先週の米国相場は、VIXが大きく下落し、すべての株価指数が力強く上昇しました。金利は週の前半は大きく下落して始まったものの雇用統計、債務上限問題の解決を受けて週末にかけて上昇して終えています。
業種別に見ると自動車銘柄、銅、ウラン等の素材関連、デパート銘柄が力強く上昇しており、過去1ヶ月間にGAFAM、半導体、AI関連を中心に上昇してきた状況から、流れが変わりつつある印象It is.
Now, let's review last week's market by checking the chart.
Last Week in Review
相場環境全体
VIXは大きく低下し、15を割り込む水準まで下がっています。緩やかな上昇が続いていたMACDも下落に転換しています。
米国債10年物の利回りは、-2.99%の下落です。週の前半に大きく下落しましたが、後半に強い上昇が見られ、下ヒゲをつけて終えています。先週末の流れを受けて今週はこのまま上昇していくかどうかを確認していきたいと思います。
NASDAQ Analysis
ナスダックの月足のチャートを確認すると2022年の高値16770と安値10430の間で見ると60%程度の水準まで戻してきています。2022年初頭に上昇を試みる度に跳ね返されていた15000の水準に近づいており、この付近でどのような反応をしていくのかを確認していきたいと思います。
週足のチャートで確認すると+1.61%の上昇で4週間連続の上昇となっています。
ナスダックの高値-安値銘柄数はプラスとマイナスを行き来しながらもプラス圏で終えています。ナスダックの幅広い銘柄に買いが広がっていることが分かります。
ナスダックの銘柄のうち200日移動平均線を超えている銘柄の割合は5月の間は横ばいが続いていましたが、力強く上昇する動きとなっています。長い期間下落が続いていた銘柄にも買いが入っていることが分かります。
ナスダックの銘柄のうち50日移動平均線を超えている銘柄の比率は50%を超えてきました。買われ過ぎの水準には達しておらず、上昇トレンドが続いている状態です。
Dow Analysis
ダウの月足のチャートです。2022年11月頃から続いているレンジの下限から反発してきています。
ダウの週足のチャートです。週間では+1.95%の上昇です。2週連続して下ヒゲをつけて終えており、短期的に上昇する可能性の高いチャートとなっています。レンジの上限の34500に向けて上昇する可能性が高くなってきました。
ダウの銘柄のうち50日移動平均線を超えている銘柄の割合は50%を超えてきました。ダウの直近の1年程度の傾向から見ると、ここから数週間は上昇が続く確率が高いと思います。
Analysis of the S&P 500
S&P500の月足のチャートです。ナスダックと同様に2022年の高値4800と安値3500の間で見ると60%程度戻してきており、2022年8月の4300の水準に近づいています。今週は4300付近で反落するか、ここからさらに上昇していけるかを確認したいと思います。
週足のチャートです。先週は1.70%の上昇で3週連続の上昇です。
S&P500の銘柄のうち50日移動平均線を超えている銘柄の割合は50%に達しています。今週、このまま50%を超えて上昇を続けられるかどうかを確認していきたいと思います。
コモディティの分析
原油価格は-1.37%の下落です。週の後半に力強く上昇して大きな下ヒゲをつけて終えています。金利の動きとやや同期するような動きを見せており、今週はこのままの勢いを維持して上昇していけるかを確認していきたいと思います。
Natural gas is-10.14%の下落です。ダブルボトムからトリプルボトムに移行中のように見えます。2.0の水準で反発してくるかを確認したいと思います。
銅価格は1.24%の上昇です。2022年7月から始まっている上昇トレンドのラインで反発する動きとなっていますが、まだ方向性は定まっていないように見えます。
金価格は1.30%の上昇です。2022年11月から始まった上昇トレンドのラインで反発する動きとなっていますが、銅価格と同様に方向性が明確になっていない印象です。
小麦価格は0.49%の上昇です。2022年10月から始まった下落トレンドのチャネルの下限で反発し、大きな下ヒゲをつけて終えています。
Sector Analysis
先週はすべてのセクターが上昇しました。特に一般消費財、不動産、情報技術、素材が力強く上昇しています。
業種別のパフォーマンスを確認すると、自動車、ウラン、銅、デパートが非常に強い上昇となっています。一方で、食料品店、石炭、専門小売が下落しています。
業種別のパフォーマンスの推移を確認すると、先週から上昇トレンドになっている業種が過去1ヶ月は、半導体とソフトウェア中心となっていましたが、他の業種にも買いが広がってきていることが分かります。しばらく調整期間が続いていたエンジニアリング、産業機械、旅行サービスなどもレンジを上抜けてきています。
強い上昇トレンドが続いている業種
直近のレンジを上抜けて上昇を開始した業種
Trend of Individual Issues
週間で見ると非常に多くの銘柄が上昇した一週間となりました。
特に強い上昇となったのは、ソフトウェア(ADBE)、半導体(AVGO、QCOM、INTC)、通信サービス(META、NFLX)、インターネット小売(AMZN)、自動車(TSLA)、重機(CAT)、金属(FCX、SCCO)です。
厳しい下落となっているのは、ディスカウントストア(TGT、DG)、専門小売(ULTA、AAP)です。
過去1ヶ月間のパフォーマンスを見ると以下のような結果になっています。
- 📈上昇・・・GAFAM、半導体、ソフトウェア、金融、建築素材
- 📉下落・・・電話通信、ディフェンシブ、ヘルスケア、金、肥料、公益事業
NVDA、TSLA、GOOGL、META、TSM、AVGO、ADBE、NOW、AMATが非常に強く上昇しています。今後、割高になってきているセクターからアンダーパフォームしていたセクターに資金が戻る動きが見られるかもしれません。
Strategy of the Week
今週は株価指数が当面の上値の目処となる水準(ナスダックは14900、S&P500は4300)に到達するところでどのような反応を見せるのかを注意深く観察しつつ、上昇トレンドのセクターの中で決算発表でポジティブなサプライズがあり、上昇を開始し始めた銘柄を中心にトレードをしていきたいと思います。
今週は、直近の1ヶ月で急上昇した半導体、AI関連銘柄よりも横ばいが続いてきた業種のダウ関連の銘柄に上昇の余地がありそうに見えますので、エンジニアリング、産業機械、石油ガスあたりの銘柄にも注目していきたいと思います。
Stocks to watch
先週に大きく上昇したソフトウェア(CLFT、DV、MDB)を追加しています。その他にはしばらく調整が続いていた金属加工(CRS)、石油ガス装置(WFRD)、産業機械(SPCX)を監視対象に戻しています。
Click here to see a chart of the stocks monitored.
決算発表の予定
決算発表の数も少なくなってきました。今週は特に注目している銘柄はありません。
6/5
- SAIC
- HQY
- CXM
6/6
- CNM
6/7
- HCP
- TCOM
- SMAR
6/8
- TTC