【米国株】2025-06-16週トレード戦略

週間振り返り

はじめに

今週の米国市場は金利4.5%の攻防が続き、VIXも20台前半でやや不安定な動きを見せています。主要指数は高値圏にありますが、市場全体の盛り上がりはまだ限定的で、特定のセクターやテーマ銘柄への選別的な投資が目立ちます。

エネルギーやコモディティ関連が強く、大型テックは選別しながらの投資、小型株は出遅れ感が顕著です。兼業トレーダーとしては防御重視(7割)、攻撃はテーマ性の強いスイングと決算プレイ(3割)というバランスが適切でしょう。

1. 先週の振り返りと検証

大型テック主導でNASDAQ100が3週連続上昇を達成。一部の銘柄で利確を行い、コア銘柄は引き続き保有しています。

一方、金利は予想通り4.36%〜4.50%のレンジで動きましたが、VIXが予想以上に高止まりしました。資源株はWTI原油が12%上昇、ウラン関連が26%の大幅高となり、想定通りの成果を上げています。

反省点は マーケット・ブレス上昇トレンド銘柄比率の弱さを軽視してしまったことです。今週はこれを念頭にポジションサイズを調整します。

項目 6/9 週戦略(先週) 結果 評価 / 今週への反映
大型テック主導の押し目買い NASDAQ100 が 3 週続伸で達成 一部利確・コア保有継続、ハイバリュエーションは逆指値を切り上げ
金利 4.36 % サポート注視 US10Y は 4.36–4.50 % レンジ維持 上限ブレイクならリスク抑制、下限割れなら買い増し余地
ボラ低下で VIX 17 台想定 VIX 20 台前半で反発 ヘッジ比率を 0 → 10 % へ引き上げ、インプライドボラに注意
スパイス:資源株 WTI +12 %、URA +26 % テーマ継続、押し目狙い

2. 今週の相場環境

2‑1. 金利・債券

米10年債利回りは4.36%〜4.50%の狭い範囲で推移。

もし4.50%を超えると株式市場のバリュエーションに圧迫感が生じるため、レバレッジ比率を抑える方向で考えています。一方、4.36%を割るなら株式の買い場と見ています。

2‑2. ボラティリティ(VIX)

VIXは現在20〜23の範囲内ですが、直近高値の26が要警戒ライン。

VIXが23を超えるようなら新規の買いを一時停止、17以下ならヘッジを巻き戻すという柔軟な対応が必要です。

2‑3. 市場内部(Breadth / Uptrend Ratio)

市場全体の上昇銘柄比率は依然として低調なまま(約15%)。

リスクを抑えつつ、勝率の高い銘柄を丁寧に選ぶ必要があります。

2‑4. セクター&コモディティ

今週注目するセクターはエネルギー(WTI原油の動向次第)、ヘルスケア(安定性と成長性)、ウラン(金利影響が少なくテーマ性が強い)、金(安全資産として高値安定)。

逆に金融と景気敏感小売・旅行関連は避ける方針です。

強い コメント
エネルギー WTI が $76 試し。XLE, XOP, 油田掘削 (SLB, HAL)。
ヘルスケア LLY、MRK 高値追い。防御+グロースの両面で資金流入。
ウラン URA ブレイクアウト。カメコ (CCJ) なども追随。
金先物は史上高値圏。GDX/GDXJ にモメンタム。

WTI(+12.63%)

ウランETF(+7.40%)

金(+3.17%)

弱い・注意 理由
金融 長短金利差縮小でマージン圧迫、株価アンダー。
景気敏感小売・旅行 景気減速懸念で続落。DAL, AAL, EXPE 等は戻り売り。

3. 今週のトレード戦略

3‑1. コア(守り)

大型テックの中でも業績の良いMSFT、NVDA、ORCLを中心に保有を継続。

ヘルスケアではLLYやJNJの押し目を狙います。

3‑2. スイング(攻め)

テーマ 銘柄 / ETF エントリー 目標 / 損切り
原油高 XOP, SLB, HAL WTI 73 $ 支持で反発確認 76–80 $、−4 % ロスカット
ウラン URA, CCJ 押し目(EMA8 付近) +15 %、−6 %
GDXJ GC 3,400 定着 +10 %、週終値でEMA21割れ
AI周辺 AVGO, MU NASDAQ 高値押し目 +12 %、直近安値割れ

3‑3. 決算トレード

ティッカー 期待 戦い方
月 After LEN 住宅着工強さ ギャップアップなら ORB 戦略、3 % SL
火 Before JBL AI サーバー需要 ギャップ+ブレイクで短期回転
水 Before GMS 建材 ガイダンス注視、弱ければショート候補
金 Before KR 食品小売 ボラ低、失望売りでリバ狙い
金 Before ACN Gen‑AI 需要 ガイダンス良ならスイング継続

3‑4. リスク管理

  1. ポジション上限 – 新規 2–3 銘柄 / 日、総建玉額 = 資金の 60 % 以内。
  2. ヘッジ – S&P500 インバース (SH) or ATM SPY Put をポートの 10 % 相当で保険。
  3. 経済指標 – 6/18 FOMC 議事要旨、6/20 フィラデルフィア Fed 指数に注意。

4. ウォッチリスト

  • 高値ブレイク候補 : ORCL, TSLA, CCJ, URA, SLB, MU, LLY
  • 押し目拾い : MSFT(50 MA 付近)、XOM (72–74 $)、GDXJ(EMA8)
  • 戻り売り : AAL, DAL, AAPL (200 MA 割れリスク)

5. 兼業トレーダー向け 実践アクション

  1. 月曜朝(出勤前) : ウォッチリストのプリマーケット動向を確認し、OCO 注文をセット。
  2. 昼休み(12 PM PT) : ドル円と VIX をチェック。ボラ急騰なら即座にポジション縮小。
  3. 15:45 ET(引け 15 分前) : 利確/損切り・トレーリングストップを調整。
  4. 週末 : パフォーマンスを戦略別にレビューし、勝率とリスクリワードを記録。

おわりに

今年後半の米国市場は「金利・エネルギー・AI」の三つのテーマがポイントです。

日々の細かな指数の動きに振り回されず、テーマに沿ったルールベースの取引を心掛けていきましょう。

兼業トレーダーでも、しっかりとしたルールを守ることで結果は必ずついてきます。皆さん、良いトレードを!

※本記事は情報提供を目的としたもので、投資判断はご自身の責任で行ってください。

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