【米国株】2025-01-06週の振り返りと今週の戦略(監視銘柄)

週間振り返り

先週の米国相場は雇用統計が予想より大幅に強い結果となり、長期金利が強く上昇し、株価指数は軒並み下落しました。1月の最初に見られた反転上昇の動きは一旦リセットされている状態です。

株価指数のチャートを見ると売り手が優勢となっており弱気な動きが見られます。相場全体では株価は売られ過ぎの水準にはありますが、まだ売りが出尽くした感じはなく、短期的には下目線で推移する可能性が高い状況です。

そのような中で原油、天然ガス、金、銅などのコモディティは買いが優勢となり、上昇を始めており、エネルギーや金属関連の銘柄は上昇しています。

今週からJPM、BAC、WFC、BLK、GS、MSなどの金融大手の決算発表が開始されます。

それでは、チャートを確認しながら先週の相場を振り返っていきましょう。

先週の振り返り

相場環境

米国債10年利回りは+3.50%の上昇でした。強い上昇トレンドを続けています。まだ上昇トレンドが止まる兆候は見られず、一旦5.0%をターゲットに上昇を続ける可能性が出てきています。

VIXは+21.00%の上昇でした。12月に25を超える水準まで上昇した後に短期的な下落トレンドに入りつつありましたが、再度上昇方向に転換しています。

上昇トレンドの銘柄の割合は下落から上昇に転換しようとしていましたが、先週の急激な金利の上昇を受けて下落方向に進路を変えています。短期的に上昇トレンドに戻るにはまだ時間がかかりそうです。

ナスダックの分析

月足チャートは12月に上ヒゲをつけた後、1月の前半も上ヒゲをつけて下落傾向にあり、短期的に上昇するのは難しそうなチャートになってきています。

週足チャートを確認すると、先週は-2.20%の下落で終えており、過去に反発が見られた20600の水準まで下がってきています。これを下抜けて売りが一巡した後に上昇に転換するシナリオと、下落が強く20MAも下抜けて調整が長引くシナリオの両方を想定しておく必要がありそうです。

ナスダックの高値-安値銘柄数は大きく下落してマイナス圏内に入っています。売りの圧力が強く、下目線で推移する可能性が高そうな状況です。

ダウの分析

月足チャートを見ると、12月に続き1月の前半も下落で始まっており、現時点の1月の騰落率はは-1.27%となっています。41600付近のサポートラインで反発するか、さらに下落を続けるかのいずれのシナリオもありそうです。

週足チャートを確認すると、先週は-1.61%の下落で12月と1月に反発が見られた水準を少し下回っており、売り手が優勢な状態で終えています。週明けも先週の流れを受けて下落で始まる可能性が高そうに見えます。

S&P500の分析

S&P500の月足チャートです。現時点の1月の騰落率は-1.04%となっています。1月前半に上ヒゲをつけて下落しており、12月の安値まで下がり弱気なチャートとなっています。5670付近のサポートまで下がるシナリオも想定しておく必要がありそうです。

S&P500の週足チャートです。先週は-1.88%の下落でした。小さなヘッド・アンド・ショルダーのようなパターンを形成しており、直近は下落のリスクの方が高い状況に見えます。5675付近のサポートが次のターゲットとなりそうです。

ラッセル2000の分析

ラッセル2000の月足チャートです。現時点の1月の騰落率は-2.15%となっています。サポートラインの2180を割り込んでいます。次のターゲットとなるサポートは2100です。

ラッセル2000の週足チャートです。先週は-3.66%の大きな下落でした。直近、2回の反発があった2180を明確に割り込んでおり、弱気なチャートです。黄色の移動平均線、もしくはその下の2100付近のサポートで反発するかどうかが今後の動きを見定めるポイントになりそうです。

コモディティ先物の分析

原油は+3.42%の上昇でした。2週間前から始まった短期の上昇トレンドを維持しています。77を明確に上抜けていく場合は80を目指す展開が想定されます。

天然ガスは+18.93%の強い上昇でした。2024年10月から始まった上昇トレンドを維持しています。前回売りが優勢となった4.217のレジスタンスラインを超えられるかどうかが今後の方向性を決めるポイントになりそうです。

金は+2.27%の上昇で11月から続いていた調整をブレイクアウトしてきました。金利が上昇している中で上昇しているため、買い手が相当に強い状況であることが分かります。今週、上昇の勢いを維持できれば新しい上昇トレンドを開始する可能性が高そうです。

銅は+5.66%の強い上昇でした。2024年9月から始まった下落トレンドをブレイクしてトレンドを転換しようとしています。

セクター分析

先週はエネルギー、ヘルスケア、素材が上昇する一方で不動産、金融、ディフェンシブが下落を牽引しています。過去1ヶ月で見ると大きく下落しているセクターは不動産、素材です。

先週の業種別のパフォーマンスを見ると、医薬品小売、公共電力、航空会社、放送に強い動きが見られます。好決算やニュースリリースによるポジティブなサプライズがあった業種が上昇しています。大きく下落しているのは、ビール、石炭、オフィスREITです。

個別銘柄の動向

先週は、全体としては下落した銘柄が多い中、半導体(MU、ARM)、半導体装置(ASML、AMAT、KLAC)、医療機器(BSX、MDT)、航空会社(DAL、UAL)、自動車(TSLA)、公共電力(GEV、CEG、VST)、石油ガス(CVX、EOG)が上昇しました。

ソフトウェア(ORCL、PLTR、ADBE、APP)、資産運用(BX、BLK、KKR、APO)、保険(CB、ALL)、食品・飲料(PEP、STZ)などが大きく下落しています。

今週の戦略

相場全体が下落方向に転換しており、売り手が強い相場となっているため、今週は積極的なトレードは行わずに様子見の予定です。

相場全体では売られ過ぎの水準にあるため、大手金融機関の決算でポジティブなサプライズがあれば、それをきっかけに上昇に転換する可能性は残っていると思います。

ただ、現時点のチャートでは下目線の確率の方が高いように見えるため、明確な反転のサインが出るまでじっくり待ちたいと思います。

スイングトレード監視銘柄

先週の決算発表後に強い値動きが見られたWBA、DAL、SNX、AIRを監視対象に追加しています。

監視対象の銘柄のチャートはこちら。

Stock Screener - Charts AIR,ALSN,ARIS,AS,AVGO,CDNS,CRDO,DAL,DECK,DIS,DRI,EMBC,FLUT,FRPT,GRMN,ISRG,LULU,LYV,NOW,RDDT,SHOP,SMTC,SNX,SPOT,SYF,TSLA,URBN,WBA,WIX,WSM ticker
Stock screener for investors and traders, financial visualizations.

 

今週の決算予定

JPM、WFC、BAC、BLK、GS、MSなどの銀行・金融関連、半導体業界の動向に影響するTSMの決算発表に注目です。

1/13

KBH TTAN

1/15

BK BLK C JPM WFC

CNXC FUL HOMB SNV

1/16

BAC FHN GS INFY MS MTB PNC TSM UNH USB

JBHT OZK

1/17

CFG FAST INDB RF SLB STT RFC WBS WIT

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