【米国株】2025年7月14日週トレード戦略 – “細いラリー”から“広がるラリー”へ転換の週になるか?

週間振り返り

1. 先週の振り返り & 戦略評価(2025-07-07週)

先週(2025年7月7日週)は、主力大型株を中心とした「集中ラリー」と、小型株や資源株など循環株への資金シフトが同時に進む形となりました。ポイントは Breadth(上昇トレンド銘柄比率) の動向に注目したことです。

  • 市況まとめ
    • S&P500・NASDAQ100は高値圏を維持。ただし上昇トレンド銘柄比率(Breadth)は20%台前半にとどまり、「主力株ラリーが優勢、循環株はまだ本格化せず」の状態でした。
    • 一方で、小型株やインダストリアル・素材株にも資金流入の兆しが出始め、“ラリーの裾野が広がる予兆”も見えた週です。
    • 金利は4.1–4.5%レンジ内、VIXは16台と落ち着いたボラティリティが続きました。
  • 戦略評価
    • テクノロジー・AI・半導体といった主力株と、循環・資源株を組み合わせた“二段構え”の戦略が機能。
    • Breadthが30%超えたら小型・循環株を追加で買うという「条件付きの拡大策」も、ロット調整を柔軟に行えたことでリスクを抑えつつ収益機会を広げることができました。
    • 出遅れ循環株や資源株への押し目買いも利益につながる局面がありました。
  • 見直し・注意点
    • Breadthが停滞する場合、「主力集中=相場天井警戒」となりうるので慎重なロット管理が必須です。
    • 決算シーズン本格化に合わせ、主力株一辺倒から小型・循環・素材株への分散シフトのタイミングも見極めていく必要があります。

👉 今週は「Breadth本格拡大」or「集中ラリーの頭打ち」どちらに転ぶかの岐路
(Breadthが30%台に乗れば循環ラリー本格化、逆に再び低迷なら警戒モード強化)


2. マクロ & 市場ダッシュボード(7/12 引け)

指標 現在値 トレンド 注目水準 注目ポイント
米10年債利回り 4.42% レンジ 4.11% / 4.50% 上抜け→PER圧迫 / 下抜け→リスクオン
VIX 16.4 安定 15 / 20 / 23 17未満で安心、20超で警戒
Breadth 0.20 回復途中 0.10 / 0.40 0.30超えで“ラリー本格化”
WTI原油 68.7$ 反発 65 / 72 / 76$ 72$回復でエネルギー再強気
3,364$ 高値揉み合い 3,205$ ヘッジ+弱ドル期待
5.60$ ブレイク 5.21$ / 5.85$ インフラ・EV関連追随


3. テクニカル・スナップショット

3.1 金利 & ボラ

  • 米10年債利回り: 4.11%〜4.50%のレンジ。4.36%割れはテック株に追い風。
  • VIX: 16台で安定。17以下定着ならロット引き上げ余地。

3.2 指数

指数 コメント
NASDAQ‑100 史上高値更新中。22,900–23,000で利確と押し目待ちを併用
S&P500 6,129→6,386のチャネル上限を狙う。Breadth改善待ちで追随
Dow 高値45,168からプルバック。資金循環の受け皿
Russell2000 2,133ブレイクで小型株復活の兆し

Russell 2000

3.3 コモディティ & テーマ株

資産 状況 戦略
3,305–3,400$でボックス相場。3,205$が押し目。 ヘッジ目的で部分保有
5.21$突破で5.60$まで急伸。 ブレイク狙い(FCX/TECK/COPX)
ウラン(URA) 38$到達後一服。 34–35$押し目狙い継続

4. セクター・業種ローテーション

  • 直近1週間: エネルギー、資本財が上位。テックはやや軟調。
  • 直近1ヶ月: テクノロジー+6.5%、インダストリアルやエネルギーも好調。
  • 業種別: 銀、石炭、ラグジュアリー関連が堅調。ソフトウェア、ソーラーは調整。

👉 作戦: テック一辺倒から資源・産業株へ徐々に分散。Breadth改善が見えればRussell2000 ETF(IWM)などを追加検討。


5. 今週の主要イベント & 決算(7/14週)

曜日 注目 意味・注目ポイント
JPM, C, WFC, BLK決算 金融セクターの与信動向→金利直結
ASML, GS, BAC, JNJ テック設備投資・医薬品動向
TSMC, PEP, NFLX 半導体・消費関連のセンチメント
AXP, HON, 3M 工業・消費サイクルの確認


6. シナリオ別アクションプラン

シナリオ 発生サイン ロット コア テーマ ヘッジ
リスクオン拡大 10Y<4.11%&VIX<17&Breadth>0.30 80% QQQ, VOO 銅・ウラン・インダストリアル SH 戻し
レンジ継続 4.11–4.50%、VIX17–20 65% QQQ50%、IWM15% 銅・エネルギー(選別) GLD 5%
リスクオフ 10Y>4.50%またはVIX>23 40%以下 HDV, SPLV ゴールド SH 15%、TLT 10%

7. 兼業投資家向けポートフォリオ例(今週)

分類 比率 主なETF/銘柄 戦術ポイント
コアインデックス 45% QQQ, VOO 21週EMA割れで縮小
インダストリアル/資源 20% XLI, COPX, FCX 銅5.21$超を維持中保有
ウラン 10% URA, CCJ 34–35$押し目限定
エネルギー 10% XLE, XOM, SLB WTI>72$で買増し
ゴールド 5% GLD ヘッジ兼用
キャッシュ&ヘッジ 10% SH, 短期米債 リスクオフ時に増枠

8. 忙しい兼業投資家向け 時間効率チェックリスト

やること 米国西海岸時間 (PST) 日本時間 (JST)
10年債利回り・VIX・プレマーケット指数を確認 06:30 22:30(前日)
Breadth(上昇銘柄比率)とドル円レートをチェック 12:00 04:00(翌日)
逆指値/トレーリング調整・デイトレ利確を実施 12:45 04:45(翌日)
  • 実際の取引環境にあわせ、スマホの通知やアラート機能を活用して、上記時間に自動でリマインドをセットすると効率的です。

9. まとめ — 今週は“Breadth検証ウィーク”

  • 金利とVIXは引き続きリスクオン環境を示していますが、今の上昇相場は“指数主導の細いラリー”で限界が近づいています。
  • 小型株・資本財・資源への循環が本物かどうか、Breadthが0.30を超えて“ラリーが広がる”兆しをしっかり確認しましょう。
  • 決算シーズンに突入し「金融→半導体→消費」とイベントが続くので、兼業投資家は必ず決算前後のポジションサイズ圧縮を心がけてください。

今週もリスク管理を徹底し、無理のないトレードで成果を積み上げましょう。自動化や逆指値の活用、本業とのバランスを意識した“省力戦略”を実践してください!

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