時の退避先)。
  • ヘッジ 4–6%(GLD 3–4%+SH 1–2%、スイッチ到達で増量)。

先週からの継続ルール(中期):10Y 4.60%・VIX 26 到達=即防御4.12%割れ+Breadth>0.4=積極化は不変。今週は短期ブレッド下向きのためロットは一段抑える。


兼業トレーダー用「2回チェック」運用(固定)

  • 寄付き前(米国西海岸時間 06:30/日本時間 22:30):10Y(4.12/4.36)・VIX(20/23)・B200(0.50)を機械的に確認→その場でロットとヘッジ率を調整。
  • 引け前(米国西海岸時間 12:45/日本時間 04:45):逆指値・トレーリング更新、翌日の指値を事前セット。

具体的オペレーション

  • US100(CFD/ETF換算可)
    • 買い 25,030 / 追撃 24,170 / 23,760(各 1/3)
    • 利確 25,900(1/3)→26,200(1/3)→残りトレール
    • 損切 23,740 週終値割れ
  • US500買い 6,605/6,535、利確 6,820/6,900、損切 6,526 週終値割れ
  • GLD:4,000 近辺で段階的に 3–5%まで、4,213 から分割利確。

今週の注意点

  • CPI(11/13)・PPI(11/14)前後は振れが大きくなりやすい。前日引けでロットを 5–10% ほど落として臨むのを基本に。

結論

  • 守り 6:攻め 4先週記事の枠組み(押し目帯・ピボット)を維持しつつ、ロットは一段落として“待ち伏せ”
  • 勝ち筋は指数の決め打ち押し目・優良ハイテク株の分割・エネルギー/ディフェンシブのクッション
  • VIX 21 警戒/23 停止10Y 4.17→4.36→4.50の“段階守備”を厳守朝と引けの2回チェックで十分に回せます。

※本資料は情報提供であり、投資助言ではありません。損失は自己責任でお願いいたします。

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