【米国株】2024-03-18週の振り返りと今週の戦略（監視銘柄）

先週の米国相場はFOMC後のパウエル議長会見により、金利は低下、株価指数は大きく上昇した一週間でした。FOMCを警戒して前の週に手仕舞いしていた買い手が一斉に戻ってきたと共に、売りを仕掛けていた勢力も一旦は引き上げたような印象です。

一方で、NKE、LULU、ACNなどの決算発表でガイダンスが予想より弱い数値をアナウンスして、株価が大きく下落した銘柄が出て来ています。足元の米国の決算の数字は悪くないものの今年の後半には伸び悩むと予想している企業が少しずつ増えてきているようです。

3月も残すところ一週間となりました。先週の力強い上昇でナスダック、ダウ、S&P500は5ヶ月連続の上昇となる可能性が出てきました。非常に強い上昇相場が続いていますが、過去のチャートを振り返ると6ヶ月連続して上昇が続くことは稀ですので、引き続きどこかで調整が入る可能性も想定して慎重にトレードしていきたいと思います。

それではチャートを確認しながら先週の相場を振り返っていきましょう。

先週の振り返り
今週の戦略

先週の振り返り

相場環境

米国債10年物の利回りは-2.51%の下落でした。2023年12月から続いている緩やかな上昇トレンドを維持しています。

VIXは-9.5%の下落でした。2023年12月から開始していた緩やかな上昇トレンドを下にブレイクしています。一旦、12.40まで下落したところで反発して上昇し、下ヒゲをつけています。

ナスダックの分析

ナスダックの月足チャートです。先週の強い上昇で+1.65%となり3月もプラスで終える可能性が出てきました。

ナスダックの週足チャートです。先週は+2.85%の強い上昇でした。2週間の短期の調整から反発を開始しています。

ナスダックの高値–安値銘柄数はプラス圏内に戻しています。今週、このままプラス圏を維持できるかを確認したいと思います。

ダウの分析

ダウの月足チャートです。ナスダックと同様に3月も騰落率は+1.17%となっています。

ダウの週足チャートです。先週は+1.86%の強い上昇で直近の4週間のレンジをブレイクしています。

S&P500の分析

S&P500の月足チャートです。先週の強い上昇で3月の騰落率は+2.71%となっています。

S&P500の週足チャートです。直近の2週間は方向性が定まらない値動きでしたが、そのレンジを力強く上抜けています。

ラッセル2000の分析

ラッセル2000の月足チャートです。3月の騰落率は+0.58%となっています。他の株価指数と比較するとやや弱い動きです。

ラッセル2000の週足チャートです。先週は+1.58%の上昇でした。終値ベースでは前週の高値を超えられずに終えています。

コモディティ先物

原油は-0.28%と大きな動きはなく横ばいでした。緩やかな上昇トレンドのチャネルの上限を抜けたところで売られて上ヒゲをつけて終えています。短期的には一旦75付近を目指して下落しそうに見えます。

天然ガスは+0.24%と小幅な値動きでした。小さなダブルボトムのようなパターンを作ろうとする動きが続いています。

金は-0.07%と横ばいでした。一旦高値ををつけた後に下落して大きな上ヒゲをつけています。金利が下落しているにも関わらず、金も下落しており、通常とは異なる動きとなっています。今週は下目線で推移する可能性が高そうに見えます。

銅は-2.84%と比較的大きな下落でした。前週の上昇の5割程度まで下落しています。

セクター分析

先週はすべてのセクターが上昇しました。特に強い上昇が見られたのは通信サービスです。

業種別のパフォーマンスを見ると、公益電力、インターネットコンテンツ、電子部品、住宅建築が強く上昇しました。下落したのは靴、放送、ITサービスです。

個別銘柄の動向

先週に強い上昇が見られたのは半導体（NVDA、AVGO、MU、ARM）、ソフトウェア（SNPS、UBER、CDNS）、インターネットコンテンツ（GOOG、META）、自動車（TM、TSLA、GM、F）、ホームセンター（HD、LOW）、資産管理（GS、SCHW）、住宅建築（DHI、LEN）です。決算でガイダンスが弱かったACN、NKE、LULUなどが大きく下落しています。