【米国株】2025-03-24週の振り返りと今週の戦略(監視銘柄)

週間振り返り

要点だけをさっと確認したい方はこの記事の図解まとめをこちらからご覧ください。

先週の米国相場は大型ハイテク銘柄の下落により株価指数の下落が進みました。関税に関するニュースの影響と景気後退の懸念からバリュエーションの高いハイテク銘柄が売られる一方で、食品やヘルスケア、保険などの業種が堅調な動きをしています。

コモディティでは金が強い上昇トレンドを続けており、天然ガスも上昇トレンドに戻る動きが見られます。原油は短期的には下げ止まっているものの力強い上昇トレンド開始する動きには至っていません。

今週で3月が終わり4月が始まります。ISM製造業/サービス業指数、雇用統計に加えて、4/2の関税の発動が予定されており、ニュースに対する反応によって相場が変動する一週間となりそうです。

今週は注目の決算もなく積極的にトレードする予定はありません。相場全体に上昇する動きを確認できたら短期のスイングトレードのチャンスを探していきたいと思います。それまでは、ニュースに対する相場の反応を監視しながら基本的に待ちです。

それではチャートを確認しながら先週の相場を振り返っていきましょう。

先週の振り返り

相場環境

米国債10年利回りは+0.02%で横ばいでした。週の前半に上昇した後に下落して大きな上ヒゲをつけており、直近は下目線で推移しそうです。

VIXは+12.40%の上昇でした。連続の下落は2週間で終了し、20を超えてきていますので、一旦大きく上昇してから再度20以下に戻ってくるまでは不安定な相場が続きそうです。

中長期のトレンドを確認するため200日移動平均線を超えている銘柄の割合を確認してみましょう。200日移動平均線を超えている銘柄数は明らかに下落トレンドとなっており、調整局面を示すピンク色の背景が付いています。過去10年の大きめの調整や下落相場の時には0.2近くまで下落したところから反発することが多かったです。現在、0.5付近ですので少し長めの下落になるシナリオも想定しておきたいと思います。

このチャートはこちらのリンクで日々自動更新していますので、興味のある方はのぞいてみてください。 

上昇トレンド銘柄数の割合は上昇トレンドを開始しようとしていましたが、急落して10%前後に戻っています。短期的な反発があるとしたら、もう一度下落トレンドに戻って底値を試すような強い下落の動きが発生して、売りが一巡してからになるかもしれません。

ナスダックの分析

ナスダックの月足チャートです。3月の騰落率は残り-8.08%の下落です。月間で8%以上下落するのは2022年9月以来です。2021年末から2022年初頭と酷似したチャートとなっており、ここからすぐに上昇トレンドに戻っていくシナリオは確率は低そうです。

ナスダックの週足チャートです。先週は-3.01%の下落でした。一旦上昇した後に反落して終値ベースでは2週前の安値を割り込んでいます。下落トレンドからの反転に失敗したことで、ここからさらに下落していきそうな弱気なチャートです。下落が継続する場合、18277の水準がサポートとなるかがポイントになりそうです。

ダウの分析

ダウの月足チャートです。3月の騰落率は-5.34%です。5%を超える下落は昨年の 11月の急騰後の反落があった12月を除くと2022年9月以来です。

ダウの週足チャートです。先週は-1.38%の下落でした。2週前の安値とほぼ同じ水準まで戻っています。今週、40548を割り込んで終了する場合は、その後も中期的に下落が継続する確率が高まります。

S&P 500の分析

S&P 500の月足チャートです。3月現時点の騰落率は-6.57%です。月間の下落が6%を超えるのは2022年9月以来です。関税の影響で景気が緩やかに後退していくシナリオの場合、短期的な反発はありつつも、利下げが再開されるまで中期的に下落トレンドを続けていく確率が高いように見えます。

S&P 500の週足チャートです。先週は-2.00%の下落でした。まだここからもう一段階の下落がありそうな展開になってきました。5386の水準がサポートとして機能するかどうかがポイントになりそうです。

ラッセル2000の分析

ラッセル2000の月足チャートです。現時点の3月の騰落率は-6.65%です。2018年後半のチャートと同じような形になってきており、4月に入って関税に関するニュースが出尽くすことで上昇に転換していくシナリオもあり得そうです。

ラッセル2000の週足チャートです。先週は-2.21%の下落でした。先々週の反発から上昇に転換するのに失敗しており、1917の安値を割り込むようであれば、さらに下落が加速する可能性が高くなってきました。

コモディティの分析

原油は先週は+1.06%の上昇でした。2週連続で上昇しており、短期的な上昇トレンドを維持しています。先週は週の前半に上昇した後に下落し上ヒゲをつけており、やや弱い値動きとなっており、このまま上昇していくよりもレンジの動きに入っていく確率が高そうです。

天然ガスは+2.14%の上昇でした。直近の高値を更新した後の下落から反発してきており、上昇トレンドに戻っていく確率が高くなってきました。4.58の水準を上抜けるようであれば、さらなる上昇が期待できます。

金は+3.07%の上昇でした。株価指数が軒並み下落する中、年初から堅調な上昇トレンドを維持しています。

銅は大きく上昇して高値を更新した後に下落して+0.32%で終えています。大きな上ヒゲをつけており、短期的には一旦下落する確率が高そうです。その後に再度上昇トレンドに戻っていけるかに注目です。

セクター分析

先週はディフェンシブ、エネルギー、不動産が上昇し、それ以外の多くのセクターが下落しました。特に下落が大きかったのは、情報技術と通信サービスです。時価総額の大きなハイテク銘柄の影響が大きいです。

業種別のパフォーマンスを確認すると、菓子、農産物、REIT医療施設、保険が上昇している一方で、電子機器、アルミ、ウランが大きく下落しています。

個別銘柄の動向

先週はNVDA、GOOG、MSFT、TSM、AVGO、ORCL、ASMLなどの大型ハイテク株や半導体が全体的に下落しています。関税の報道を受けてTM、GMなども大きく下落しています。上昇しているのは、TSLA、T、TMUS、MDLZ、CTAS、MMCなどです。関税の影響や景気悪化の影響が比較的小さいと思われる電話通信、食品、保険などの銘柄が下落せずに踏みとどまっています。

今週の戦略

先週に短期的な下落トレンドからの反転に失敗し、大型ハイテク銘柄を中心に下落が進みました。

今週は4/2に関税の発動や雇用統計などの重要な経済指標の発表が予定されており、いずれかのニュースをきっかけに短期的には下落から上昇に転換するシナリオも考えられます。

再度、相場全体が上昇トレンドに戻る動きが見られたら、上昇トレンドを維持している銘柄の中から短期のスイングトレードのエントリーを検討していきたいと思います。それまでは待ちです。

監視銘柄

先週の決算後に上昇したAGX、CNXC、CTAS、WORを追加しています。上昇トレンドを維持していてエントリーを検討したい銘柄がだいぶ減ってきました。

監視銘柄のチャートはこちら。

Stock Screener - Charts AGX,ALHC,ARIS,BRK-B,CNXC,CTAS,DOCU,DRI,EXEL,EVER,HEI,IBM,MELI,NTNX,OKTA,OLLI,PD,PDD,PEN,RBA,RBRK,SPOT,SRAD,SSRM,STNE,TTWO,ULTA,VEEV,WOR,ZS ticker
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今週の決算予定

今週は決算発表を予定している銘柄は少ないです。CAG、LWに注目です。

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