ゾーン 最終章 トレーダーで成功するためのマーク・ダグラスの最後のアドバイス
年末年始の休暇中にマーク・ダグラス氏のゾーン最終章を読みました。実はこの本を読むのは2回目です。最初に読んだ当時は主に長期投資をしていたので正直あまりピンと来ませんでしたが、最近はスイングトレードの比重が高くなってきており、改めて読み直したところ学びや気づきが多かったです。
本書の冒頭で紹介されているベテランのトレーダーに馴染みのある言い回しに「トレードは楽なお金儲けの中で最も難しい」というものがあります。株式トレードを始めた頃には私にはまったく意味が分かりませんでした。スイングトレードを始めて数年が経過し、チャート分析やファンダメンタルの分析など色々と勉強すればするほど、自分が思い描いたタイミングで損切りや利食いが実行できず、想定していた結果とのギャップに苛立ち、失望し、怒りを感じることが何回もありました。なぜトレードはこんなに難しいのか、また、どうしたらトレードで安定的に利益を出していけるようになるのか、この問いに対する実践可能な答えがこの本に記されています。
この本を通じて学んだことを日々のトレードに取り入れていくことで、株式トレードを確率に基づいたビジネスとして、常に最高の精神状態で客観的に相場を見渡して実行していけるようになっていけると思います。スイングトレードやデイトレードで確実に安定的に利益を出していくことを目指している方にオススメです。
以下、要約です。
- トレーダーとして成功するには、プロと同じ考え方と信念を身に付けることがとても重要である。相場分析の能力は成功の鍵ではない。
- 相場で価格を動かしているのは何か?価格の上下を作り出しているのは相場にいる売買をしている他の参加者たちであり、彼ら彼女らがいつ何を購入・売却するのかは知る手段はない。
- 相場分析によって手に入るのは、ある方向に値が動く確率が高そうである、という予測でしかない。いくら念入りに分析をしたとしても相場ではいつ何が起こるかはわからない、ということを心の底から信じられるようになることが大切。
- 相場の値動きについては確実なことは何もない。確率に基づいて利益を得るギャンブルを行なっているのと同じである、という信念を持つ。
- 相場には常にリスクがあることを素直に受け止められるようになること。これにより、必要な時に何の不快な感情もなく損切りができるようになる。
- 不安を感じてトレードをしていると客観的な判断ができず、最悪の場合には何も目に入らない状態になることもある。
- トレーダーにとって最も危険な精神状態は浮かれ気分である。この状態の時には利食いのタイミングを客観的に判断することができなくなるし、売買のタイミングでリスクを的確に捉えられなくなる。
- 不安を感じず、浮ついた気分にならず、自分自身の最高の精神状態を常に保つことができれば、相場の状況を客観的に判断ができるようになる。
- まずは、ルールと変数を決めて機械的にトレードを行うメカニカルトレードを練習し、客観的に値動きを分析し、不快感を抱くことなく仕掛けや手仕舞いができるようになるまで繰り返すと良い。
- トレード日誌で最も大切なのは自分が感じたことを記録すること。自分自身がどのような状況でどんな感情を抱く傾向があるのかを見直すことができるようになる。
私もまだ日々実践中ではありますが、皆さんもこの本を読んで株式トレードで確実に稼いでいける心理的、精神的なスキルを身につけましょう!