【米国株】2022-11-28週の振り返りと今週の戦略（保有・監視銘柄）

先週の米国相場は、長期金利が下落を続け、世界経済の先行指数として見られる中国株が力強く上昇すると共に、金、銀などの先物価格の上昇に伴い金属素材の銘柄が株価を伸ばしています。

株価指数は大きな動きはありませんでしたが、ENPH、CELH等の成長銘柄が新高値を更新して上昇しており、次の上昇相場を先導する可能性のある銘柄が強い動きを見せ始めています。

今週は、これらの銘柄が先週からの力強い動きを継続して上昇していけるかを観察していきたいと思います。

それでは、チャートを確認しながら先週の相場を振り返っていきましょう。

先週の振り返り
今週の戦略

先週の振り返り

相場環境

ナスダックの高値–安値銘柄数は18となり2週連続でプラスを維持して終えています。買い手がやや優勢となり、株価が上がりやすい状況になってきていると言えそうです。

VIXは-7.02%下落し、20を割り込みました。20を下回るのは8月以来です。10月から始まった下落トレンドを維持しており、長期の上昇トレンドのサポートラインも割り込んできました。今週は、4月と8月に見られた18付近で反転して上昇する動きが見られないかを注意して見ていきたいと思います。

米国債10年利回りは-5.50%下がり、4週連続で下落を続けています。8月には20週移動平均を割り込んだところで反転していましたので、今週に同様の動きが見られないか注意して動きを確認していきたいと思います。

ナスダックは+1.72%上昇しました。今週から来週にかけて下落トレンドのレジスタンスライン12100付近に到達する可能性があります。そこで反転して下落する動きとなるか注意して監視していきたいと思います。

S&P500は+0.87%と2週連続で上昇し、下落トレンドのレジスタンスラインに到達しています。今週、トレンドラインを上回って上昇を続けられるかどうかが重要なポイントになります。

ダウは-0.01%と小幅な値動きとなりました。ダウは先行して上昇していたことから3指数の中では最も上昇の勢いが衰えてきているように見えます。一旦調整する可能性が高くなってきていると思います。

原油価格は+4.81%上昇しました。ダブルボトムを形成してここから上昇する可能性が出てきているように見えます。

天然ガスは-10.58%と大幅に下落しました。ボラティリティの高い動きが続いています。10月中旬から始まった短期の上昇トレンドラインを割り込んで大きく下落しており、今週は引き続き下落する可能性が高そうです。

金価格は+3.17%と大きく上昇し、安値を切り上げて上昇トレンドを開始しています。今週に7月の高値を超えて上昇を継続していけるかを確認していきたいと思います。

銅価格は+6.15%と大きく上昇しました。今週、3月から開始した下落トレンドラインを上抜けて上昇できるか確認していきたいと思います。

小麦は-4.52%の下落となり、10月から開始した下落トレンドを継続しています。今週、7月の安値を切り下げて下落するか、150週移動平均線で反発してくるかを確認したいと思います。

セクター分析

先週は一般消費財、通信サービス、素材、ヘルスケアが力強く上昇しました。原油と天然ガスの先物価格の弱い動きを受けてエネルギーが弱い動きとなっています。

業種別に見ると、貴金属、金属素材が大きく上昇しています。ネット小売、リゾート・カジノ、タバコも強い動きを見せています。石油精製、海運、農産物が弱い動きとなっています。

個別銘柄の動向

時価総額が大きな銘柄では、自動車（TSLA）、インターネットコンテンツ（META）、エンターテインメント（NFLX）、ネット小売（BABA、PDD、JD）、タバコ（PM、MO）、製薬（NVO）、金属素材（BHP、RIO、VALE）が強い動きとなっています。石油ガス生産・精製が下落基調となっています。

国別に見ると、中国とブラジルが全般的に上昇しており、特に中国が力強い動きです。

週間で10%以上の上昇が見られた銘柄は、171件となり先週の63件から増加しています。中国銘柄（XPEV、BILI、PDD、NIO、FUTU、BIDU）バイオテクノロジー（AXSM、RCUS、ALT、VRDN、ALNY）、ソフトウェア（SMAR、OKTA、PATH、IOT、SPLK）が特に強い動きです。