先週の米国相場はトランプ大統領の就任後にポジティブな反応を見せ、すべての株式指数が上昇しました。
相場全体は、やや楽観したムードになりつつあり、1月最初の極端に売られ過ぎた状態から一気に上昇して買われ過ぎに傾きつつあります。
1月は残り1週間です。今週は1/29にFOMCがあり、1/31にはPCEの発表が予定されています。
先週に続き今週も多くの銘柄の決算発表が予定されています。特にTSLA、META、MSFT、AAPLなどの大型ハイテク株の決算発表後の動向に注目したいと思います。
相場全体が買われ過ぎの水準に近づいていることを頭の片隅に置いて、相場全体の一時的な調整や上昇が停止する兆候に注意しながらも、上昇トレンドが続いている間は積極的にスイングトレードのエントリーチャンスを探していきたいと思います。
それではチャートを確認しながら先週の相場を振り返ってきましょう。
先週の振り返り
相場環境
米国債10年利回りは、先週は− 0.13%の下落でした。短期的な上昇トレンドを終了してから大きな動きはありません。やや長い目線で見ると昨年の9月から始まった中期の上昇トレンドについてはまだ上昇を維持しており、トレンドは崩れていない状況です。10、20移動平均線を割り込むまでは引き続き上昇の可能性に注意して動きを観察したいと思います。
VIXは先週はマイナス7.02%の下落でした。15以下で推移しており、株式市場にとってはポジティブな数字の範囲で推移しています。過去2年程度のVIXを動きを見ると、現在のように上昇トレンドが終了した後の数週間は継続した下落か停滞が続くことが多かったです。
上昇トレンドの銘柄の比率は先週大きく上昇し30%を少し超えたあたりで推移しています。まだ買われ過ぎの水準には到達していませんが、上昇の仕方がかなり急であるため、一旦停滞もしくは下落するような動きが発生することは想定しておきたいと思います。もしくは、このまま上昇を続けて40%を超えた後に調整に入ると言うシナリオも考えられます。
ナスダックの分析
ナスダックの月足チャートを確認すると、1月の現時点の騰落率は3.63%となっています。1月も残り1週間となりましたので、1月はこのままプラスで終える可能性が高そうです。2023年11月以降はほとんどの期間で10移動平均線の上で推移しており、強い上昇トレンドを継続しています。
ナスダックの週足チャートです。先週は1.57%の上昇でした。最高値に近いところで推移をしており、強い上昇を始めようとしているように見えます。
ナスダックの高値-安値銘柄数はプラス圏内で上昇を続けています。MACDを見ると、短期的な上昇の勢いはやや落ちてきているように見えるため、今週は上昇が停滞するような動きが見られるかもしれません。
ダウの分析
ダウの月足チャートを確認すると、1月の現時点の騰落率は+4.44%です。12月の大きな下落をほぼ取り戻している状態になっています。比較的マイルドな値動きのダウにおいては、月間で4%を超えるのは強い上昇です。
ダウの週足チャートです。先週は+2.12%の上昇で2週続けて強い上昇となっています。
S&P 500の分析
S&P 500の月足チャートを確認すると、1月の現時点の騰落率は+3.69%で最高値を更新しています。2023年11月から10移動平均線を終値で割り込むことなく、強い上昇トレンドを続けています。
S&P 500の週足チャートです。先週は+1.71%の上昇でした。最高値を更新して新しい上昇トレンドを開始しようとしているように見えます。
ラッセル2000の分析
ナセル2000の月足チャートです。現時点の1月の騰落率は+3.60%です。12月の大きな下落から30%から40%程度まで戻していますが、他の指数と比べると出遅れている状況です。
ラッシェル2000の週足チャートです。10と20移動平均線を上回り上昇トレンドを開始しようとしています。2294付近の抵抗線をブレイクした後、その水準を維持した状態で一週間を終えられており、今のところ大きな売り圧力もなく上目線で推移する可能性が高そうです。
コモディティー先物の分析
原油は先週は-3.62%の下落でした。毎週に大きな上ひげをつけてその流れを継続して先週は下落をしています。かろうじて短期的な上昇トレンドは張り込んでいない状態ではありますが、下目線で推移する可能性が高いチャートに見えます。
天然ガスは先週は+2.0%の上昇でした。昨年10月から始まった上昇トレンドを維持しています。
金は先週は+1.10%の上昇でした。4週続けて上昇しています。終値では最高値を更新している状態です。特に抵抗もなく上昇を続けており、上昇トレンドが続く可能性が高そうに見えます。
銅は先週は-1.09%の下落でした。1度移動平均線まで下落した後に反発して下ヒゲをつけている状態です。今週は上昇する可能性が高そうなチャートに見えます。
セクター分析
先週はエネルギーを除くすべてのセクターが上昇しています。特に強く上昇しているのは通信サービスです。その他、情報技術一般消費財、工業などが強く上昇しています。月間のパフォーマンスで見ると、最も強い上昇はエネルギーで、元もパフォーマンスが悪いのはディフェンシブです。
業種別の先週のパフォーマンスを見ると、金融複合企業が大きく上昇していますが、Finvizの不具合によるものに見えます。これを除くと、ウラン、エンターテイメント、電子部品、医療情報、公共電力が強く上昇しています。先週大きく下落したのは医薬品小売、ソーラーです。
個別銘柄の動向
先週は相場全体に幅広く買いが広がり、大手ハイテク企業を中心に強い動きが見られました。特に強く上昇しているのはORCL、NFLXです。AAPLは中国市場でのiPhone販売の減少の影響で下落しています。XOM、CVXなどのエネルギー関連の銘柄は、原油価格の下落に伴って下げているものが多いです。
今週の戦略
長期金利の上昇が落ち着き、VIXが継続して低下し、株式相場にとってはポジティブな環境が整っている状況です。
ただし、相場全体としては買われ過ぎの状態に近づいていますので、少し注意をし始めながら、引き続き、上昇トレンドが続いている間は決算発表でポジティブなサプライズのあった銘柄を対象にスイングトレードのエントリーの機会を探していきたいと思います。
今週も多くの企業の決算発表が予定されています。特に注目したいのASML、TSLA、META、MSFT、AAPLの決算です。
スイングトレード監視銘柄
先週の決算発表後に力強い値動きをしているIBKR、PLD、SCHWを監視対象に追加しています。
今週の決算予定
今週、特に注目したいのは、ASML、TSLA、META、MSFT、AAPLです。
1/27
RYAAY T SOFI
WAL BRO WRB NUE
1/28
PCAR SYY SYF RTX RCL KMB LMT GM BA
SBUX SAP LRN LOGI CB SYK QRVO NXT
1/29
DHR PGR NDAQ VFC TMUS FLEX GLW GD ASML ADP AVT NSC VIRT TEVA
LRCX META MSFT TSLA NOW RJF URI LEVI WM LVS CLS TER
1/30
VLO DT BX MA TSCO UPS CAH CAT ALGM TMO SHW PHM MMC PH AOS LHX CRS MBLY DOW MO
AAPL X INTC KLAC LPLA AJG DECK TEAM OLN PPG HIG GEN V BKR
1/31
ABBV CL PSX CHD OMF CVX XOM ALV LYB
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