最近、仕事でも日常でも何かとAIを使う機会が増えてきました。うちの愛犬の散歩中にもスマホでAIチャットを使って調べ物をしたりして、本当に便利な時代になったなあと感じています。
そんな中で、「自分がやっているトレードや投資にも、このAIの力をうまく活用できないかな?」と考えるようになりました。
私は普段、Finvizという株式スクリーニングサービスの有料版を長く愛用しているのですが、「このツールとAIが繋がったら、もっと面白いことができそう」と思って、AIの助けを借りながらMCPサーバーというものを作ってみることにしました。
FinvizとAIを連携するとどんなことができるの?
簡単に言うと、AIが銘柄選定のお手伝いをしてくれるようになります。これまで手動で設定していた複雑なスクリーニング条件を、普通の会話のように指示するだけで実行できるようになるんです。

例えば、朝のコーヒータイムに、こんな感じでAIに話しかけるだけ:
- 「先週決算発表があった銘柄の中から、ポジティブなサプライズがあって株価も上がっている銘柄を探してほしい」
- 「配当もきちんと出しながら成長も続けている会社で、今少し割安になっているものを見つけてもらえる?」
するとAIが条件に合った銘柄を探し出して、見やすいレポート形式で整理して提示してくれます。
どうでしょう?なかなか便利そうで面白そうだと思いませんか?
実際にどうやって実現したの?
私は普段、Claude(アンソロピック社のAI)とAlpaca(オンライン証券)を使っているので、まずはFinvizとClaudeを繋げることから始めました。
「自然な言葉でスクリーニング指示を出したい」「将来的には見つけた銘柄の売買もAIにお任せできるようになりたい」という目標を立てて、AIと一緒に調べていきました。
いろいろ調べているうちに、MCPサーバーという仕組みを使うのが良さそうだということが分かりました。幸い、Alpacaには既に公式のMCPサーバーが用意されていることも判明しました。
MCPサーバーって何?
AIに聞いてみたところ、
「どんなツール(機能)が使えるかを自動で発見して → 必要な情報をJSONで渡して実行 → 結果を受け取る」ための共通の仕組み
だそうです。
身近な例で言うなら、パソコンにプリンターやマウスを繋ぐ時に「USB」という統一規格を使いますよね。それと同じような感じで、AIと各種アプリを繋ぐための標準的な橋渡し役が「MCPサーバー」だと考えてもらえればと思います。
Claudeを開発しているアンソロピック社が、MCPサーバーの作り方を丁寧に解説してくれています: For Server Developers – Model Context Protocol
この記事を参考にしながら、AIにたくさん助けてもらって(正直、ほとんどAIに作ってもらったようなものですが)、何とかMCPサーバーを動かすことができました。
実際に使ってみた様子
実際に使ってみた様子をご紹介します。
最初の例は、先週の決算結果をレポートにまとめてもらったものです。すごくないですか?


2つめの例は、上昇トレンドの銘柄を分析して、市場のどこに資金が流入しているのかを分析してもらいました。


3つめの例はCursorという開発用エディタから呼び出して、GOOGLのニュースをFinviz経由で取得して分析結果をレポートにしてもらいました。


トレードや投資の活動の多くをAIにお任せする未来が、とても近くまでやってきていることを実感しました。
良かったら使ってみませんか?
作成したFinviz用のMCPサーバーをGitHubで公開しています: GitHub – tradermonty/finviz-mcp-server
プログラミング経験のない方には少しハードルが高く感じるかもしれませんが、GitHubからファイルをダウンロードして、簡単な設定をするだけで使えるようになります。
もし興味を持っていただけたら、ぜひ試してみて感想を教えてください。うまくいけば、日々の銘柄探しがとても楽になると思います。
今後の展望
現在はスクリーニング機能のみですが、今後はこんな機能も追加できたらと考えています:
- AIによる自動売買(もちろん慎重に検討しながら)
- ポートフォリオの分析とリバランスの提案
- 市場ニュースと株価の動きの関連性分析
AIとトレード・投資の組み合わせは、まだまだたくさんの可能性がある分野だと思います。もし技術的な詳細についてもっと知りたいという方がいらっしゃれば、開発プロセスを詳しく紹介する記事も書いてみたいと思います。
このブログについてご質問やご要望がありましたら、お気軽にお声かけください。皆さんと一緒に、AIを活用した新しい投資のアプローチを探っていけたら嬉しいです。


